
朝から晩まで人が行き交う、東京・渋谷。
さまざまな時間を生きる人たちが、「どんな時間帯でも、誰でも、心地よく過ごせる場所でありたい」と扉を開いているのが、渋谷・道玄坂エリアのクラフトビールスタンド「HOURS(アワーズ)」です。
ここで楽しめるのは、料理に寄り添うクラフトビールと、丁寧につくられたソーセージやシャルキュトリー。でも、この店の魅力は、それだけではありません。
朝にコーヒーやビールを飲んでもいい。
昼にホットドッグを頬張ってもいい。
仕事の合間に軽く一杯、でもいい。
深夜、始発までの居場所にしてもいい。
“こう使わなければいけない”がないからこそ、ふっと力を抜ける。
HOURSは、渋谷のまんなかにありながら、不思議とそんなやさしさを感じるお店でした。
もくじ
・渋谷のまんなかで、肩の力を抜ける店・HOURSができるまで。渋谷の街に、出勤したくなる理由をつくる
・料理と一緒に楽しめるビールの提案
・渋谷の時間に寄り添う、オリジナルビール「レモングラスラガー」
・ストーリーに共感できる、国内ブルワリーのビールを中心に
・丁寧につくられたものを、きちんとおいしく届ける
・どんな時間の自分でも受け入れてくれる場所
渋谷のまんなかで、肩の力を抜ける店

HOURSがあるのは、渋谷駅から徒歩5分ほど。道玄坂を抜けた街のにぎわいのすぐそばにあります。
働く人や渋谷に遊びに来た人、インバウンドの旅行者などさまざまな人が行き交うエリアです。
HOURSの特長のひとつはなんといっても営業時間が長いこと。
なんと、朝7時から翌朝4時までの21時間営業!
時間帯によってメニューも変化し、朝や昼はコーヒーやホットドッグ、夜はクラフトビールとソーセージ、深夜帯でも軽食の提供があり、遅い時間でも立ち寄りやすいのが特徴です。

店内に入ってまず感じるのは、開放感。
路面店で中の様子が見えやすく、外からでも雰囲気が伝わるため、ふらっと入りやすいのも特徴です。

実際に、女性が一人で来店したり、少人数で利用する方も増えているそう。

また、オフィスワーカーが食事に来たり、誰かを誘って訪れたりするときにも使いやすいよう整った、でも気取りすぎない空間に仕上げたといいます。
店内にはWi-Fiや電源もあり、パソコンでの作業やミーティング利用も可能。
さらに犬連れもOK!実際に愛犬と一緒にビールや食事を楽しむ方もいるそうです。

2階では、サウナ&宿泊施設「Dogen Sauna & Stay」も運営。サウナと宿泊施設の受付は、1階のHOURSの会計場所で行います。
平日のお昼過ぎに伺いましたが、サウナ利用で訪れる方も多くみられました。
HOURSができるまで。渋谷の街に、出勤したくなる理由をつくる

HOURSのはじまりは、単なる飲食店の出店ではありませんでした。
もともと4階以上はオフィスフロアとして活用されており、その足元の1階部分を、ビルで働く人や近隣で働く人たちにとって価値のある場所にしたい、という構想からプロジェクトがスタートしたそうです。
コロナ禍を経て働き方は大きく変わり、リモートワークが広がるなかで、「ただオフィスがある」だけでは、人がその街や場所を選ぶ理由になりにくい。だからこそ、そこで働くこと自体に愛着や動機が生まれるような場が必要だったといいます。
そのなかでHOURSが目指したのは、朝から深夜まで、さまざまな人の時間に寄り添える場所でした。
ランチの時間に食事ができること。
夜遅くでも一杯飲めること。
一般的な飲食店の“営業時間の都合”に合わせるのではなく、利用する人それぞれの時間感覚に、店のほうが寄り添うこと。
店名の「HOURS」には、そんな思いが込められています。
それぞれの時間を自由に使っていい。朝にビールを飲んでも、深夜に軽く食べても、それを否定しない。
渋谷という街の雑多さも、忙しさも、そのまま受け止めるような名前です。

朝7時から深夜まで営業し、2階・3階の宿泊やサウナ利用ともゆるやかにつながるこの場所は、単なる飲食店というより、街のリズムを受け止めるハブのような存在。
「こういう使い方でいいのかな」と迷わなくていいのは、この場所自体が、いろんな過ごし方を前提につくられているからなのだと思います。
料理と一緒に楽しめるビールの提案

