Bar 大阪・天六駅から徒歩10秒！クラフトビールで“せんべろ”が実現する、次世代型ビアスタンド「天6アタック！」

安くてうまいお店の聖地「大阪」。千円でべろべろに飲める「せんべろ」といった立ち飲み屋さんはたくさんあります。

そんななか、少し高価な印象が強いクラフトビールで「せんべろ」が実現するお店が大阪天六エリアにあるという噂を耳に。その名も『天6アタック！』。クラフトビールをせんべろ感覚で楽しめるなんて、魅力的すぎる…！ということで、早速行ってみました！

敷地4坪、建物1.5坪！日本一小さなクラフトビアガーデン

今回の目的地「天６アタック！」は、地下鉄・天神橋筋六丁目駅 1番出口から徒歩10秒という抜群の立地にあります。昔ながらの良さを残しながらも進化する「天六（天神橋筋六丁目）」という大阪の下町エリアで、2021年3月にアジアン屋台風ビアスタンドとしてオープンしました。


なんと敷地は4坪、建物はたったの1.5坪！最大で15人ほど入ることができます。

樽生の入った冷蔵庫はイートインスペースの中央に堂々と設置されていますが、冷蔵庫はフラットな形になっているのでテーブル代わりに。狭小スペースながらも、トイレやキッチンもしっかりと店内にありますよ。


でも、どうしてこんな狭い場所にビール屋を…？

実はこのスペース、もともとは大阪メトロの空き地でした。ですが、土地を有効活用させたいと考えたオーナーがここにビール屋を開くと決意。スペースを最大限うまく使うために、知り合いの一級建築士に相談し設計を依頼したのだそう。


「三面のフェンスは外せない」というのが建築時の条件でしたが、一級建築士デザインによる画期的な設計により、それをあえてうまく活用。見た目がすっきりと広々とした空間に！以前は小さな空き地だったとは思えないほど、使えるところは最大限に活用した造りになっています。屋外スペースということで、コロナ対策もバッチリです。


テーブルやドリンクホルダーも、壁代わりのフェンスにカウンターを引っかけるという斬新なアイデア。大ボトルを置いても落ちない、強度のあるカウンターです。ちなみに、このカウンターは可動式なので、お客さんが自由に移動させることができます。


そして、天６アタック！での支払い方法は全て「完全キャッシュレス」。各種クレジットカード・交通系IC・バーコード決済などが使えます。現金しか持っていない方もご安心ください！お店で使える専用プリペイドカードも用意されているので、現金でプリペードカードを購入したのち、ビールを楽しむことができます。初回購入時は、チャージ料も込みで3,000円、その後は1,000円単位でチャージ可能です。

いざ「せんべろ」！オリジナルビールを楽しんでみた

樽生は常時2種類あります。提供するビールは全て自社製造のオリジナルクラフトビールなのが嬉しい！2種類のみなので、ビールの液色とスタイルは被らないように心がけているとのこと。そして、驚くべきはその安さ！1杯399円（税込）で、BIGサイズも599円…！このお値打ち価格が実現できるのも、自社製造ならでは。

もちろん、せんべろに必須なおつまみも用意されています。天6アタック！で味わえるフードは「アジアン屋台風」がテーマ。

この日繋がっていたビールを、ベストコンビのフードと一緒にご紹介します。

樽生ビール１『酒池肉林ペールエール』

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合わせたおつまみは…

樽生ビール2『オトナの冷やし飴』

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合わせたおつまみは…




ちなみに、ビールは樽生だけでなく、ボトルビールも自社の定番2種を常時ご用意しています。その他にも、時期によっては系列店の周年記念に合わせたビールを飲めることも。この日は、定番の黒ビールをいただいてきました。

ボトルビール『ロブストポーター』（税込 660円）

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合わせたおつまみは…

いろんな要素が入り混じった、カオスな楽しみ方

ご紹介した樽生・ボトルビール以外にも、なんと大サイズ（750ml）のオリジナルビールもあります。シャンパンを空けるような感覚でお祝い用として利用されることが多いそう。小さな立ち飲みスペースでクラフトビールの大瓶を開ける光景など、他ではあまり見かけません。唯一無二。

価格はどちらも税込3,500円です。グループで来たときは、みんなでシェアしても楽しそう！


さらに、名物の豚足を注文した人限定で、〆のお楽しみとして、豚足の出汁がたっぷり入ったラーメンを追加で注文することができるんです。トッピングとして味玉やパクチーを入れて、自分好みにカスタマイズするのもオススメ！また、豚足に添えられていたタレをかけると二度も三度もおいしくなります。

「アタック（攻撃）は最大の防御なり」

2021年に入り、コロナ禍であえてオープンさせた理由……そこには、「ビールを造りたい」と店の扉を叩いたスタッフたちの雇用を守るための、オーナー 松尾弘寿さんの想いがありました。

ビアバー「ブリューパブテタールヴァレ」「ブリューパブセンターポイント」などを営む、ブリューパブスタンダード株式会社の代表・松尾さん。2021年にオープンした天6アタック！は、ブリューパブスタンダード系列の3店舗目になります。

2020年に入り、コロナの影響で多くの飲食店が閉店休業に追いやられたとき。「このままではいけない」とクラウドファンディングを立ち上げました。既存店の常連さんの応援もあり、なんと700%以上の達成率と支援を受け、天6アタック！のオープンが実現。他にはない飲食店の新スタイルや、「非接触」というコロナ禍のもと始まったお客さんの生活の新様式にも対応できる店舗づくりを実現すると同時に、従業員の生活も守りました。


従業員の一員である、天6アタック！店長のタイチさんは「忙しい時には、あえて常連のお客さんも巻き込んで手伝ってもらいます」と話してくれました。笑顔が素敵な店長は、キッチンでの料理やドリンクの提供、お客さんとの会話もほとんど一人でこなしながら、なんと昨年は自身の作ったセッションIPAがインターナショナルビアカップで金賞を受賞するという、実力派ブルワーという一面も。


そんな天6アタック！の店名の由来は、「この店で、天満・天六エリア界隈を盛り上げていこう」「前向きで楽しい、開放的なお店、色々吹っ飛ばしてやろうぜ！」という攻めの姿勢の気持ちを込めて名づけられたのだそう。

攻撃は最大の防御。醸造家を守ることで、自社のビールも守られ、そして店とお客さんも守られる。メトロの空き地だった場所を、全くの新築からビアバーに変身させるのにはとても大変だったそうですが、強い気持ちで「アタック（攻める）」することで、守られるものがより強く、そして新しい展開を切り拓くことが出来るということを、取材を通じて痛感しました。

まさに逆境を逆手にとった次世代型ビアバー。ビールが苦手な人はもちろん、そして、クラフトビールは高いというイメージを持っている方に、1杯でも2杯でも気軽に立ち寄ってほしい。安くて美味いコスパ抜群の空間で、出来立てのクラフトビールを是非満喫してみてください！