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Release 読書体験を彩る“本と過ごすためのクラフトビール”『ページエール』を飲んでみた

2020/09/01

映画を見るとき、音楽を聞くとき、本を読むとき、ビールはいろいろなシーンで楽しめる飲み物ですよね。そんな“何か”と“ビール”の組み合わせは多岐に渡ります。


今回は、本と過ごすためのビールPAGE ALE(ページエール)』をご紹介します。「PAGE ALE」は、入場料のある本屋「文喫」と人の挑戦を応援するクラフトビールをプロデュースする「TRYPEAKS」がタッグを組み、クラウドファンディングで生まれたクラフトビールです。

タッグを組んだ文喫とTRYPEAKSとは


文喫(ぶんきつ)は、東京・六本木にある「本と出会うための本屋」がコンセプトの入場料のある本屋です。店内には、人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約3万冊の本が並びます。ユニークなのは店内にある本は全て1冊のみということ。2018年12月にオープン以降、選書ワークショップやトークイベント、オールナイトでの音楽イベントなどを開催し、多様な本との過ごし方を提案してきました。


文喫とタッグを組むのは、TRYPEAKS(トライピークス)です。TRYPEAKSは、「人の挑戦を応援するクラフトビール」をコンセプトに2018年に誕生したクラフトビールブランド。名前の由来は、自分の人生に立ち向かい<TRY>+それぞれの山に登る<PEAKS>、というもの。「誰かがやっていることをやらない」方針で、ビールをプロデュースし企画を仕掛け続けています。

■TRYPEAKSについて詳しくはこちらの記事へ
挑戦する人すべての人に寄り添うビール『TRYPEAKS』がリリース!

本を愛する人たちと創り上げる新たな読書体験


今回のプロジェクトは、文喫からTRYPEAKS代表山口さんへの依頼から始まりました。その内容は「本を通じて出会う世界、人、価値観などの幅をもっと広げたい。そのアイコンとなるのがビールだと考えている」というもの。文喫の熱い想いに触れた山口さんは、ただ単にビールを造って売るのではなく、クラウドファンディング(以下、クラファン)という形を提案したそう。

クラファンのページで文喫の掲げる「本の世界を拡張する」というコンセプトを伝え、賛同してくれる人達でプロジェクトチームをつくり、一緒に新しいビールを創ろう!とスタート。クラファンのリターンとして、プロジェクトチームの参加権を設定したところ、30名ものメンバーが集まりました。

メンバーの年齢は20~40歳代。本が好きな人を中心に、ビールが好きな人、ビアテイスターやビール醸造家などのビールの専門家、デザイナーなど、年齢も職業もさまざまだったそう。

味、名前、ラベルデザイン全てをオンラインで決定


いよいよプロジェクト始動というタイミングで新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、メンバーが一同に集まることは叶いません。そこで、味、ビールの名称やラベルデザインなど全てオンラインで決めていくことにしました。

一度も会ったことがない上、オンラインのみで決めていくことに不安が伴いそうですが、もともと本は個々人が読み、その世界を共有するもの。本を愛する人で構成されるメンバーであれば、オンラインで意見を共有し、プロジェクトを進めていくことができるだろうと考えたそう。

最初に決めたのは味のコンセプト。「本ってなんだろう?」というところから始め、全員でブレストしながら、「本と過ごすためのビールってなんだろう?」を突き詰めていき、コンセプトを創り上げました。


コンセプトが決まったところで、ビアテイスターや醸造家にビアスタイルを選考し、ホワイトエールやペールエールなど、4種類程のビアスタイルが候補に。そこで、イメージに近そうなビールをプロジェクトメンバーに送り、全員で飲みながらオンライン会議で味を絞り込んでいきました。味が決まるまで、約3時間のミーティングを4~5回も行ったそう!

最終的に絞り込んだのが「イングリッシュペールエール」で、その中でも『ロンドンプライド(フラーズ社、イギリス)』が一番近いのではないかということに。そこで、醸造家がレシピを作成し、日本ビール醸造株式会社に醸造を依頼しました。


次に決めたのはビールの名前です。味を決めると同様に候補を集めて、気に入ったものを投票し上位4位に絞ります。その上位4位それぞれにデザインを作成し、最終的に名前とデザインを決定。ようやく、メンバー全員の高い熱量が込められた「ページエール」が完成しました。

TRYPEAKS代表 山口さん

私は、ビールは何かの入り口や切り替えのスイッチになるものと捉えています。

今回の「ページエール」は、プロジェクトメンバーと共に、味にもかなりこだわって創り上げました。味を楽しんでもらうだけでなく、本の体験を拡張するためにつくったビールでもあるので、“本への入り口や玄関”となるような形で皆さまにお届けしたいと考えています。

本屋や本に関わる場所で提供することで、本屋に行くきっかけとなり、本屋で過ごすことを楽しんでもらえたら嬉しいです。また、ビールを触媒として本の世界へ誘うような提案をしたいと考え、本を楽しめるようなギフトセットの販売準備を進めています。


時間をかけてゆっくりと楽しむビール


完成した「ページエール」は、イングリッシュペールエールというビアスタイル。長時間飲み続けることができ、読書体験を邪魔しない。甘みが口に残るようなビールです。

イングリッシュペールエールとは、その名前の通りイギリスが発祥です。主にイギリス原産のホップを使い、苦みは控えめで、麦芽の風味が特徴的なビアスタイルです。


注いでいると、香ばしい麦芽の甘い香りが広がります。グラスに鼻を近づけると、クリーンなホップの香りに、少し紅茶のような香りも。


色はきれいな茶褐色で、泡がほんのりベージュに染まっています。飲んでみると、炭酸は控えめで、焼いたパンの耳のような香ばしさ、後味にはちみつのような甘みがあり、心地良い余韻を感じます。冷たいうちは苦みを感じますが、温度が上がってくると甘みが増してきます。アルコール度数は5.5%で、飲み込んだ後にほんのり温かさを感じます。

たくさんの本に囲まれている様子や、難しそうな分厚い本を読んでいる様子が思い浮かびました。

本と共にある「ページエール」を楽しんで


本を愛する人達が創り上げた本と過ごすためのクラフトビール「ページエール」。時間による変化が楽しめる、まさに読書体験に寄り添うビールとなっています。

東京・六本木の文喫で飲めるほか、TRYPEAKSのECサイトでも購入することができます。今後、ギフト用ラベルでの販売やイベントの開催なども計画されているそう。最新情報はTRYPEAKSのHPやSNSをチェックしてくださいね。

この「ページエール」をきっかけに、新たな本屋や本と出会ってみてはいかがでしょうか。

『PAGE ALE(ページエール)』

  • 〇ビアスタイル:イングリッシュペールエール
  • 〇アルコール度数:5.5%
  • 〇IBU:30
  • 〇原材料:麦芽、ホップ
  • 〇TRYPEAKS ECサイト:https://ec.trypeaks.com/
    ◯販売元:株式会社トライピークス
  • 〇製造者:日本ビール醸造株式会社


【随時更新】発売日がひと目でわかる!新発売ビールカレンダー

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ライターの紹介

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数年前に突然ビールの奥深さに目覚めて以来、寝ても覚めてもビールのことばかり考えています。全国の大手ビール工場や醸造所に通い、ビール関連の本を読み漁り、さまざまな勉強会やイベントに参加。日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として、IBC(インターナショナル・ビアカップ)の審査員を経験(2018年、2019年、2020年)。日本ビール検定2級。日本ビアジャーナリストアカデミー10期生。紙面協力:ライフスタイル情報『CHANTO』。

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