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Column 上品な淡麗系ラーメンの代表格AFURIがビールを醸造!ラーメンにおけるものづくりの美学を映し出した「AFURI BREIWNG」

2026/07/21


上品な淡麗系ラーメンの代表格である、人気ラーメン店「AFURI

神奈川県伊勢原市・厚木市・秦野市にまたがる標高1252メートルの名峰「大山」、別名「阿夫利山(あふりやま)」の麓で得られる清らかな水をベースに、国産の丸鶏や魚介、香味野菜などの厳選された素材を時間をかけ炊き上げた黄金色に輝くスープ。そして、細挽きの全粒粉とライ麦を配合するヘルシーな極細麺をはじめとしたこだわりの麺。

そのおいしさにたくさんの人々が魅力され、国内外で約30店舗(2026年現在)を展開しています。



そんなAFURIが、「AFURI BREWING」としてビールをOEMで醸造していることを知っていますか?

実は、ラーメンにおけるものづくりの美学を映し出したビールが現在(2026年7月時点)第9弾まで醸造され、AFURIの店内でも楽しめるようになっているんです。さらに、2027年秋頃には自社ブルワリーを設立予定とのこと!

どんなこだわりを持ったビールを醸造しているのか。立ち上げの背景や味わいなど、詳しくご紹介します!



AFURIがビールづくりを始めた理由


そもそも、なぜAFURIがビールづくりを始めることにしたのか。味わいへのこだわりを知るべく、まずは立ち上げの背景についてAFURIに伺ってきました。

大山(阿夫利山)
創業以来、スープやチャーシュー、自家製麺など、できる限り自分たちの手でつくる“クラフトなものづくり”を大切にしてきたAFURI。そんな原点である、丹沢・阿夫利山の水を活かしたラーメンづくりを続ける中で、「AFURIのメニューの中で、もっと手づくりできるものがないか」という発想が自然と生まれていたと言います。

また、AFURI代表の中村比呂人さんは、「いつか自分でお酒をつくりたい」という長年の想いがありました。

そうした想いを抱くなか、大きな転機となったのが2016年



中村さんが、アメリカ・オレゴン州の中にある、クラフトビールの聖地と知られる「ポートランド」でAFURIの海外1号店をオープンしたことを機に、クラフトビール文化に触れることに。

クラフトビールが地域に深く根付き、人々の暮らしの中心の一つとして当たり前のように親しまれている姿に大きな衝撃を受け、「いつか自分たちもクラフトビールをつくりたい」という想いが強くなっていたのだそう。

もともと抱いていた“クラフトなものづくり”へのこだわりと、夢だった酒事業への想い、そして、ポートランドで出会ったクラフトビールカルチャーへの感動。この3つが重なったことで、AFURI BREWINGの構想が少しずつ形になっていきました。


(写真左から)ブルワー 井上直樹さん、達也さん、AFURI代表 中村比呂人さん
AFURI BREWINGのブルワーに任命されたのは、中村さんの地元の長年の友人である井上直樹さん、そして弟の達也さん。

もともと達也さんは、中村さんと「いつか一緒に面白いことをやりたい」と話していた仲だったのだそう。

さらに直樹さんは、2000年に入る前からビールづくりに興味を持っていたものの、当時海外で広がっていたホームブルーイング文化は日本では一般的ではなく、その夢を一度は諦めていたと言います。しかし、30年の時を経て、友人である中村さんがクラフトビール事業を構想していることを知り、長年抱いていた「自分でビールをつくりたい」という想いを実現できる機会だと強く感じ、参画を決めることに。

こうして3人の想いが重なり、「AFURI BREWING」が本格的に動き始めました。



ラーメン事業から派生した新規事業であると同時に、長年の夢と仲間とのご縁から生まれたプロジェクトでもあるAFURI BREWING。

現在はご縁のあるブルワリーとコラボやOEMという形でAFURI BREWINGのビールを醸造していますが、来年秋頃には自社ブルワリーが完成予定です。OEMの時点でもしっかりとAFURI BREWINGの信念を強く持ち、醸造しています。

