今や把握しきれないほどの種類があるクラフトビール。さまざまな種類があり、選ぶ選択肢が増えるのはビール好きには嬉しい限り。
ですが、そんな中でも実はあまり選択肢がないのが、ノンアルコールビールや低アルコールビールでした。そんなノンアル・低アルジャンル市場に新しいビールが誕生します!
株式会社ヤッホーブルーイング(以下、ヤッホー)は、クラフトビールと同じ製法・原材料を使用したAlc.0.7%の炭酸飲料“醸造系クラフトドリンク”『正気のサタン』を発売。2022年7月27日(水)に「YONA YONA BEER WORKS」全店で樽の提供を開始。8月2日(火)に東京都内のセブン-イレブン約2,800店舗で販売を開始します。
通常のビール造りと同じ製法で、限りなく低アルコール度数&満足度の高いドリンクに仕上げたという「正気のサタン」。ビアスタイルは「IPA」で、味わいをひとことで表すと“ジューシー”という噂…!その真相を探るべく、新製品発表会に潜入してきました!
もくじ
・ターゲットは30〜40代の子育て層・「限りなく低アル」で「本格的な味わい」を
・本格的な低アルIPAを造る3つのポイント
・一足お先に飲んでみた
・品評会でもお墨付き!8月2日には東京のセブン-イレブンでも販売開始
ターゲットは30〜40代の子育て層
様々な世代に、それぞれの楽しみ方で飲んでいただきたいのはもちろんのことですが、特に「正気のサタン」の商品開発ストーリーで肝となったターゲット層は、子育てに忙しい30〜40代の方々なんだそう。ヤッホーが、一都六県在住の20〜50歳の男女1,083名を対象にアンケートを実施したところ、30〜40代は平日に自由な時間を過ごせる“ゆとり時間”が、他の年代よりも短いことに気づいたそう。
仕事や家事、子育てにと時間に追われ、「体に支障がなくお酒を飲んでもよい状況でも飲めない」「平日夕食時などに、自分ひとりお酒を飲んで気分が良くなることはできない」など、“本当は飲みたいけど飲むことができない”人が多かったようです。
そんな方にも「酔わずに心を満たす」をコンセプトにし、食事やお酒の幸福感に加え、食後や翌日への充実感を両立させる商品開発に乗り出したのです。
「限りなく低アル」で「本格的な味わい」を
「正気のサタン」を造るうえでこだわったことはふたつ。「限りなく低アルコール度数にすること」と、「ビールに引けを取らない本格的な味わいを目指す」ことでした。
いわゆるビールテイスト飲料と言われるノンアルや低アルビールは、「alc.0%の飲料を造った上で、それをビールのような風味に仕上げる」、または「ビールを醸造し、そこからアルコールを抜いてalc.0%〜1%のものにする」という造り方が一般的。
しかし、香りを調整すると人工的な味わいの印象になってしまったり、アルコールをあとから抜く製法ではビール本来のおいしい成分まで抜けてしまったり、という課題がありました。そんな低アル市場の現状を払拭すべく、開発に着手します。
本格的な低アルIPAを造る3つのポイント
ヤッホーが独自で命名し、「正気のサタン」に採用した新ジャンル“醸造系クラフトドリンク”とは、クラフトビールと同じ製法で醸造したアルコール1%未満のドリンク。通常のビール造りと同じ工程で造り、後からアルコール度数や香りの調整はしないもののことを指します。
ノンアル・低アル製品の「水っぽさ」や「麦汁感」を解決するべくこだわった3つのポイントは…
①原料のバランスを半年かけて発見
アルコール生成を抑えつつもビールらしい香りを引き出すため、酵母の選定から麦芽やホップの配合のバランスなどを半年に渡り研究。合計なんと約100通り!その結果、かえるくんでお馴染みの「僕ビール、君ビール。」にも使用している「ベルジャンアードネス酵母」を採用しました。
②これまでの研究で培ったホップの組み合わせを応用
シトラスやトロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香りは、「インドの青鬼」や「軽井沢ビール クラフトザウルス」のブレンド技術を応用。また、今回採用した発酵中のビールにホップを添加し香りづけする「ドライホップ」製法では、「インドの青鬼」の約2倍のホップを使用し、IPAの華やかな香りを実現しました。
③材料と温度管理で「水っぽさ」と「麦汁感」を解決
大麦に加え、小麦やオーツ麦も使用することで、課題であった「水っぽさ」を軽減しなめらかな味わいを実現。また、使用する麦芽量や製造中の温度管理で発酵を厳密に管理することで、甘みの強い「麦汁感」を取り除きました。
一足お先に飲んでみた
