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Bar 【東京・狛江】クラフトビールの街の先駆者『スピカルボ』。鮮度の高い羊料理とビールで最高のペアリングを

2023/01/23


新宿から約30分。小田急線沿いの「狛江」という街をクラフトビール好きなら一度は耳にしたことがあるかもしれません。狛江市は全国で2番目に小さい市でありながら、醸造所が3つもあり、ビアバーも徒歩圏内にあちこち点在しているという、クラフトビールがとにかく激アツな街なんです。


「ビール女子」でもそんなホットな街を見逃すまいと、これまでも狛江のビールスポットを取り上げてきました。


■関連記事:1日で5軒はしご!穴場スポット「狛江」でクラフトビールさんぽしてみた


そして今回は、今や「クラフトビールの街」といっても過言ではない狛江でいち早くクラフトビールを提供しはじめた、“狛江クラフトビール文化の先駆者”ともいえるビアバー『spicarbo(スピカルボ)』の魅力を探ってきました!




狛江のビール好きがふらっと自然にあつまる場所


狛江駅で下車して徒歩3分ほど。木の温もりを基調とした店内に、ぼんやりオレンジの灯りが照らされる温かみの溢れる落ち着く雰囲気のスピカルボに到着しました。ガラス張りの入口から店内の様子がよく見える。近所に住む常連さんも多く、アットホームな空気感が漂います。


ちなみに、暖かい時期は正面のドアをフルオープンにしているそうで、季節に合わせて服を着込んでいれば、少し肌寒い日でも外のカウンター席でビールを楽しめます。この日も外でビールを1杯。スタッフさんが厨房から外に顔を出してお話してくれる感じ、なんだか特別感があります。


わんちゃん連れのお客さんも、毎回このカウンターで愛犬を抱っこしながらビールを楽しんでいるとか。この外席の気持ちよさにハマっている方、多いみたいです。2席しかないので早い者勝ちですよ。


そして店内には、厨房をぐるっと囲うカウンター席があり…


奥には4人がけのテーブルもあります。1,2人で訪問してカウンターでスタッフさんや常連さんとお話しながら飲むのもよし、グループでくるものよしです。

ジビエのイメージが覆される。鮮度にこだわったひつじ料理


「spicarbo(スピカルボ)」の店名の由来は、ラテン語で「spica」=麦穂、「carbo」という意味で、その2語を掛け合わせた造語。その名の通り、ビールと炭火焼きの店として9年前に狛江にオープンしました。

最初は牛サーロイン串などをメインに提供していましたが、メニューの中にあったジビエ系料理がかなり好評で、今ではすっかり「クラフトビール」と、「ジビエ」が2大名物に。中でもひつじ串は特に人気で、頼まれる方がとても多い定番メニューです。

ということで、早速おすすめの串をいただきました。

ひつじ串【数量限定】(税込500円)



ひと口食べて、思わずため息が出てしまう美味しさ…羊特有の獣らしさを、その風味が魅力的に感じるラインでうまく引き出しているような、シンプルだけどスピカルボの本気を感じる一品。添えてある塩胡椒をつけるとさらに風味が引き立って最高です。


実はこのひつじ串、注文が入ってから塊肉を切り出して串うちをするという、新鮮さを極限までとことん求めて、作り置きを一切しないこだわりがあります。

だからこそこの美味しさが引き出せるのかと納得。注文した際に「少しお時間は頂いてしまいますが…」とお声がけいただけますが、いくらでも待てる味です。

そして、羊料理をもう一品。

ひつじの炭焼きバーガー【プレーン】(税込1,000円)



羊肉100%のパティを使用したハンバーガーも人気。分厚いパティは柔らかいながらもしっかり羊肉の歯応えがあり、ひと口食べるとジューシーな肉汁が溢れてきます。炭火焼きならではのもちっとカリッと焼き上げられたパンも、これまた美味しい。


