Bar 燻製料理とクラフトビールで驚きを届けたい！小さな“くんせい屋”に行ってきた

ビール好きのみなさんは、ビールを飲むときに一緒に何を食べますか？枝豆や唐揚げ、フライドポテトなど、いろんなメニューと合わせますよね。ときには燻製料理を合わせるのはいかがでしょう。

個性的な味わいのクラフトビールと独特の香りと凝縮した旨味がたまらない燻製料理との組み合わせ。いろいろと試してみたいと思いつつも、「専門店でないと体験できない」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、種類豊富な燻製料理を手頃な値段で販売している上、クラフトビールまで販売しているお店があったら、ちょっと覗いてみたいと思いませんか。そんなお店が豊島区長崎にあると聞きつけ、燻製工場と直売所にお邪魔してきました！


今回ご紹介するのは、Smoke Beer Factoryがプロデュースする東京燻製工房直売所「くんせい屋」。「こんなものまで燻製にできるんだ！」という驚きだけでなく、ビールとの組み合わせでさらなる驚きや喜びをお届けしたいと商品開発に取り組むお店です。最後に読者特典の案内があります。そちらもお楽しみに！

クラフトビールと燻製料理で嬉しい驚きを提供する専門店

Smoke Beer Factory（スモークビアファクトリー）は、クラフトビールと燻製料理を提供する専門店です。東京都豊島区に要町店、東長崎店、大塚店（併設醸造所：NAMACHAん Brewing）の3店舗を展開しており、クラフトビールファンだけでなく燻製料理ファンにも人気のお店。

人気の秘密は、燻製料理は全て自社で手作りしていること。入手できる素材に合わせた燻製方法を実施することにより、既存の燻製料理とは異なるユニークなメニューが豊富に揃います。


また、2018年4月からは大塚店併設醸造所「NAMACHAん Brewing」でオリジナルクラフトビールの醸造を開始。しっかりとした燻製香がありながらも不思議と飲みやすい『なまちゃんのラオホ』、オレンジピールとコリアンダーシードを使用したベルジャンホワイトタイプの『なまホワイト』などがあり、普段クラフトビールを飲み慣れていない方にも好評を得ています。

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燻製料理を手頃な価格でいろいろと

これまでもお店で燻製料理をテイクアウトすることはできましたが、飲食店や酒販店、小売業者の関係者から「燻製料理を卸売りしてほしい」との声が多かったそう。そこで、2020年4月1日に燻製工場を新たに設立し、工場直売所としてテイクアウト専門店「くんせい屋」もオープンしました。


「くんせい屋」は西武池袋線「東長崎」駅から徒歩8分、副都心線「千川」駅からは徒歩12分の場所にあり、スーパーサミットストア東長崎店と同じ並びにあります。


店内のショーケースにはたくさんの燻製商品がずらりと並んでいます。合鴨、ベーコン、ラム、豚のあたりめ、砂肝、牡蠣、ほっけ、のどぐろ、ホタテ、エビ、うずら、チーズ、かまぼこなど。どれもこれも気になるものばかり。

よく見ると、しょうゆ、ケチャップ、オリーブオイル、塩、コショウなどもあり、珍しいなと思っていたところに、なんとチョコレートまで！


つい手が伸びてしまう、カシューナッツ、ピーナッツ、ドライ納豆などのナッツ類もあります。

商品は日によって変わるそうです。その時々の旬の食材が並ぶこともあるとのことで、お店に通いたくなっちゃいますね。

燻製商品は高いというイメージがあります。その理由は商品になるまで「時間」「燻製材料費」「手間」がかかるから。しかし、これらは燻製には欠かせないもので燻製をおいしくする秘訣なのだそうです。「くんせい屋」のチーズも作るのに約20時間弱かかるとのこと。