HOURSで提供するビール選びの軸は、「食事と一緒に楽しめること」、そして「現場スタッフが自信を持っておすすめしたいと思えること」だそう。
単体で個性が際立つものよりも、料理と合わせたときにおいしさがふくらむものを重視。
さらに、クラフトビールにあまり馴染みのない人でも楽しめるように、現場の感覚を大切にしながらセレクトしています。

タップは7つ。この日はラガーやIPA、黒ビール、エールとバラエティに富んだビアスタイルが並んでいて、クラフトビールに詳しい人にとっても、まだまだ知らないという方も楽しめるラインナップなのも魅力。
実際訪れる方のなかには、「クラフトビールって気になっていたけど詳しくないんです」という方が少なくないそう。
そんな人に対してもスタッフが会話しながら、その人に合った一杯を案内してくれます。

冷蔵庫にも缶ビールが充実!

オリジナルビールをはじめ、日本各地のバラエティに富んだビールが並びます。

お店で飲むもよし。テイクアウトもできるので、ラインナップが変わっていないか、ふとしたタイミングでのぞいでみたくなるお店です。
渋谷の時間に寄り添う、オリジナルビール「レモングラスラガー」

HOURSの考え方を象徴するのが、オリジナルビールの「レモングラスラガー」です。
目指したのは“いつでも飲みたくなるビール”。食事と一緒でも単体でも楽しめる、軽やかな一杯をつくりたいとレシピを作成したそう。

鼻を近づけてみると、香りは爽やかなライム!一口飲んでみると、とっても軽やかでごくごくと飲みやすい!レモングラスがアクセントになった爽快さで、もう一口、あと一口とどんどん進みます。
レモングラスの香りは、ソーセージのように味わいの主張がある料理と合わせてもぴったりと寄り添います。キンキンに冷やして、サウナで整ったあとにも飲みたくなる!
ランチでも、夕方でも、ディナーでも、仕事終わりにも、深夜でも。
時間帯を問わず自然に寄り添えるようにと考えられたこのビールは、まさに店のコンセプトをそのまま体現したような一杯です。
ストーリーに共感できる、国内ブルワリーのビールを中心に

全国のブルワリーから選ぶ時は味わいだけでなく、背景にあるストーリーや造り手のスタンスも重視しています。
HOURSはインバウンド客の多い立地だからこそ、「日本のクラフトビールってこんなにおいしいんだ」と感じてもらえる場所になれたら、という思いもあるそうです。
この日いただいた京都府与謝野町を拠点にするASOBI BEERの『たなごころ』は、京都・山科の「らくの助ファーム」が手間ひまかけて育てた高糖度トマトを副原料に使ったユニークなIPA。
香りはおだやか。一口飲むと、トマト感を若干感じながらも、甘みと濃厚さ、青々しさが際立ったおもしろい味わい!
単体で飲んでもたのしい一杯でしたが、お食事との相性も抜群。塩味や燻製系のおつまみと合わせると、トマトの魅力がより引き立ちます。

またHOURSでは、低アルコール帯のビールも意識的に揃えています。それは、「いつでも受け入れられる場所」でありたいからだとか。
ワークスペースとしての利用もおすすめしているため、「仕事の合間に軽く一杯という使い方があってもいいのでは」と、そんな使い方も歓迎しています。
ちなみに、この日いただいた「レモングラスラガー」はアルコール度数4%、ASOBI BEERの「たなごころ」も3.5%です。
アルコール耐性には個人差があるからこそ、みんなが長く心地よく過ごせることも大切にしています。また、料理との相性という点でも、度数が控えめなビールは合わせやすい場面が多いそう。
しっかりしたIPAや飲みごたえのあるスタイルも揃えつつ、昼飲みや1杯目、アルコールに弱い人へ向けた低アルコールビールも揃う。
そのときの気分や予定に合わせても選びやすくうれしいラインナップです。
丁寧につくられたものを、きちんとおいしく届ける

HOURSが提供する料理は、“日本の職人が丁寧につくっているものを扱いたい”という思いがこもっています。
クラフトビールと同じように、食の背景にある手仕事やつくり手の姿勢に共感できること。
その考えのもとで選ばれているのが、東京・目黒の「マルニハム」と、沖縄・コザのシャルキュトリー専門店「TESHIO」です。