料理は基本的に1,000円以下のものばかりで、気軽に一緒に注文してもらえるようにと控えめな価格設定。目の前で食材と丁寧に、大切に向き合って料理が仕上げられていく様子を見ていたら、このお値段で頂いていいのか…と頭が上がりません。


こちらの前菜3種は、平日19時までのハッピーアワーでビールを注文した方にプレゼントしているもの。日によってラインナップは変わりますが、この日はポテトサラダ、キャロットラペ、春菊の胡麻和えの3種。ビールだけちょい飲みしたい人には嬉しすぎるサービス…!どれもほっこり優しい味わいでビールも進んじゃう。


いつ来ても新しい美味しさに出会ってもらえるようにと、限定メニューも常に用意。この日はジビエの狩猟解禁期間と重なっていたこともあり、ジビエメインのラインナップでした。冬にかけては猟銃を使用した狩猟が可能になるため、ちょこちょこと羊以外のジビエも仕入れているそう。冬前に脂を蓄えたお肉が入ってくる、まさにこの時期しか出会えない美味しさ!限定メニューは仕込み分がなくなり次第終了です

さらに、毎月29日の肉の日にはなんと食べ放題も開催!大人気のイベントで、29日を狙って来店されるお客さんも多いのだとか。

ご縁を大切にしたタップリスト


ビールは、夏は8タップ冬は7タップ繋げています。ビアスタイル(ビールの種類)は基本的にバラけるようにしていて、スピカルボでも不動の人気を誇るIPAは、必ず1タップ以上繋がっています。


また、新しいブルワリーのビールを積極的に…というよりは、昔から繋がっている国内のブルワリーとのご縁を大切に、メインでビールを仕入れているのだとか。長く愛されているブルワリーさんのビールをメインで楽しめるラインナップです。


その中でも、試飲会で「これ、美味しい!」と響いたものはどんどん積極的に取り入れているのだそう。ここ最近はサワー系のブームが来ているようで、酸っぱいビールも積極的に置いています。


タップ以外にも、缶やボトルのご用意もあります。どんなビールに出会えるかはお楽しみ。

さて、この日も当日おすすめのビールをいただいてきました。

『Lead–off man』和泉ブルワリー×スピカルボ(ビアスタイル:ゴーゼ)



2022年10月で9周年を迎えたスピカルボが、ご近所のブルワリー・和泉ブルワリーとコラボで造った一杯。乳酸菌を用いて発酵するビアスタイル「ゴーゼ」ならではのまろやかな酸っぱさに、ライムの爽やかさをプラス。奥のほうにほのかに感じるスパイシーさもいいアクセント……角の取れた酸っぱさで、“まろ酸っぱい”というワードがしっくりきます。

『Bir』WILD BRUCEセゾン



スウェーデンにあるブルワリー「ブリクリエット」の子会社のビール。ブレタノマイセス酵母という蔵の中に住んでいる自然酵母だけを使用して発酵しているビールで、発酵タンクの蓋を開け放ち自然と微生物を取り入れ発酵させているのだとか!独特な獣感がありクセになる感じですが、このひとクセが羊肉と相性良しで、ペアリングもおすすめ。


『Top Cutter IPA』Bale Breaker Brewing(ウエストコーストIPA)



シアトルのヤキマにあるホップ農家兼ブルワリーのビールで、これぞウエストコーストIPA!というキレのある苦味とシャープな味わい。広がる柑橘感の中に花のようなニュアンスを感じる、どんな料理にも寄り添ってくれそうです。


その他にも、名物である羊には、ブラウンエールやアンバーエールなどの茶色がかった深い色のビールもペアリングしやすいとのこと。羊肉の香りや味わいを損なわないようにするのならば、ホップの味わい強すぎない、主張控えめなビールを選ぶとグッドです。メニューを前にして、何を選んだらいいかわからない…となったら、スタッフさんたちにおすすめビールを聞いてみてくださいね!

