今こそ、ポートランド Column 築100年の教会をブルワリーに改築。美しいステンドグラスのもとで味わう「Steeplejack Brewing」

“クラフトビールの聖地” ポートランドを知っていますか？

ビールはもちろん、広大な自然、コーヒー、自転車、そしてユニークな人々……オレゴン州ポートランドの魅力は一言では語り尽くせない！「ポートランドってどこ？」って人も、一度足を運べばその虜になるはず。いつ行こう？ きっと今がそのときです。

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オレゴン州ポートランドの魅力を伝える特別連載『今こそポートランド』。今回は、古き良き教会を改築してつくられた「Steeplejack Brewing（スティープルジャック ブリューイング）」をご紹介します！


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築100年の教会をブルワリーに改築

クラフトビール案内人のレッドさんに「とにかく映えるブルワリーがある！」と連れてきてもらったのは、ポートランド北東部にある「Steeplejack Brewing（スティープルジャック ブリューイング）」。なんとここ、もともとは築100年の古き良き教会だった場所。マンション建設の計画を阻止し、歴史ある建物を醸造所へと生まれ変わらせた、唯一無二のブルワリーです。


ステンドグラスの真下には発酵タンクが並び、数人のブルワーたちが楽しそうにビールづくりを行なっていました。なんて夢のような職場環境！

ステンドグラスからは太陽の光が降り注ぎ、その美しい光景に思わずうっとり見入ってしまいました。


広々とした店内には、バーやゲームルーム、ステージといった様々な施設が併設されており、取材時も多くの人々で賑わっていました。


Steeplejack Brewing の缶ビールたち。中央に教会のシルエットが描かれたデザインは、伝統的でありながらモダンな感覚も取り入れており、このブルワリーを象徴しています。

教会でつくる、優しいビールたち

ここでも、まずは乾杯から！

『Oyster Stout』（アルコール度数：6.0%）は、ボディ感とミネラルの風味を出すために牡蠣の貝を使用したスタウト。さらに牡蠣の身と海藻を入れてほのかな塩っぽさを表現しているとのこと。滑らかな口当たりで、コーヒーのように香ばしさがあり、満足度たっぷりの味わい！

このビールを担当するブルワーのケビンさんは「このビールをつくるとき、僕はいつも牡蠣を一口こっそりつまんでいるんだ」と茶目っ気たっぷりに教えてくれました。


他にも、ライ麦を使ったスコットランドスタイルの『English Mild』や、バナナの香りが優しく香るヴァイツェンなど、上質のバランスできれいな澄んだ味わいのビールが多く揃っていました。


ちなみに昼食がてら、デビルドエッグを頼んだところ、セットで付いてきたポテトの量に圧倒されました！これぞアメリカ！（もちろんおいしかった）

食べきれない場合は、持ち帰り用のボックスをもらえるので、遠慮なくスタッフに伝えましょう。

ビールそのものではなく、体験を楽しんでほしい

Steeplejack Brewing は、ヨーロッパの伝統的なスタイルをベースに、アメリカのホップを使うなどの新しい要素を入れることを得意としています。

また、彼らのラインナップに低アルコールビールが多く揃うのは、ブルワーの一人アンナさんが、低アルコールビールを専門にしているから。


「低アルコールでありながらおいしいビールをつくるのは難しい。だからこそ挑戦したい」と目をキラキラさせるアンナさん。お店に低アルコールビールを多く置く理由として2つ挙げてくれました。

一つは、お客さんにゆっくりとビールを楽しんで欲しいという想い。アルコール度数が低いので、ゆっくりとお店に滞在できるといいます。

もう一つは、お店には併設のバーがあり、好みに合わせて他のお酒（例えばカクテルやスピリッツ）も楽しんでほしいから。「誰が来ても、誰と来ても、その時間を楽しんでほしいから。ビールそのものではなく体験を楽しんでほしいの」と話してくれました。


実際に取材した日も、バーでカクテルを楽しむ人や、友達や家族でビール片手に昼食を楽しむ人、何やら真剣な顔でビジネスの話をする人など、思い思いにその時間を過ごしていました。貸し切りも可能で、ママ友や仕事仲間など、地元の人々が頻繁に集まるとのことで、地域のコミュニティを育てる場所として使われているようです。

ポートランドでさまざまなブルワリーを巡る中で共通して感じたのは、ポートランドに住む人々が、ビアバーやタップルームをただのビールを飲む場所として捉えていないということ。おいしいビールを飲むのはもちろん好きだけれど、目的はそれだけではなくて、ビールを通じたその先の体験や人とのつながりを求めている。それが自然的に地域のコミュニティをつくり、さらに広がっていき、ポートランド全体の文化的なアイデンティティを強化していると感じました。


最後にアンナさんに、ポートランドのおすすめの楽しみ方を聞くと「まずは気になるブルワリーや好きなブルワリーに行って、そこのバーテンダーにおすすめのブルワリーを聞いて、はしごビールを楽しむといいわ。バーテンダーはよく色々な場所を飲み歩いているから、私たちより何倍も知識があるわ」と教えてくれました。


100年を超える歴史と現在が見事に融合した空間が広がる「Steeplejack Brewing」。ぜひそこで、ビールだけじゃない特別な体験を味わってみて。


店内のどこかに潜む“隠れハート”は、ぜひ現地で見つけたい！

この夏、ポートランドへ旅に出よう！ビールフェス参加ツアー

クラフトビール好きの皆さんに朗報！

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ちなみにこの「Fuji to Hood」には、今回取材した「Steeplejack Brewing」も参加予定！ 今回は和歌山県のブルワリー「平和クラフト」とコラボ予定とのこと。どのようなブルワリーが生まれるのか、今から楽しみで仕方ありません。

“クラフトビールの聖地”であるポートランドをとことん感じられるビール旅に、あなたも参加しませんか？

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■協賛：デルタ航空
■協力：Red Gillen さん