マルニハムは長年地元で愛されてきたお店。極力添加物を抑え、日本人好みの味に仕上げたハムやソーセージをつくり続けてきた専門店です。
HOURSのオリジナルソーセージ3種(豚・鶏・ラム)も、マルニハムとの共同開発によるもの。ビールに合わせても、単体でもおいしいバランスを考えながら設計されたというから、店の“食事とビールの関係性”へのこだわりがここにも表れています。
「本日のソーセージ盛り合わせ」は、オリジナルソーセージ、マルニハム、TESHIOのものをミックスで楽しめる一皿で、現在は12種類の中から3本または5本を選べるスタイルになっています。
色も形も太さも食感も異なっているため、食べ比べられるたのしさがある一皿。
この日いただいたのは、チーズ・イカスミ・チキンの3種。ジューシーなチキン、やわらかくて芳醇な味わいが広がるイカスミ、スパイスもアクセントになったチーズ、それぞれ個性が際立つ味わい。
付け合わせのマッシュポテトも手づくりで、隠れた人気メニューとのこと。なめらかな口当たりで少し甘めな味わいは、濃い味のソーセージの付け合わせにぴったりです。

「TESHIOのハム盛り合わせ」は、プレーンとイカスミ、シトラスの3種。シトラスは爽やかで噛むたびにうまみと爽やかさが押し寄せてきます。
どれもシンプルだけれど印象に残る一皿で、見た目や食感の違いをたのしめます。
TESHIOは、沖縄県産豚肉をはじめ、牛肉、鶏肉、鴨などを使い、クラシックなドイツ製法をベースに少しのユーモアを添えたシャルキュトリーを手がけるお店です。
フードディレクションを務めた伊藤茉利奈さんご自身が実際に沖縄を訪れた際に感動して、仕入れさせてもらうことになったとか。

ほかのサイドメニューも充実。
燻製卵にニンニクを少し効かせたアイオリソースを合わせた「燻製ウフマヨ」は、自家製マヨネーズの旨みが絶品!ビールがすすむ味わいです。

甘みと塩味のコントラストが楽しい「無花果バターサンド」は、いわばデザート的おつまみ。食後に少し甘いものがほしいときにも、もう一杯飲みたいときにも似合う存在です。
一つひとつ、丁寧につくられ提供されていることがわかる料理の数々。
噛むごとに舌鼓を打ちながら、ビールにぴったりな料理の数々です。
どんな時間の自分でも受け入れてくれる場所

HOURSの魅力は、クラフトビールがおいしいことやソーセージが魅力的なことだけではありません。
何より、「どんな時間の自分でも、ここにいていい」と思わせてくれることかもしれません。
朝にコーヒーを飲みに来る人。
仕事前にサウナを利用して立ち寄る人。
ランチを食べる人。
クラフトビールに初挑戦する人。
終電を逃して、始発まで落ち着ける場所を探している人。
犬と一緒に、少しだけ気分転換したい人。
渋谷の街には、いろんな人がいて、いろんな時間が流れています。
HOURSはそのどれかひとつを切り取るのではなく、まるごと受け止めようとしている店でした。

3月以降、一人で気軽に楽しめる「ちょい飲みセット」や、大人数での利用に対応した「貸切コース」もスタート。
さらに、第二弾のオリジナルビールも構想中で、あたたかい季節に向けた新しい展開も予定しているそうです。
クラフトビール好きの人にも。
ちょっと気になっていたけれど、まだよくわからない人にも。
渋谷で、ほんの少し休みたい人にも。
ふと立ち寄ったその時間が、いい時間になる。
HOURSは、そんな時間をそっと肯定してくれる場所。渋谷に訪れた際は、ぜひ気軽に足を運んでみてください。
HOURS
〇住所:東京都渋谷区道玄坂1-19-14 COERU道玄坂 1F(Googleマップ)
〇営業時間:7:00〜翌4:00
・LUNCH:11:00〜18:00
・DINNER:18:00〜23:00
・BAR:23:00〜翌4:00
〇電源 Wi-Fi完備
〇犬連れOK
〇HP:https://hours-shibuya.jp/
〇Instagram:https://www.instagram.com/hours_shibuya/

お酒は二十歳になってから。