どのような想いでビールを醸造しているのか。詳しくご紹介します。



AFURIの思想を映し出したビール


醸造において込められた想いは、大きく3つ。


1. 「香り」「余韻」を意識した表現

「AFURIのものづくり」とは、単にラーメンを作ることではなく、「素材」「香り」「味わい」「余韻」に徹底的に向き合い、自分たちの手で価値を生み出していく“クラフトなものづくり”を指しています。

ラーメンづくりでは、スープや麺、具材に至るまで可能な限り手作りにこだわり、それらのバランスを追求していますが、そこで培った知識や姿勢が、AFURI BREWINGにも受け継がれています。

特に「香り」「余韻」はビールづくりでも重要な要素と考え、ホップや副原料が生み出す豊かな香りをどのように表現するかを常に意識しているのだそう。



2.ラーメンとのペアリング

AFURI BREWINGが目指しているのは、「ビール単体でも美味しく、ラーメンと合わせても美味しい」こと。

大切にしている「香り」という要素の中でも、AFURIらしさを表現する要素として「柚子」をキーワードに、ラーメンとビールがお互いを邪魔するのではなく、それぞれの香りや余韻を引き立て合うことを意識しながら設計。


例えば、王道のHAZY IPAスタイルに柚子を融合した『YUZU HAZY IPA』、“余白をつくる柚子の香り”を意識した『Yuzu Pale Ale』など、柚子に関するビールも手掛けています。

とはいえ、「このラーメンにはこのビール」という固定的な考え方ではなく、飲む人それぞれが自由な組み合わせで楽しめることも大切にしているとのこと。


ものづくりの中でも特に「クラフトビール」というジャンルには、自由な発想が許される魅力があると考えているAFURI BREWING。食事に合わせるためだけを目指すのではなく、自分たちが本当に美味しいと思えるビール、面白いと思えるビールを追求すべくレシピを考えています。


3.人生を楽しむきっかけを作りたい

ビールを通じて人が集まり、会話が生まれ、豊かな時間を共有できる。そんな体験を届けることをAFURI BREWINGの理想としているのだそう。



そして、“ものづくり”という観点で気になるのは、ビールのラベルデザイン

ラベルに大きく描かれた「阿夫利」の文字には、AFURIの原点である阿夫利山への深い敬愛の念が込められています。

代表の中村さんにとって、幼少期から身近な存在であり、AFURIというブランドの原点でもあるという阿夫利山。その想いを象徴するものとして、この力強い文字を採用したのだそう。

実は、このデザインは元々「らーめんAFURI」のために制作されたもので、AFURI BREWINGのために新たに作られたものではないのだとか。しかし、既存の英字のブランドロゴとは異なる力強さと存在感を持ち、これから新たな挑戦を始めるAFURI BREWINGのイメージと重なり、ラベルデザインの方でも採用。

この「阿夫利」の文字そのものが、AFURIの歴史や想い、そしてものづくりへの姿勢を表現しているとAFURI BREWINGは考え、大切にしているのだと言います。


実際に飲んでみた


2027年の秋頃に醸造所が完成するまでは、OEMで醸造しているAFURI BREWING。現在は、第9弾まで醸造していますが、全て同じブルワリーにお願いするのではなく、「価値観や姿勢に共感できること」を大切にさまざまなブルワリーに依頼しているそう。
【第1弾】『阿夫利IPA』
 GORA BREWERY(神奈川)
【第2弾】『YUZU HAZY IPA』
 BLACK TIDE BREWING(宮城)
【第3弾】『DDH HAZY IPA』
 Teenage Brewing(埼玉)
【第4弾】『YUZU SOUR IPA』
 Teenage Brewing(埼玉)
【第5弾】『DDH HAZY IPA 3.0』
 BLACK TIDE BREWING(宮城)
【第6弾】『THE PIONEERS』
 Y.MARKET BREWING(愛知)
【第7弾】『阿夫利のひみつ』
 ひみつビール(三重)
【第8弾】『阿夫利IPA』
 GORA BREWERY(神奈川)
【第9弾】『YUZU PEACH NE IPA』
 Teenage Brewing(埼玉)
そしてもう1つ大切にしていることは、「人とのご縁」。

