Bar 【体験レポ】見学ツアーがリニューアルした「サントリー〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野」に行ってきた

2024/04/18


ザ・プレミアム・モルツ」シリーズや『金麦』、昨年発売された『サントリー生ビール』でもお馴染みのサントリー。

現在サントリーのビールの生産拠点は熊本、京都、群馬、そして東京は武蔵野にあり、2023年に武蔵野工場は竣工から60周年を迎えました。

1963年の開設当時から、工場見学を通して“ものづくりの魅力”を伝え続けてきたサントリーですが、2024年4月10日(水)より、「サントリー〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野」の見学ツアーをリニューアル

今回は、リニューアルした見学ツアーを体験してきました!



京王線・分倍河原駅発のバスで10分


JR南武線・京王線の分倍河原駅から、「サントリー〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野」までは無料シャトルバスが運行中。公式ホームページに時刻表が掲載されているので、ツアーの開始時間にあわせて乗車することができます。

分倍河原駅から所要時間は約10分です。


バスを降りると、グリーンがまぶしいフォトスポットが。記念撮影におすすめです!


入口は「ザ・プレミアム・モルツ」カラー。この時点ですでにビールを飲みたくなる…


今回ツアーの前に、工場長の梅澤祐輔さんと、プレミアム戦略部課長の中村昌平さんの話を伺うことができました。

1993年にサントリーに入社し、以来、ビールづくり一筋で30年間勤めてきた梅澤さん。サントリーが手がける発泡酒の市場創造のきっかけとなった1994年発売の「ホップス」や、2003年発売の「ザ・プレミアム・モルツ」など、多くのヒット商品に携わってきました。

ひとりひとりのつくり手が「たくさんの人を元気にさせたい」という想いで、それぞれの感性や五感を駆使してものづくりに取り組んでいることがサントリーの特長だと語ります。

そのことに代表されるのが、人間の五感を使って品質を判定する「官能検査」。つくり手たちがビールの出来栄えを機械任せではなく自身の五感を使って細やかにチェックしています。

今回リニューアルした見学ツアーでは、その官能検査をVRで体験できるコンテンツも組み込まれています。


また、これまでは「天然水にまでこだわるものづくり」をメインテーマとしていたところ、リニューアル後は「つくり手たちの情熱や美味探求」がツアー内容にしっかりと盛り込まれるように。

見学時間はリニューアル前の50分から60分に、試飲時間は20分から30分に変更され、より時間をかけて深くサントリーのビールづくりを楽しめるようになりました。


つくり手の美味探求を知るムービーから始まる見学

リニューアルの内容を理解したところで、早速リニューアルした見学ツアーに出発!

ツアーは、毎日(工場休業日を除く)10:00〜15:00の間で、6回催行。また、金〜日・祝日の10:00からは20歳未満も参加可能なファミリー向けのツアーも開催。web申し込み、事前決済となります。


ツアーのはじまりは、「つくり手の挑戦ムービー」の鑑賞から

工場ではたくさんのつくり手たちが働いていますが、ツアー中に出会うことはできません。見えないところでビールに向き合っているつくり手たちがどんな想いでビールをつくっているのか、つくり手の美味追求とワクワクさせたい想いが3分間の動画にまとめられています。


品質にこだわるつくり手たちの姿。


サントリーのつくり手たちがビールにこめた想い。


サントリーのモノづくりに対する情熱やつくり手たちの想いが伝わるムービーが締めくくられ、これから始まる見学ツアーを盛り上げてくれます。


ムービーを楽しんだ後は、ツアー案内人の説明のもと、ビールに使われる原料やビールづくりの工程、仕込み釜などを見学します。

まずはサントリー最大のこだわりでもある天然水について。「ザ・プレミアム・モルツ」は、副原料などは一切使用せず、天然水・麦芽・ホップだけで造られています。とくに、天然水はビールの約9割を占める大事な原料です。


ここでは、天然水が育まれていく様子を山の断面図をイメージした模型で説明。雨水が染み込み、長い年月をかけて地層の奥深くまでくぐり抜けていく間に、適度なミネラルが溶けだして良質な天然水へと磨かれていきます。


次に、麦芽のブースへ。ザ・プレミアム・モルツには深いコクを引き出す「ダイヤモンド麦芽」が採用されています。


この麦芽は構造上とても扱いづらい性質があるのですが、つくり手たちの試行錯誤によっておいしさを引き出すことに成功しました。麦芽は実物を味見することができますが、とても香ばしくてビールのおつまみにも合いそう...!


ホップは香り高い欧州産のファインアロマを使用。ホップは食べるととても苦いので、ここでは香りのみを体感することができます。


工場内の廊下にはつくり手たちのパネルが掲示されていて、ツアーを回っているこの瞬間にも、つくり手たちの手によってビールが造られているのだということを実感できます。


次に向かうのは仕込み室。煮沸釜の熱気で室内の温度はおよそ30度に達しています。ここでは、煮沸釜、濾過槽、沈殿槽、仕込槽、仕込釜の見学をすることができます。


その後は、「発酵」のブース。酵母の様子をスクリーンから確認できます。酵母は生きものなので、つくり手たちが24時間体制で温度や圧力の調整などを管理し、大切に見守っています。


最後の「貯酒」のブースでは、入り口の左右に実際に使用していたタンクが展示されています。なんと、このブースではタンクのなかを実際に見ることができます。正面の扉が開くと…


まるでそこは宇宙空間のよう。歩いていると、貯蔵タンクのなかをイメージした「コポコポ…」という音が聴こえてきます。

普段は入れない検査室にVRで潜入!「官能検査VR体験」


ここからは、今回のリニューアルで新たに加わった「官能検査VR」を体験します。

「官能検査」とは、つくり手たちが自分の五感を使って品質検査をしていくもの。見た目、味わい、香りなど、品質管理だけでなく、より良いビールをつくるために行っています。官能検査室は工場見学でも一般公開されておらず、ツアー案内人も立ち入ることができない特別な場所なのだそう。

そんな官能検査室に、VRで潜入できちゃいます!


