皆さんは、自分でビールサーバーからビールを注いだことってありますか?
まだ自分で注いだ経験がない方は、お店でビールを注文したあと目の前で美しく注いでくれる店員さんに憧れたり、そんな様子を見て、「自分で注いだビールって特別に美味しいんだろうな」と想像する人も少なくないでしょう。
そんな方に朗報!東京・新橋に、完全セルフで本格的なビールサーバーでのビール注ぎ体験ができ、なんと提供しているビールの種類を混ぜて注いでもOKという新体験ができるビールスポットがあるんです!
その名も「体験型ビヤスタンド L LAB(エルラボ)」。サッポロライオンが手がける新しいビール体験ができるお店です。今回はビール注ぎ未経験の筆者が初体験してきたのでレポートとともに魅力をお伝えします!
もくじ
・白衣姿の研究所の所員がお出迎え!セルフスタイルのビヤスタンド・コアファンも訪れる!ビールのラインナップ
・本格ビールサーバーでセルフでビールを注ごう!
・気軽につまめるビールと相性抜群のおつまみ
・こだわりの生搾り和柑橘も人気!
・最高の一杯の研究をお助けします!
白衣姿の研究所の所員がお出迎え!セルフスタイルのビヤスタンド
地下鉄銀座線 新橋駅 7番出口から徒歩1分、JR新橋駅 日比谷口 徒歩2分の場所にあります。ジョッキを持ったライオン二頭が星を掲げる「GINZA LION」の看板が目印!
入口のガラスにはライオン君が乾杯している映像などが投影されています。思わずきゅん。
店内は入り口から奥までが見通せる細長いビヤスタンド。
入り口近くには3〜4人で囲める樽テーブルがあり、奥には1〜2人でも気軽に立ち寄れるカウンターテーブルもあり全部で30席。天井にはエジソン電球が吊るされていたりと、L LAB(エルラボ)という名前から想像するようにどこか研究所っぽさが漂います。
入り口を入るとまず、白衣を来たL LABの所員(店員)が「ようこそ!」とお出迎えしてくれます。L LABに一歩足を踏み入れると、私たちはお客さんではなくL LABの「研究員」になるんです。さっそく、自分だけの最高の一杯を見つける研究がスタート!
まず入口で研究所の所員の方がお店のシステムについて説明してくれます。
・すべてセルフスタイルの、自分でビールを注ぐ体験ができるお店
・席は全席スタンディングスタイル
・注文はモバイルオーダーで自分でピックアップするシステム
・お会計はキャッシュレス決済のみ
システムを確認できたら、自分で席を選ぶことができます。
入口にある座席表を見て自分で席を選択し、席番号に対応する「エルベル」を手に取って席へ進みましょう。
席に到着したら、エルベルに付いているQRコードを読み取ってメニューを確認し、モバイルオーダーを行います。
「さっそくまずはビールを注文!」と思ったら、ビールの銘柄を注文するのではなく、グラスを選んで注文するシステムだったんです!
グラスはこちらの3種類から選択しましょう。
ビールが舌の真ん中を通りストレートに喉の奥へ!爽快な味わいが楽しめるグラス。色が明るめの、スッキリしたタイプのビールにピッタリ!
芳醇グラス
飲み口が外に広がっていて下膨れになっている形のグラス!口先から口全体にビールの味わいを広げ、芳醇な香りが引き立ちます。香りが華やかなビールはこれで飲むべし。
重厚グラス
飲み口がキュッとすぼまっている形で、ビールのコクの部分をより引き立ててくれるグラス。ブラックなどの口の中に余韻が残るビールはこれをチョイス!
「L LABで飲むことができる個性豊かなビールたちを最高の状態で味わって欲しい」という想いから、グラスを注文するシステムにしたそう。グラスを自分で選び注文とは、なかなかレア!