ですが、Smoke Beer Facoryの燻製事業のコンセプトは"驚きのある燻製をつくり世の中を楽しくする"こととしているので、燻製料理を気軽にたのしんでもらいたいと、『チーズのたまり醤油漬（税別380円）』、『合鴨の燻製（65g入り、税別480円）』、『ホタテの燻製（税別520円）』など、手頃な価格で販売しています。1パックあたりの量も適量で、いろいろと試したいという方にもぴったり。

これまで300種類以上の食材を燻製

直売所の奥にある燻製工場で肉から魚介類、旬の食材、醤油やマヨネーズなどの調味料、なんとアイスやチョコまで燻製しています。

アイスやチョコの燻製と聞いたとき、「熱で溶けてしまわないの？」と驚いたのですが、こちらの専用機械では冷たいものを溶かさずに燻製ができるのだそう。燻製には、モルトウイスキーにも使われるピート（炭化した泥炭）や、さくらやブナの木などのさまざまな種類のスモークチップを使い分けています。


これまで300種類以上を試作し、100種類以上を販売。なんと伊勢海老を丸ごと燻製したこともあったそうです。なんて贅沢な！

商品開発ではその食材に適した燻製方法を見つけるまで、いろいろな方法で燻製するのだとか。具体的には、下準備の味付けを変えたり、燻製時間や燻製温度（温燻製、冷燻製など）を調整したり、チップ以外の燻煙材料（ピートなど）を試したりするそうで、かなりの手間がかけられていることが分かります。

持ち帰り用のビールも一緒にどうぞ

「ビールも売ってほしい」という要望に応え、2020年8月22日からは持ち帰り専用ビールコーナーを開始。クラフトビールを飲み慣れていない方からコアなファンの方にもおすすめできるように、国内外の幅広いブルワリーのビールを取り揃えています。


取材に訪れた日は、忽布古丹（北海道）、志賀高原ビール（長野）、BREWDOG（スコットランド）、うちゅうブルーイング（山梨）、Fair State Brewing（アメリカ）、Revision Brewing（アメリカ）、サンクトガーレン（神奈川）、箕面ビール（大阪）など、どれを買おうか迷ってしまうようなラインナップでした。


どれもおすすめのビールばかりですが、その中でも注目してほしいのが、“地域密着ビール”のコーナー。月替りで地域に根ざした活動をしている小さなクラフトブルワリーを紹介するコーナーで、主に「くんせい屋」からあまり遠くない場所にあるブルワリーを取り上げています。取材に訪れた月は「クランクブルーイング（板橋）」の『“味噌汁”ホッピーアンバー 』『スコッチエール』『赤しそラズベリーサワー』『トリペルIPA』の4種類が販売されていました。


また、NAMACHAん Brewingの樽生ビールが2種類提供されていて、テイクアウトすることができます（プラカップ、専用ペットボトル、グラウラー対応）。
プラカップはS、M、Lの3サイズ。持ち歩きに便利なフタもつけられます。価格は銘柄により異なりますので、店頭でご確認ください。

気軽に燻製料理とビールのペアリングを体験してほしい

「燻製料理は食材と燻製チップやピートなどの組み合わせにより味わいが変わります。原材料の組み合わせによって味が変わる点では、ビールと似ています。そのように考えると、燻製料理とビールのペアリングの組み合わせは何万通りにもなります。」と優しい笑顔で話すのは代表の山崎さん。

スモークビアファクトリーでは、燻製料理とビールのペアリングを検討するとき、必ず全て試飲食をするそうです。これはペアリングのルールに従って合わせてみても、食べてみると予想と異なるケースもあるからだそう。このように奥深く楽しい燻製料理とビールのペアリングを、もっと多くの方に試してもらいたいと考えています。

直売所だからこそ提供できるお手頃価格の燻製料理とスタッフ厳選のクラフトビールをぜひお試しください。その感想をスタッフさんに伝えれば、さらなるペアリングが紹介されるかも。広がるペアリングの世界をお楽しみください。