クラフトビールの街「狛江」の原点


スピカルボは、「狛江の最先端のクラフトビアバー」をコンセプトとして9年前にオープンし、市内で初めてクラフトビールをタップに繋げたお店。その頃は東京都内でも直接タップからクラフトビールを提供する店は少なかったようで、広くみてもクラフトビールブームの先頭を走ってきたといっても過言ではありません。


店長の小林さんは、学生の頃からかれこれ10年狛江に住んでいるそうで、最初はスピカルボのお客さんでした。

大学の頃にピルスナーウルケルを初めて飲んで衝撃を受けてから、すっかり海外ビールにハマり、瓶ビールを酒屋さんで買い集めて飲んでいたんです。その後、ふと近くでお店でクラフトビールが飲めないかなと調べていたら偶然この店を見つけたんです。

そんなきっかけからスピカルボのお客さんになり、さらには4年前に働くことになり。2年前から3代目の店長として、今はビールの剪定からメニュー考案まで小林さんが担当しています。


スピカルボは今年で10年目になるので、オープン当初から築き上げてきたものをずっと守りつつ、新しいことにチャレンジしていきたいです。これまで取引して頂いているブルワリーさんに自ら積極的に足を運んで、ブルワリーともっと距離の近いビアパブを目指したいと思っています。ゆくゆくはいろんなブルワリーさんとコラボビールが作れるような関係になれたら嬉しいです。」と10年目の意気込みを話してくれました。


さらに、ここ5年ほどでお店の周辺には一気にクラフトビールの醸造所やビアバーが増えていきました。近所のクラフトビール界隈のお店との横の繋がりも濃く、お互いの店に飲みに行った時に「こんなイベントやろう!」と盛り上がって、フランクにイベントが企画されることも。徒歩圏内でお店が点在しているのでイベントで気軽にハシゴして楽しめちゃうのが狛江の最高なところです。

ちなみに、狛江では2017年に狛江CSAle」というプロジェクトが始まり、市内の各家庭の庭でホップを育て、収穫したものを狛江市内のブルワリー「和泉ブルワリー」「籠屋ブルワリー」に持ち込んでもらい、そのホップで正真正銘の“狛江産ビール”を造るという、市全体でクラフトビールの街を目指す面白い試みも行っています。

直近(2022年)も、11月頃に和泉ブルワリーから「セゾン」、籠屋ブルワリーから「ゴールデンエール」の2種の狛江産ホップを使用した「狛江CSAle」がリリースされました。お家で育てたホップが近所のブルワリーでビールとなり、それを街のみんなで乾杯できるなんて、素敵なプロジェクト…!


■狛江SCAle 詳細ページ:https://www.komaecsale.com/project


羊料理とクラフトビール、そしてビールをこよなく愛するお客さんが集う、暖かな心地良さが待っている「スピカルボ」へ、ぜひ足を運んでみてください。また、せっかく狛江まで足を伸ばしたら、徒歩圏内のお店をハシゴするのもオススメです。クラフトビールの街・狛江にどっぷりハマってしまうこと間違いなしです。

 Spicarbo(スピカルボ)

〇住所:東京都狛江市中和泉1-2-10

〇交通:小田急線狛江駅から約徒歩3分

〇TEL:03-5497-1677

〇営業時間:【火-金】15.00-24.00【土日祝】12.00-24.00(フードL.O22.00ドリンクL.O23:00)

〇定休日:月曜日(その他変動あり)

〇座席数:カウンター店内9席、外2席、テーブル2卓

〇支払い形式:カード可、電子マネー不可

〇喫煙・禁煙:全席禁煙

〇Instagram:https://instagram.com/spicarbo


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ビールにハマったきっかけは大学時代に見たガッキーのドラマでした。行きつけのビアバーでお気に入りのビールを片手に人生について語る…そんなガッキーに憧れて初めてビアバーに駆け込んでみたときに、ビールの奥深い世界と出会いました。特に好きなスタイルはIPAです。ちょっぴり苦めで香り強めが好きです。皆さんがここでたくさんのお気に入りの一杯に出会えますようにと願いを込めて、楽しい情報を発信していきます!

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