単に製造を委託するのではなく、リスペクトを持って一緒にものづくりをしたいという考えから、ビアフェスやイベントなどを通じて実際にお会いして、ビールを飲み、そのブルワリーの考え方や人柄に触れた上でお願いしているのだそう。


今回はその中から、2種類のビールを飲んでみました。


第8弾「阿夫利IPA」

第1弾の復刻版として第8弾にリリースされた「阿夫利IPA」。コラボレーションしたGORA BREWERYとは、同じ神奈川県を拠点としていることや、設備面での共通点、そしてGORA BREWERYのビールの味わいに感動していたことから、AFURI BREWINGにとって記念すべき第一歩となるOEM先として、手を組んでもらうことになったのだそう。

ビアスタイルは、DDH HAZY IPA。ホップの華やかなアロマと、HAZYらしいジューシーな飲み口を楽しめる1杯です。

ホップの個性としては、マンゴーやパッションフルーツ、グレープフルーツのようなホップの華やかさだけでなく、緑の青々しさや苦みまで感じられます。甘すぎず、新緑のような爽やかさも交えたジューシーさで、バランス最高!AFURI BREWINGが大切にしている「香り」と「バランス」が素直に表れています。

 阿夫利IPA

〇ビアスタイル:DDH HAZY IPA
  • 〇アルコール度数:6.5%
  • 〇IBU:24
  • 〇原材料:麦芽(外国製造)、ホップ


第5弾「DDH HAZY IPA 3.0」

第5弾としてリリースされた「DDH HAZY IPA 3.0」。コラボレーションしたのは、BLACK TIDE BREWING。BLACK TIDE BREWINGの共同経営者の一人が、古くからの飲食業界の友人だったことがきっかけで、AFURI BREWINGの想いを伝えたところ共感し、快く受け入れてくれたのだと言います。

「DDH HAZY IPA 3.0」は、ニュージーランドホップが描く香りのレイヤーに向き合ったDDH HAZY IPA。白ぶどうや柑橘を思わせるアロマに、ホップと発酵が生み出す自然な香りが重なる1杯です。

実際に飲んでみると、柑橘、パッションフルーツのようなジューシーな甘みがガツンと口の中に広がります。果汁100%ジュースのような濃度。一方、口当たりはなめらかで、ほどよいボディ感というバランスがたまりません。

現在は販売されていませんが、次回作のお話も出ているのだとか。お楽しみに!

 DDH HAZY IPA 3.0

〇ビアスタイル:DDH HAZY IPA
  • 〇アルコール度数:6.3%
  • 〇IBU:19
  • 〇原材料:大麦⻨芽(ドイツ製造)、オーツ⻨芽、 ⼩⻨⻨芽、ホップ



ちなみに、その他のビールのラインナップを見てみると、ビアスタイルとしてはIPAが多め。

その理由を聞いてみると、「シンプルに言うと、私たち自身がIPAをとても好きだからです」という答えが。

AFURI BREWING「IPAというビアスタイルの一番の特徴でもある、大量のホップが生み出す華やかな香りや奥行きのある味わいは、クラフトビールならではの魅力が最も表現されるものの一つだと考えています。AFURI BREWINGでは、ホップの苦味だけを強調するのではなく、香りと飲みやすさのバランスを重視しています。ホップの個性を活かしながらも、何杯でも飲みたくなるような仕上がりを目指しています」

将来的には様々なビアスタイルにも挑戦し、それぞれを深く追求していく予定ではありつつ、2027年秋頃に予定している自社醸造開始後も、IPAやHAZY IPAは重要な柱であり続ける予定とのこと。