そのため、飲みたいビールの味わいや香りから想像してグラスを選ぶ必要がありますが、「どのグラスを選ぶのがいいの…?」と悩んでしまっても、L LABの所員の方がしっかりサポートしてくれます。
コアファンも訪れる!ビールのラインナップ
気になるビールのラインナップは、定番5種と、入れ替わりで繋がるゲストビールが1〜2種。定番の5種の中には提供している店が少ないレアなものも!「このビールが自分で注げると聞いて来ました!」という、特定の銘柄目当てのコアなファンも多く来店されるそうです。
グラスを鼻に近づけた瞬間の華やかに広がる香りと、口に入れた瞬間の上品な苦みが特長で、ドイツの伝統的な製法にこだわった王道ピルスナースタイルのビール。銀座ライオン店舗の一部で提供しているもののかなり少なく、しかも自分で注げるのはここだけ!最初の一杯で飲みたいビール。
『白穂乃香』
小麦麦芽を使用したヴァイツェンスタイルのビールで、バナナのようなフルーティーで柔らかな甘い香りと、口当たりまろやかな味わいが特長。無濾過の活きた酵母が入っているデリケートなビールで、優れた品質管理が必要なこだわりの銘柄。現在、首都圏と愛知県の一部のお店でしか提供されていないらしい!見つけたら飲んでおくべし。
『SORACHI 1984』
北海道の上富良野町で開発されたソラチエースというホップを使用したゴールデンエールスタイルのビール。ヒノキやレモングラスのような、爽やかな香りが特長で、口当たりはスッキリしていて飲みやすいのでこちらも一杯目にチョイスしたくなる味わい。
『ヱビス プレミアムブラック』
香ばしく芳醇な味わいの、しっかりとしたコクが味わえる黒ビール。漆黒なので苦そうと思われがちですが、しっかりとした麦の甘みが味わえる、根強い人気のある外せないラインナップのひとつ。
『琥珀ヱビス プレミアムアンバー』
クリスタル麦芽というローストした色の濃い香ばしい麦芽を使用したビールでその名の通り琥珀色をしている、しっかりとしたコクと麦の香ばしい味わいが楽しめるビール。
個性豊かなラインナップ、そして選べる3種のグラスで楽しみ方は十人十色。中には好きなビールを3杯、グラス変して飲むというツウな楽しみ方をするお客様もいるとか!
そして、L LAB最大の特徴は、このビールたちを好きなようにブレンドして楽しめるということ。美味しいビールの研究の可能性が果てしなく広がります。
今回は悩んだ結果、2種のビールをブレンドしてみることに。黄金に輝くビールサーバーの前に立つと、スポットライトに照らされてまるでステージに立っているかのよう…!さあビール注ぎを体験していきます!
本格ビールサーバーでセルフでビールを注ごう!
まずはエルベルをカウンターまで持って行き、注文したグラスを受け取ります。今回は所員の方と相談して『SORACHI 1984×エーデルピルス』を1:1の割合で注いでみることに。このブレンドの味わいに合わせて「芳醇グラス」を選びました!
グラスをよく見てみると「黄金比ライン」という文字が!ビールの液と泡=7:3の黄金比を簡単に再現できる、親切な工夫が施されています。
今回は1:1のブレンドを試してみるので、「1種目はここまで、2種目はここまで」と、丁寧にレクチャーしてくれます。不安な方もマンツーマンでレクチャーをしてくれる所員の方がいるので安心してチャレンジしてください!
ではさっそく注いでいきましょう。
グラスをタップの口に沿わせて、45度の角度にセットしたら、レバーを手前に引きます。レクチャーしてもらった場所まで1種目の液が到達したら…
2種目のビールを黄金比ラインを目指して注いでいきます。
黄金比ラインに到達したら、今度はレバーを奥側に倒します。するとクリーミーな泡が出てくるので、溢れるまで注いでしまいましょう。所員の方からなかなか「OK!」と言われずどんどんと溢れていく泡に戸惑いましたが、注ぎ続けるとビール液を注いだときに発生する荒い泡が流れ落ち、よりもっちりとしたきめ細かい泡を均一に注ぐことができるんです!
最後に、泡きりの棒でスッと表面をならしたら完成!
自分でこんなに美しく注げるとは!
「芳醇グラス」に注いだ『SORACHI 1984×エーデルピルス』は、一部のお客様から「IPAみたいな味わいになる!」と人気の組み合わせなのだそう。確かにその通りで、ソラチのホップの香りと、エーデルピルスのすっきり爽快な味わいの良いとこどりでお互いの良さを活かし合う関係です。
サーバーのお隣にライオン君と乾杯できちゃうフォトスポットがあるのでここで一枚。初めてのビール注ぎでしたが所員さんのサポートのおかげで美味しそうなビールが完成しました!
今回はこの調子でもう一杯ブレンドビールを作ってみました。 料金はどのグラスを選んでも、何種類注いでも一律の税込700円です。
「重厚グラス」に注ぐのは、「白穂乃香」の液と「ヱビス プレミアムブラック」の泡というL LABだからこそ実現する特別なブレンドです。
「白穂乃香」の液を十分に注いだあと「ヱビス プレミアムブラック」の泡を注ぐと、「ヱビス プレミアムブラック」のロースト麦芽由来の黒みがかった泡が「白穂乃香」の液色にマーブル模様を落としている様子がなんとも美しい!
白穂乃香の液と、ヱビスブラックの泡を組み合わせた『白穂乃香×ヱビスブラック』も人気な組み合わせ。白穂乃香の甘みとまろやかな感じに、ブラックのコクがプラスされて、飲んでいるうちにだんだんと味わいが濃くなっていく過程も楽しめます。
下からライトを当てると、このように液種の違いによるグラデーションが確認できます!見た目も美しく味わいも魅力的な一杯ができ上がりました。
ビールをブレンドするのは初めての体験でしたが、それぞれの個性は生かされたまま、良い部分を活かし合うような味わいになり、想像以上においしく出来上がりました。
ビールの組み合わせや比率を変えてみたり、飲む時の印象をグラスで変えてみたり。
所員さん曰く、ミルコ(泡だけを注ぐ方法)で楽しむ方や同じ銘柄でグラスを全種試している方など、研究員それぞれさまざまな研究を行いながらビールを楽しんでいるようです。
このようにL LABは、自分で好きなように特別な一杯を注げるワクワクがあります。
気軽につまめるビールと相性抜群のおつまみ
L LABでは気軽に食べられるおつまみも豊富に用意されています。すべてワンコイン500円のちょこっとつまめるシリーズや、20種類にも及ぶ「缶つま」を取り揃えています。
おつまみもビールと同じようにモバイルオーダーにて注文。料理ができ上がるとエルベルが光るので、カウンターへピックアップしに行きます。今回は所長おすすめのおつまみをオーダーしてみました!
