Release 【横浜×ロンドン】情熱あふれるブルワーの競演!ラグビーワールドカップ記念コラボビールに注目!

2019/09/27

2019年9月20日(金)に日本で開幕した『ラグビーワールドカップ2019(以下、RWC2019)』。「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」のキャッチコピーでも知られ、過去大会でのビール消費量はサッカーのイングランドプレミアリーグの6倍以上で、開幕前から「日本中のビールがなくなるのではないか?」と心配されるほどの盛り上がりをみせる、ラグビーの祭典です。


そしてこの度、RWC2019開催を記念した『横浜ビール』とイギリスの『TRUMAN’S』のコラボレーションビールが造られました。それぞれのブルワー(醸造家)がそれぞれのブルワリー(醸造所)へ出向き、一緒にビールを仕込みました。

今回私は、先日行われた横浜ビールでの仕込みの様子を取材。温度の高い部屋で行われた仕込みの様子とともに、コンセプトや味わい、どんなビールを目指したのか。そして解禁日までをたっぷりお届けします!

一本の連絡から始まったコラボ企画

今年20周年を迎える横浜ビールはラグビーワールドカップの日本開催に合わせ、何か記念になるようなイベントをしようと計画していました。また、ラグビー発祥の地であるイギリスのブルワリー・TRUMAN’Sは、RWC2019が開催される日本のブルワリーとコラボレーションしたいと考え、決勝戦が開催される横浜にあるブルワリーを探していたそうです。

そんな思いを呼応するように、4月のある日、TRUMAN’Sから横浜ビールに「一緒にビールを造りませんか?」と連絡があり、コラボ企画が始まりました。

TRUMAN’Sとは?

横浜ビール ブラックイーガルブルワリー TRUMAN’S 写真左:TRUMAN’Sヘッドブルワー・Jamesさん、右:横浜ビール醸造長・深田さん
コラボレーションビールを仕込みに来日したJamesさんにTRUMAN’Sのことを教えてもらいました。
TRUMAN’Sには、なんと350年の歴史があるそうです!ロンドンにて1666年に醸造を開始し、19世紀には世界で最も大きなブルワリーに。1989年に一度閉鎖しましたが、2010年に復活を遂げました。

イギリスの伝統的なビール文化をとても大切にし、ドリンカビリティが高く、もう一杯飲みたくなるようなビール造りを目指しているTRUMAN’S。その中でも、伝統的な製法であるCaskコンディションのビールを最も大切にし、一番自信を持ってビールを造っているそうです。

コラボレーションビールはどんなビール?

日本で仕込んだビールの名前は『ENGLISH PALE ALE -HOP GODDESS-』です。イギリスの伝統的なビアスタイル「ペールエール」をベースとし、イギリスの伝統的な麦芽「マリソンタン」をメインに使用。さらに日本生まれのホップ「ソラチエース」とイギリスの伝統的なホップ「East Kent Goldings」を合わせて使い、日本とイギリスの味わいをミックスしました。

ソラチエースは香りが強いため、East Kent Goldingsの香りを消さないようにバランスを取るのが課題だったそう。深田さんとJamesさんは仕込み当日の朝ギリギリまで、ホップの配分や投入タイミングを相談していたそうです。

飲みやすさを第一に考え、苦みはそこそこに。」と設計したビールが、どのようになったかは飲んでからのお楽しみ。

ちなみに、イギリスのTRUMAN’Sで仕込んだビールは残念ながら日本で飲むことはできませんが、使用したホップはソラチエースのみで造ったのだそう。飲んでみたい!

コラボレーション開始!

横浜ビール ブラックイーガルブルワリー TRUMAN’S
仕込みが始まったのは10時過ぎ。

横浜ビール ブラックイーガルブルワリー TRUMAN’S
まずは約200kgの麦芽を丁寧に粉砕していきます。粉が舞うのでマスク必須です。

横浜ビール ブラックイーガルブルワリー TRUMAN’S
お湯を入れた仕込み釜に粉砕した麦芽を投入します。ブルワーの2人は温度が高い仕込み室で黙々と作業を進めます。

糖化工程が終わったら、麦汁ろ過を始めます。


麦汁を仕込み釜に戻し、いよいよソラチエースを投入!投入した途端、ヒノキやレモングラスのような香りが一気に広がります。その香りは仕込み室の外にまで出るほど強く、完成したビールはどのような香りになるのかと期待が高まります。この後もホップを分けて投入し、麦汁を煮沸していきます。

横浜ビール ブラックイーガルブルワリー TRUMAN’S
完成した麦汁を冷却し、酵母を加え発酵させ、貯蔵工程を経て、やっとビールが完成します。
深田さんによると麦芽粉砕から酵母投入まで8時間を超えてしまうこともあるのだとか!仕込みは時間通りにいかないこともあるようで、とても大変な作業なんだと改めて感じました。

「ENGLISH PALE ALE -HOP GODDESS-」いつから、どこで飲めるの?

2019年10月5、6日で開催される横浜ビール20周年記念イベント『YOKOHAMABEER 20th ANNIVERSARYFEST』にて、先行開栓されます。

横浜ビール 20周年イベント

YOKOHAMABEER 20th ANNIVERSARYFEST

〇日時:2019年10月5日(土)12時~21時、10月6日(日)11時~20時
〇場所:横浜ビール本店 驛の食卓1,2階
〇住所:横浜市中区住吉町6-68-1横浜関内地所ビル1,2階
〇入場料:500円(参加者特典、横浜ビール1杯付き)
〇イベント情報:https://www.facebook.com/events/416436739231337/

予定が合わず、イベントに参加できない方に朗報です!イベント終了後、横浜ビール直営店や横浜近隣のビアパブで提供されることが決定しています。正式な開栓時期が決定したらSNSで発表するので要チェック!


仕込み日の翌朝にはイギリスへ戻るというJamesさんは「横浜ビールとコラボしてよかった」と話していました。ロンドンで知る日本の情報と、日本で実際に見聞きする情報に違いがあることに気付き、日本のクラフトビールの質が高く、また情熱がすごく高いことに感銘を受けたそう。

横浜とイギリスの情熱あふれるブルワーが協力して造ったビールが飲めるのは今回だけ!
最近、注目されている日本生まれのホップ「ソラチエース」とイギリスの伝統的なホップ「East Kent Goldings」とが一緒に使われることで、どんな香りや味わいを生み出すのでしょうか。

今回仕込んだのは1,000Lのみ。数量限定で樽生のみでの提供です。気になった方はお早めに横浜へGo!

ブルワリー情報

【日本】横浜ビール
公式HP:http://www.yokohamabeer.com/

【イギリス】TRUMAN’S
公式HP:https://www.trumansbeer.co.uk/


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ライターの紹介

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数年前に突然ビールの奥深さに目覚めて以来、寝ても覚めてもビールのことばかり考えています。全国の大手ビール工場や醸造所に通い、ビール関連の本を読み漁り、さまざまな勉強会やイベントに参加。日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として、IBC(インターナショナル・ビアカップ)の審査員を経験(2018年、2019年、2020年)。日本ビール検定2級。日本ビアジャーナリストアカデミー10期生。紙面協力:ライフスタイル情報『CHANTO』。

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