筆者が「IPA」と「らーめん」で共通していると感じるのは、複雑なレイヤー。いろんな要素を盛り込みつつも、最後には美しい1つの作品として完成する様子が似ているように感じます。AFURI BREWINGの信念が映し出された「IPA」と「らーめん」と2つのものを楽しめるようになったのは、ビールファン、ラーメンファンどちらにとっても吉報です。



「ビールをきっかけにコミュニティとなる場所を創りたい」


「AFURIのメニューの中で、もっと手づくりできるものがないか」という発想から始まり、2027年の自社ブルワリー設立に向け、着々と醸造の知識を蓄え、腕を磨いているAFURI BREWING。

実際に阿夫利山の水を使用して醸造するのは自社ブルワリーの始動後になりますが、ものづくり精神から親和性を感じて始めた「ビールの醸造」に対し、実際に手を動かしてみた現在どう感じているのか。ラーメンのプロフェッショナルから見たビールづくりについて伺いました。


AFURI BREWING「ビールづくりを経験する中で強く感じているのは、ラーメンづくりと本質的には非常に似ているということ。どちらも原料選びから始まり、香りや味わいのバランスを設計しながら、一つひとつ丁寧に作り上げていく。その考え方には多くの共通点があります。一方で、缶に詰めることで全国へ届けることができ、場所を選ばず楽しめる自由さがあったりと、らーめんとは異なる魅力も感じています」

そして、OEMやコラボレーションを通じて、クラフトビール業界の温かさを感じたと話す中村さん。技術だけでなく、人柄や想いがビールの味わいにも表れているように感じていると話してくれました。

AFURI BREWING「2027年秋頃の自社ブルワリー開設に向けて、多くの学びを得ることができています。これまで支えてくださったブルワリーの皆さまへの感謝を忘れず、自分たちらしいビールづくりに挑戦していきたいと思っています」


そして、2027年秋頃に立ち上げる自社ブルワリーに対し、「目指しているのはビールをつくる場所を作るだけではありません」と語るAFURI BREWING。

ビールをきっかけに人が集まり、会話が生まれ、地域とのつながりが育まれる。クラフトビール界を築き上げてきた先人たちがそうしてきたように、様々な人やものが出会うコミュニティとなる場所を創りたい。そして、その一人ひとりが「人生って豊かだな」と感じられるきっかけに少しでもなれたらと、話してくれました。

AFURI BREWING「クラフトビール業界には、これまで多くの先人たちが築き上げてきた素晴らしい文化があります。私たちもその一員として、美味しいビールをつくるだけでなく、造り手も飲み手も楽しめるコミュニティづくりに少しでも貢献していけたらと思っています」

「また行きたい」「また飲みたい」と思える場所とビールを、AFURIのものづくり精神を通して提供してくれるであろうAFURI BREWINGに、大注目です!


どこで買える?


AFURI BREWINGのビールは、現在AFURI国内の21店舗(2026年7月現在)で提供しています。AFURI以外でも、一部の飲食店や酒販店、イベント会場などで楽しむことができます。製造量に限りがあるため、店舗によってはすぐ売り切れてしまう場合もあるそうですが、今後はより多くの方に楽しんでもらえるよう展開を広げていく予定とのこと。

また、AFURI公式通販サイトや、クラフトビール専門オンラインショップのBest Beer Japanでも購入可能です。

AFURIの美学が映し出されたビールを味わいに、ぜひAFURIへ足を運んでみてください。そして、2027年のブルワリー完成もお楽しみに!

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さっこ 編集長

「ビール女子」編集長。記事の企画・執筆・編集やイベント運営を担当。幼い頃から両親が毎日ひたすらビールを楽しそうに飲む姿を見てきたため、「私もきっとビール好きなのだろう」という根拠のない自信と、「大人になったらおいしく楽しくビールを飲みたい」という夢を抱いて育つ。20歳の誕生日を迎えてすぐベルギービールの店で働きはじめたところ、案の定魅了されてビールの世界に溺れ、今に至る。

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