缶つま マテ茶鶏のオリーブオイル漬け(800円/税込)
鶏肉がほろほろ柔らかく、旨みがギュッと詰まった味わい。ガーリックがほんのり効いていてビールとよく合います。
巻風ホップソルトのミックスナッツ(500円/税込)
ビールの原材料のホップを混ぜ込んだ「巻風ホップソルト」を使用した永遠とつまめるミックスナッツ。
生ハムプリッツ(500円/税込)
その名の通りプリッツを生ハムで包んだワンハンドで食べやすいおつまみ。カリッとプリッツと、塩けのある生ハムの相性が抜群。1番人気のメニュー!
こだわりの生搾り和柑橘も人気!
入口を入ってすぐの場所にみかんが紹介されています。じつはこちらもL LABの名物で「生搾り和柑橘」でビヤカクテルを楽しめるというもの!
和柑橘の品種はその時旬のものを農家さんから直接仕入れているそうで、この日は愛媛県の増田農園より届いた「西南のひかり」が提供されていました。
「スロージューサー」を使用して熱を加えずに皮ごとゆっくりゆっくり絞っていくので、摩擦熱が伝わりにくく、素材本来の味わいが楽しめます。絞った果汁は自由に使用していいそうです。ビアカクテルで使用するのはもちろん、ソフトドリンクは300円(税込)で飲むことができます。
生搾り和柑橘ビヤカクテル(800円/税込)
今回は「爽快グラス」に果汁を半分ほどグラスに注ぎ、「琥珀ヱビス」とブレンドしてみました。みかんの爽やかさと皮の苦みが口いっぱいに広がる贅沢な一杯に。その時置いている和柑橘の種類によって相性の良いビールが変わってくるそうなので、ぜひ所員の方におすすめを聞いてみてくださいね。
たっぷりとビールやおつまみを堪能したら、使い終わった食器類を返却口へ戻します。
最後はエルベルを持ってお会計へ。完全キャッシュレスで、スマートにお会計ができます。
最高の一杯の研究をお助けします!
これまでになかったお店の形態。根掘り葉掘りお聞きしたく、所長の佐々木卓哉さんにお話を伺いました。これはサッポロライオンの企業理念「JOY OF LIVING WITH BEER 全ての人々にビールの美味しさを通じて、「生きている喜び」を提供する」から、さらにお客様にとってのビールの体験を特別なものにしたいという思いで、このようなスタイルお店をオープンするに至ったそう。
サッポロライオンとして、すべてセルフスタイルで完結するお店は初の試みで、様々なチャレンジが詰まったお店です。
所員の皆さんは、お客様に寄り添った接客を一番に考えているため、おつまみも提供時間が長くかからない缶つまを採用していたり、できるだけすぐにビール研究のサポートができるような体制を整えて見守ってくれています。
佐々木さん「ビールを注ぐ経験が初めての人が多いので、少し時間がかかるお客様もいますが、みんなで後ろから応援したり、綺麗に注げると店内中から拍手が起きて美味しいブレンドをお客様同士で教えあったりと、いつも温かい雰囲気でビールの研究が行われています」
佐々木さん「実際にお店でお客様がビールを思いのまま注いで楽しんでいる様子や、『美味しいブレンドを見つけた!』と喜んでくれる様子を見て、飲む人が美味しい、楽しいと感じることが1番大切だと日々実感しています。人それぞれの「美味しい」を見つける手助けをこれからもしていきたいです」
L LABで初めてビール注ぎ体験をしてみて、グラスやビールを自分で選択して、輝くビールサーバーで自ら注いだビールは、「私だけの一杯」という感覚から美味しさも倍増したように思います。
皆さんも美味しいビールの研究員として、自分だけの最高のビールを研究しにL LABに行ってみて!あなただけの特別な一杯に出会えるはず。
体験型ビヤスタンド L LAB
◯住所:東京都港区新橋1−15−5 ペルサ115 1階
◯アクセス:地下鉄銀座線新橋駅7番出口徒歩1分
JR新橋駅日比谷口徒歩2分
◯営業時間:16時〜22時(21時半ラストオーダー)
◯定休日:土・日・祝
◯決済方法:クレジットカード、電子マネー、QRコード決済(キャッシュレスのみ対応)