記事

コンテンツ

コミュニティー

ビール女子SNS

ビール女子について

お酒は二十歳になってから。

News 目印は、赤いフクロウ。万世橋駅高架橋の「常陸野ブルーイング・ラボ 」は隠れ家のような空間だった

2019/11/21

歴史を感じる旧万世橋駅高架橋。喧騒から離れ、そこだけ時間がゆっくりと流れるような場所の一画に、大人がビールをたしなむ場所があります。

赤いフクロウ」マークが目印の「常陸野ネストビール」。神田川のほとりにある直営店『常陸野ブルーイング・ラボ マーチエキュート神田万世橋店』は、ビールを飲むだけでなく、ビールについて学んだり麦汁つくりを体験できたりと、ビールを存分に楽しめるスポットです。素敵な雰囲気ただよう「マーチエキュート神田万世橋店」をご紹介します。

茨城から世界にはばたく「常陸野ネストビール」

常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと

常陸野ネストビールが誕生したのは1996年のこと。1823(文政6)年から日本酒をつくり続ける木内酒造(茨城県那珂市鴻巣)から生まれました。現在では、アメリカ、イギリス、タイなど、世界30か国以上に輸出され、日本だけでなく海外にもファンがいるブルワリー。世界のビールのコンテストで数々の受賞歴があり、その味わいも世界的に認められています。


キレがよく、フレッシュなのど越しの『ラガー』、茨城県産の「福来みかん」を使った『だいだいエール』、赤米を使った『レッドライスエール』などが有名です。


赤レンガ造りの万世橋駅高架橋

常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


1912(明治45)年に建てられ駅として利用されていた万世橋駅高架橋。中央線神田駅と御茶ノ水駅の間にあったそうです。その後、1943年に万世橋駅は休止されましたが、階段、赤レンガ、プラットフォームを残しつつ、新たに生まれ変わったのが「マーチエキュート神田万世橋」。赤レンガで造られている万世橋高架橋は重厚感がありつつ、でも、どこか懐かしさを感じます。



秋葉原駅や神田駅からも徒歩で移動できる位置にありながら、神田川のほとりにあり、ここだけ時間がゆっくりと流れているようです

そんな一画にあるのが「常陸野ブルーイング・ラボ マーチエキュート神田万世橋店」。アーチを描いた入口前スペースのテラス席、共有スペースのオープンデッキ席では、そよ風を感じながらビールを楽しめます。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


歴史を感じさせるのは建物だけではありません。店内のテーブルは酒蔵で実際に使われていた酒船(さかぶね)(酒槽とも書く。酒をしぼるためにもろみを入れた袋を入れる木製のおけ。)を再利用したもの。天板が厚く、しっかりしたテーブルはどこか温かみがあり、安心感があります。


新鮮なビールと常陸野の食材を使った料理を堪能

常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと
注文はキャッシュオン形式。席を確保したらカウンターで注文します。

常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


樽生は9タップ。ラガー、ホワイトエール、だいだいエールなどの定番ビールや季節限定ビールなど、ブルワリーから直送された新鮮なビールが提供されます。提供サイズは、Rサイズ(約280ml)とLサイズ(約470ml)の2種類。店内で飲むだけでなく、プラカップでの持ち帰りも可能です。


常陸野ネストの定番ビールは14種類。その日に樽生でつながっていなくても、ボトルで飲めるように揃えてあるとのこと。いつでも全種類を飲むことができるのは直営店ならでは。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと テイスティングセット


初めて常陸野ネストのビールを飲む人や、いろいろ飲んでみたい人におすすめなのはテイスティングセット(約150ml×3、1,080円、税込)。その日によってビールの組み合わせが変わるので、何度行ってもいろいろなテイスティングが味わえます。この日は『ホワイトエール、ラガー、スウィートスタウト』のセットでした。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと

ビールに合わせるのは常陸野の食材を使った料理。ピクルスやイワシのオイルサーディンなどの提供までに時間がかからないメニューをはじめ、アヒージョ、ソーセージ、ジャーマンポテトなど温かいメニューまで揃っています。価格は580円からとリーズナブル。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと 常陸さばサンド


