ビール女子読者の皆さん、こんにちは。イラストレーターの楠木雪野(くすききよの)です。 「ビール女子のためのビール入門ガイド」、第1回目では、ビールの原料とクラフトビールの定義についてご紹介しました。第2回目はビールの造り方です。私たちの大好きなビール、一体どうやって造られているのでしょうか?
ビール造りの工程はこんな感じ!
ビール造りの工程を、大きく8つに分けました。順番に見ていきましょう!
ビールの4大原料は、モルト、ホップ、酵母、水 でしたよね。 それぞれに様々な産地や種類があり、どれを使うかで味わいが大きく変わります。また、1つのビールに複数のモルトやホップを用いることも多いです。 醸造家さんたちは、造りたいビールのイメージに合わせてこれらを選び組み合わせています。
「せいばく」と読みます。これは大麦からモルトを作る作業です。焙燥(ばいそう)や焙煎(ばいせん)によって、ビールの色ができるんですね。
モルトを機械で砕きます。粗めに粉砕します。
粉砕したモルトとお湯を混ぜた「もろみ」を濾過してクリアな液体になったものを「麦汁(ばくじゅう)」といいます。その麦汁にホップを加え煮沸し、香りや苦味を加えます。
ちなみに最初に濾過した麦汁を「一番搾り麦汁」、その後お湯を注いで更に搾り出したものを「二番搾り麦汁」といいます。
冷ました麦汁を発酵タンクに移し、酵母を加えます。発酵が起こりアルコールと炭酸ガスができます。3日~10日ほどで完了します。
「後発酵」もしくは「第二発酵」とも言います。発酵を終えても残っていた酵母が再び活動し、さらに低温発酵が進みます。2週間~1ヶ月ほどで完了します。
熟成が終わったら酵母の働きを止めます。酵母は生きているのでどんどん発酵が進んでしまい、過発酵となりビールの味が変わってしまうからです。
しかし、クラフトビールには酵母を濾過しない「無濾過」のものも多く、無濾過のビールは一般的なビールに比べて濁っており、酸味を含んだ香りや濃厚なコクがあります。酵母が生きている状態でパッケージングされているため、冷蔵庫での保管や、比較的短い賞味期限内に飲むことが必要です。
酵母を取り除く方法は現在では熱処理よりも濾過の方が一般的ですが、「キリン クラシックラガー」、「サッポロラガービール(赤星)」などは昔ながらの熱処理ビールで、今も親しまれています。
できあがったビールは、樽や缶・瓶に詰められ、飲食店や小売店へ出荷されます。
そして私たちの元へ!
こうやって、ビールは私たちの手元に届きます。 おいしいビールがどうやって造られているかを知ると、これから飲むビールの味わいもよりいっそう深くなるかもしれません。今宵もおいしいビールをお楽しみください。 第3回目では上面発酵と下面発酵、エールとラガーについてご説明します! それではまた次回!