ひとりずつ、専用のVRスコープを手に取ります。スコープは大き目の双眼鏡のようなかたち。左側には紐がついているので、落下させないよう手首にひっかけて中を覗き込みます。


目の前に広がる、とある一室。そこにはさまざまな液体などが置かれていて、まるで研究室のようです。VRなので、部屋のなかを360度ぐるりと見回してみてくださいね。


つくり手の姿が見えます。彼らは、慎重にビールをテイスティングしながら、なぜおいしいのか、他と何が違うのかなどを会話しながら分析しています。


官能検査のVR体験を終えると、いよいよ最終工程のパッケージングへ。充填されていくビールを見ていると、早く飲みたい…!という気持ちが高まってきます。


この日はメンテナンス日のため稼働していませんでしたが、パッケージングの工程では、実際の製造ラインも見ることもできます。


パッケージングの工程を過ぎると、サントリーが取り組むサステナビリティ活動の紹介パネルが。天然水にこだわるサントリーでは、天然水を育んでくれる豊かな森を守っていく活動など、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。


一通り見学が終わり、ここから先はお待ちかねの試飲会場へと向かいますが、今回のリニューアルで新たに「つくり手ロード」が生まれました


ここでは、東京・武蔵野工場で働くつくり手たちがパネルで登場。つくり手の顔写真や、見学ツアーに訪れたわたしたちに向けたメッセージが掲示されています。


姿は見えないけれど、ビールを楽しくおいしく飲んでほしいというつくり手たちの想いが伝わってくる「つくり手ロード」。この先にある試飲会場へと向かうワクワク感は最高潮に達します!


SNS映え間違いなしの“神泡アート”とサーブ体験


見学ツアーでは最大3杯のビール(!)を試飲することができますが、これまでの試飲時間は20分と、やや焦りながら飲まなければいけませんでした。しかし、リニューアル後は30分に。以前より余裕をもってビールを味わうことができます。

また、参加者同士が笑顔でコミュニケーションを取りながら試飲を楽しめるよう、座席の配置も刷新しています。


お待ちかねの一杯目は、『ザ・プレミアム・モルツ』から!きめ細やかな泡立ち。


サントリー流の乾杯、「スコール!」で乾杯。1杯目はあっという間に飲み干してしまいました。


続いて2杯目。今回のリニューアルで新たに加わったセルフサーブを体験してみます。こちらは『ザ・プレミアム・モルツ 香るエール』を自分で注ぐ体験ができるというもの。


まずはお手本を見せてもらいます。まずは注ぎ手を手前に引いて…


7分目くらいまでビールを注いだら、注ぎ手を反対側に押して泡を注入。


完成!


それでは筆者も体験してみます。まずは、消毒済みのグラスを一つ手に取ります。

先ほどの説明通りに…果たして無事注げるのか!?


思ったよりもスムーズに注ぐことができました。自分で注いだビールはいつもと一味違い、おいしさも格別です。


もう一つリニューアルしたのが「神泡アート」。A~I、9種類の絵柄のなかからお好きなアートをビールに乗せることができます。


3杯目に選んだのは『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム』。個人的にはプレモルシリーズのなかで一番好きなビールです。


9種類の絵柄のなかから1つ選ぶのはなかなか迷いますが…選んだのは、こちら!


つくり手さんが「ヨシ!」とOKサインを出している絵柄にしてみました。とてもかわいくて飲むのがもったいないけれど、写真におさめたら、おいしいうちに飲みましょう!


見学ツアーが終わったらお土産ショップもチェック


楽しかった見学ツアーもそろそろ終了の時間です。帰りは、1階受付けのすぐ近くにあるお土産ショップものぞいてみてください。


ビールのお土産はもちろんのこと、つくり手や製造工程のイラストが入ったアパレル商品も。


さらに、ジェットストリームとコラボしたオリジナルボールペン。


そして、文房具屋ステッカーなど、ここでしか手に入らないグッズもそろいます。お土産として購入したら、話題になりそう。合わせてチェックしてみてください。



リニューアルした見学ツアーは、4月10日からスタートしています。これまで見学ツアーへ参加したことがある人も、以前から気になっていた人もぜひ一度足を運んでみてください。つくり手たちの想いがこれまで以上に伝わる充実の内容で、もっともっとサントリーのビールが好きになりますよ!

 サントリー〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野

〇場所:東京都府中市矢崎町3丁目1
〇ツアー内容:
(1)20歳以上限定ツアー
 └参加費:税込1,000円
 └開催日:年末年始・工場休業日(臨時休業あり)を除いて、毎日営業
 └開催時間:10:00/10:50/11:40/13:20/14:10/15:00
 └決済方法:クレジットカードによる事前決済のみ
(2)20歳未満同伴可・ファミリー向けツアー
 └参加費:税込1,000円
 └開催日:金・土・日・祝(年末年始、工場休業日を除く)
 └開催時間:10:00
 └決済方法:当日会場での支払い
・公式HP:https://www.suntory.co.jp/factory/musashino/

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羽柴観子 ライター

九州出身、東京在住。ビールと猫と映画が大好き。「春はお花見しながら、夏はビーチサイドで、秋は秋刀魚を焼きながら、冬はお鍋と…」何かしら言い訳をつけて一年中ビールを呑んでいます。美味しく呑むために毎朝のランニングにもハマり中。

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