人気メニューは『常陸さばサンド(780円、税込)』。「サバをパンと食べるの?!」と驚いた方もいらっしゃると思いますが、トーストしたパンの香ばしい風味とオリジナルビネガーでマリネしたサバの程よい酸味がマッチして、本当においしいんです。マリネされたサバは青魚特有の生臭さはまったくなく、これならいくらでも食べられそう。


店長の香取さんに「常陸さばサンド」と合うビールを選んでもらいました。おすすめは「福来みかん」を使った『だいだいエール(Rサイズ、680円、税込)』。ひとくち飲むとフルーティーな香りが口の中に広がり、同時に感じる苦みがビールらしい味わいに。ビールを飲んでサンドを食べると、酢がビールの持つ苦みを緩和し、よりフルーティーさを感じます。とてもおすすめの組み合わせなので、ぜひお試しください!


ビールを愛するみんなのラボ

店名に「ブルーイング・ラボ」とあるように、こちらの店舗ではオリジナルの麦汁仕込み体験や、ビールについて学ぶことができます。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと 仕込み釜

入口を入るとすぐに目に飛び込んでくる仕込み釜


麦汁仕込み体験では、どんな味の麦汁にするかレシピを考え、実際に麦汁をつくります。(1回の仕込みで120L。詳しくはお店でお尋ねください。)


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


カウンター席にはビールについて学べる見本が置かれていて、自由に体験することができます。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと
これは麦芽の色見本です。これらを組み合わせて、多様な味わいのビールがつくられるんですね。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


そしてビールの色の見本です。さまざまな種類の麦芽を組み合わせることによって、味わいだけでなく、ビールの色も変わるんです。理科の実験のようでワクワクしますよね。何か分からないことがあれば、店員さんに質問してみてください。いろいろと教えてくれますよ。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


さらにホップの香りも体験できます。こんなにもたくさんの種類の匂いを嗅ぐことができる機会はあまりないので、この見本を見つけたときは思わず叫んでしまいそうに…!ブルーイング・ラボという名にふさわしく、ビールを形作るさまざまな原料を実際に体験して、より深くビールを知ることができました。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと


赤いフクロウをモチーフにしたオリジナルグッズの販売もあります。グラスやコースター、手ぬぐいやぬいぐるみまで揃います。


常陸野ネスト 木内酒造 ひたちのねすと

御茶ノ水や秋葉原などから徒歩圏内にある「常陸野ブルーイング・ラボ マーチエキュート神田万世橋店」。歴史ある旧万世橋駅高架橋の店舗は、落ち着いた雰囲気でまるで隠れ家のよう


平日でも午前11時から営業しています。ご紹介したサンドとビールのランチセットもあり、お昼にちょっと一杯なんていかがでしょう?


神田川のほとりのオープンデッキでのんびりと過ごすのもよし、カウンター席でさくっと一杯飲むのもよし、いろいろな使い方ができそうです。なによりも理科の実験のような見本はビール好きの心をくすぐります。ビールについていろいろと知りたい方にも体験してもらいたいスポットです。


◯文:きのこ(Kanako Kinoshita)
◯編集:酒井由実

常陸野ブルーイング・ラボ マーチエキュート神田万世橋店

〇住所:千代田区神田須田町1-25-4 マーチエキュート神田万世橋 N1区画
〇TEL:03-3254-3434
〇営業時間
【月~土】11:00~23:00(L.O. 22:30)
【日・祝】11:00~21:00(L.O. 20:30)
〇定休日:施設営業日に準ずる
〇座席数:店内20席、テラス席12席、共有スペース利用可
〇支払い形式:キャッシュオン
〇喫煙・禁煙:禁煙
〇お子様連れ:子供可、ベビーカー入店可
〇公式ホームページ:http://hitachino.cc/brewing-lab/
〇Facebook:https://www.facebook.com/Hitachinobrewinglab/


\楽しいビール情報が届く/

LINE@

ライターの紹介

アイコン

数年前に突然ビールの奥深さに目覚めて以来、寝ても覚めてもビールのことばかり考えています。全国の大手ビール工場や醸造所に通い、ビール関連の本を読み漁り、さまざまな勉強会やイベントに参加。日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として、IBC(インターナショナル・ビアカップ)の審査員を経験(2018年、2019年、2020年)。日本ビール検定2級。日本ビアジャーナリストアカデミー10期生。紙面協力:ライフスタイル情報『CHANTO』。

人気ランキング

こちらの記事もおすすめ


いいね!