一足お先に、飲んでみました!「正気のサタン」のスタイルはIPA。飲み頃温度は「5℃」。しっかりと冷蔵庫で冷やした状態のものをいただきます。
注いでみるとクリアでレモン色に近いゴールド。注いだ瞬間、ハッとするほどの華やかな香りに驚き!この時点で、「今までのノンアル・低アルとは違う…」と感じずにはいられません。ひと口飲んでみると、飲み口はドライながらも、シトラスやトロピカルフルーツなど柑橘を思わせるフレッシュな香りが口いっぱいに広がります。まさにジューシー!口には草のようなホップの香りも感じます。
香りと味わいのバランスが絶妙に作用したドリンカブルさで、あとひと口、もうひと口とおかわりを誘う“違和感なく「ビール」として飲みたくなるビール”。注いでから香り、味わうまでの流れのなかで「ノンアル・低アルっぽい」と感じる瞬間はほとんどありませんでした。
ペアリングには、さっぱりしたものや爽やかなものが合うとのこと。肉より魚との相性がよく、ハーブ系にも合うとのことで、セビーチェ(魚介マリネ)とのペアリングがおすすめだそう!ビール女子レシピからは、ホタテとグリーンピースを柑橘で和えた「ホタテとグリーンピースの柑橘マリネ」とのペアリングをおすすめします。
そして、筆者じつはアルコールに弱い体質で、「正気のサタン」を味わいながらこの記事を執筆していますが、全然酔わない。いつもは酔ってしまうのに…酔っていません。まさに今、「酔わずに心を満たす」を体感しています。「正気のサタン」、恐るべし。
ちなみに、「正気のサタン」というネーミングは、悪魔的、やみつきを表す「サタン」と正常な判断ができる状態「正気」を組み合わせ、「酔わずにおいしく心を満たせる」という意味を持ちます。
またパッケージはパステルカラーが印象的で、製品の軽やかさを表現。ちょっと怪しい笑みを浮かべるのは「ゴキゲンなヤギ」。サタンを描く際によく使用されている「ヤギ」をモチーフにして、サングラスとスーツを身に纏ったゴキゲンなヤギを表現しています。ゴキゲンなヤギを見ていると、なんだか一緒にふふっと笑顔になってしまいそう。
品評会でもお墨付き!8月2日には都内セブン-イレブンでも販売開始
2021年9月に開催された世界五大ビール品評会のひとつである「インターナショナル・ビアカップ2021」の「ノンアルコール部門」で金賞を受賞。さらに、金賞受賞の銘柄からまったく新しい取り組みをしている部門「アザースペシャリティ」では、943種類中、20種しか選ばれないカテゴリーチャンピオン(金賞of金賞)に選ばれました!20種のなかで1%以下のものはヤッホーだけだったそう。すごい…!
2022年7月27日(水)に「YONA YONA BEER WORKS」全店で樽の提供をはじめ、8月2日(火)には東京都内のセブン-イレブン約2,800店舗で販売を開始します。
公式通販サイト「よなよなの里」では、9月上旬以降に販売を予定。2022年秋以降にはその他業務店で樽製品の展開と、缶は供給大勢が安定し次第、販売エリアや店舗の拡大を検討していくそう。
これまでクラフトビールという市場を第一線で切り開いてきたヤッホーブルーイング。そして今回新たにノンアル・低アル市場に参入することで、また新しい選択肢を広げてくれます。
ビールが飲みたいけどあまり酔うことができない状況の人、アルコールに弱くてビールを選ぶ選択肢がなかった人、そして、ビールが好きな人たちへ。
これまでのノンアル・低アルのイメージとはまったく違う“醸造系クラフトドリンク”。このちょっと妖しい「ゴキゲンなヤギ」と目が合ったら、ぜひ手に取って新しい低アルを味わってみてください!
『正気のサタン』
- 〇発売日:2022年8月2日(火)…東京都内のセブン-イレブン約2,800店舗で缶製品の販売を開始
・7月27日(水)…「YONA YONA BEER WORKS」全店で樽の提供開始
・9月上旬以降…公式通販サイト「よなよなの里」で販売を予定
・2022年秋以降…その他業務店で樽製品の展開を予定。 - ・缶は供給大勢が安定し次第、販売エリアや店舗の拡大を検討
〇名称:炭酸飲料
※アルコール度数が1%未満のため、酒税法上はビールに当てはまりません。 - 〇ビアスタイル:alc.0.7% IPA
- 〇アルコール度数:0.7%
- 〇原材料:麦芽、乳糖、小麦、ホップ、オーツ麦、食塩/酸味料、炭酸、(一部に小麦、乳を含む)
- 〇ブランドサイト:https://yohobrewing.com/satan/
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