クラフトビールの造り手と飲みながらゆっくり話をするイベント、その名も「ブリュワーズナイト」。関東では今やすっかり人気となっているそのイベントですが、2018年2月23日、いよいよ関西でもスプリングバレーブルワリー京都(以下、SVB京都)において、第2回がひそやかに開催されました。
ブリュワーズナイトとは
スプリングバレーブルワリーの醸造家たちと、スタンディング形式でビールを飲みながら毎回のテーマに沿って語らうイベント。スプリングバレーブルワリー横浜では毎月開催されています。イベント詳細はこちら。
京町家の中のクラシカルな洋館でブリュワーと飲む【贅沢なひととき】
京都の台所、錦市場から富小路通りを北へ上がるとすぐに現れる京町家。築100年をリノベーションさせたその場所に、代官山・横浜と続く、全国で3店舗目となるSVB京都があります。
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その昔、木綿問屋さんだった時代に迎賓館として使用されていた洋館が今回の開催場所です。
半個室席から眺める洋館
洋館はSVB京都の中庭にあります。一般開放はされていないので、そのベールはまだ謎に包まれたままですが、ブリュワーズナイトに限っては、お店のイベント情報で募った一日限定15名の参加者だけがその扉を開くことができます。
渡される3枚のコイン
入場料2,500円(税込)を受付で預けると、参加者に3枚のコインが渡されます。
これをスタッフに1枚渡すと、SVBのビール1杯と交換できます。つまりビールが飲めるチケットのようなもの。「木製のコイン」というところがなかなかお洒落ですね。4杯目からは500円で1コインを購入することが出来ます。
こちらが今回のビールリスト。すべてレギュラーサイズでいただくことができます。この後さらにイベントを盛り上げる隠しアイテムが登場することに…。
おつまみメニューも充実
会場で提供されるおつまみは、ほとんどがSVBのレギュラーメニューで、クラフトビールに合うものばかりが並んでいました。おつまみの料金も入場料に含まれており、参加者は自由にいただくことができます。
初登場のチーズスティックはキッチンで生地から手作りで焼き上げた渾身の作品。
SVB人気メニュー「黒から揚げ」。竹炭を使ってブラックに仕上げた黒から揚げは、参加者たちの間でも大好評でした。
東西のSVBブリュワーが勢揃い
さあ、いよいよブリュワーたちの登場です。今回は東京からもブリュワーが参加し、東西のSVBブリュワーが勢揃いしました。
ビールにあまり詳しくない人や、はたまたコアなビールファンまで、様々な参加者がクラフトビール造りのスペシャリストたちと思う存分ビールな話で盛り上がります。
クラフトビールでみんなと乾杯
普段なかなか会うことのできない上に、今まさに飲もうとしているそのビールの造り手と一緒に乾杯ができる機会は貴重なひととき。
参加者(左)と乾杯するSVB京都ヘッドブリュワーの三浦さん(右)
ヘッドブリュワーの三浦さんが造られた『kyoto2017』はまだまだ進化を遂げているとのことで、これからもますます楽しみです。
参加者のひとりの中小路さんは「利き酒師」という資格をお持ちで、日本酒とクラフトビールが飛び交うトークもなかなか興味深い内容でした。こんなお話ができるのもこのイベントならでは。
隠しアイテムの登場
イベントもそろそろ中盤に差し掛かったころ、洋館の壁に突如映し出されるスクリーン。
ヘッドブリュワーの古川さんによる、スペシャルビールの紹介が始まりました。
なんと、SVB東京だけの限定販売である『磯崎さんちの小田原みかん』が、今回のブリュワーズナイトに一夜限りで登場! 筆者もさっそく握りしめていたコインを使って頼んでみました。
スッキリと飲みやすくほのかにみかんの皮の香りも。
さすが隠しアイテムだけあって、レア感がたまらない一品。この「磯崎さんちの小田原みかん」は、商品名の通り、小田原の磯崎農園で栽培したみかんを原料に使っています。磯崎さんとは、キリンホールディングス社長の磯崎功典さんのことであり、キリンビールのグループ会社であるSVB東京にみかんを無償で提供しているのだとか。なかなかユニークなコラボですね。
造り手の想いが直に伝わる
「磯崎さんちの小田原みかん」の考案者である古川さんは、SVBのレギュラーメニュー「ジャズベリー」を生み出した人でもあり、さらに、「ラズベリー」を「ジャズ」と掛けてジャズベリーにしよう!とネーミング決定したのは社長の和田徹さんなんだそう。
ヘッドブリュワーの古川さん(左)とSVB代表取締役の和田さん(右)
おふたりの貴重な2ショットもいただきました。今後はみかんの果汁感をもっとアップさせたり、ほかのフルーツを使ったビールも試作予定だそうで楽しみです。
SVBのもうひとりの生みの親、シニアマスターブリュワーの田山智広さん。
SVBマーケティングマネージャーの吉野桜子さん。吉野さんはキリンビールの社長にプレゼン資料を「紙芝居」で伝え、このSVBを実現させた生みの親のひとりでもあります。首からぶら下がるビールホルダーは今回の京都出張の際に乗った新幹線の中で作られたものだそうで、さすがアイデアを生み出す力をこの瞬間からも感じます。
SVB社長の和田さん、田山さん、吉野さん。この3人の閃きと発想と努力によってスプリングバレーブルワリーが生まれました。
SVBのコンセプトである「ビールにワクワクする未来を」。
クラフトビールが拓く日本の未来。造り手の想いが飲み手に伝わり、そのひとくちが生みだす感動。そんな熱い想いを持った素敵な造り手たちに出逢えるのがブリュワーズナイトの一番の魅力なのかもしれません。
ラストは音楽も混じえて
ラストの締めくくりはSVB京都のエグゼクティブディレクターの岸原さんによるギター演奏。
「今日2月23日は、キリンビールが誕生してちょうど111年目なんですよ」と岸原さん。ゾロ目にとても縁を感じてしまう筆者はテンションが上がってしまいましたが、こんな風にイベントはあっという間に時間が過ぎました。
ブリュワーズナイトは、今後SVB京都でも定期的に開催される予定なので、気になる方はぜひお店の情報をチェックしてみてくださいね。
ブリュワーズナイト@SVB京都
〇日時:2018年2月23日(金)18:30~20:30
〇場所:スプリングバレーブルワリー京都
〇ホームページ:http://springvalleybrewery.jp/kyoto/