ユニークなツイートで多くの人々のハートを掴む、キリンビールのTwitter公式アカウント。一体誰がどうやって呟いているの!? その正体に迫るため、ビール女子編集部がアカウントの「中の人」に実際に話を聞いてきました。
インタビューに答えてくれたのは、キリンビール公式SNS担当の山崎真理子さん。あふれんばかりの笑顔がすてきなビール女子です。
▶︎前編「世間を騒がせたあのツイートのウラ話」
Twitterを通してファンを生み出す秘密
− キリンビールさんのTwitter公式アカウントは、投稿に対するリプライも多いですよね。
(山崎さん)投稿内容によりますが、反響の高い投稿には多くのリプライをいただきます。例えば、今年のお花見の時期に「#お花見三種の神器」というハッシュタグを作って投稿してみたらすごく反響があったんですよ。他の企業さんの公式アカウントも便乗してくださって。
突然ですが…フォロワーさん、公式中の人のみなさん、教えてください!
今週末、わたくし、お花見の予定なのですが「お花見にはコレが欠かせない」「コレを持って行くと便利だぜ!」といったモノは何でしょう?皆さんの #お花見三種の神器 教えてくださーーーい (人'∀'o) pic.twitter.com/BF23t6W0Xw— キリンビール / KIRIN BEER (@Kirin_Brewery) 2017年3月28日
− 多くの方が反応していますね。 キリンビールさんは、ハッシュタグ企画などのユーザー参加型のツイートをされているイメージが強いです。
(山)そうですね。一方通行の情報発信にならないよう意識しています。企業の公式アカウントってどうしても各ブランドのキャンペーンの告知投稿とか、新商品の案内とか一方通行の情報が多くなりがちなんですよね。
その中で、フォローしてくださった方たちと更に仲良くなれるよう、コミュニケーションが発生するような投稿を意識しています。
Twitterって面白い投稿を好む方が多いので、そういう方たちと仲良くなるとキリンビールとの距離感も縮まるのかなと思って。お客さんとやり取りがあると中の人としてもとても嬉しいです。
− 一般の方からのリプライにも丁寧に答えていますが、全ての方たちに返信しているんですか?
(山)残念ながら全てには返信していません。というのも、キリンビールの公式アカウントはお酒の情報を取り扱っているので、お客様のアカウント情報などをキチンと見て、20歳以上の確認ができた方にリプライさせていただいています。
− 厳しいルールがあるんですね。
(山)お客様に、安心安全にビールを楽しんでいただくために、例えば、缶の破損に繋がる可能性がある、石の多い川底で缶ビールを冷やしたり、自転車のカゴに缶ビールを入れたりしている投稿はしないように気をつけています。
− 山崎さんはFacebookの中の人でもありますが、Twitterユーザーとの違いを感じることはありますか?
(山)そうですね。Twitterはもともとキリンビールのファンじゃない人にも広がっていく傾向が高いメディアだと思います。キリンビールに興味なかったけど面白い投稿をきっかけに興味を持ってもらえる可能性が高いのかなと。
逆にFacebookはそもそもキリンビールのファンが多く集まったメディアです。なので、ファンの方たちがどれだけ反応を示したかを特に気にするようにしています。Twitterユーザーに比べて年齢層が高いので、投稿内容も工夫するようにしています。
− 例えばどういった工夫をされているんでしょうか?
(山)昭和の日にFacebookでこのような投稿をしたんです。
このように昔の商品を紹介すると、それに対して「懐かしい」とか「お父さんが飲んでた!」とかみなさん言ってくださるんです。一方でTwitterではもう少し面白くしても伝えるようにしています。同じ内容の投稿でもTwitterとFacebookで紹介の仕方を使い分けるようにしています。
共感を生んでユーザーとの距離を近づけたい
− そもそもTwitterやFacebookを運用しているのはなぜですか?
(山)キリンビールって大きな企業で一つの塊として思われがちなんですよね。でも実は、一つ一つの商品にそれぞれのコンセプト、思い、こだわりがあります。そういったみなさんにお伝えしきれていないことをSNSで発信していきたい想いを持っています。それをきっかけにキリンをもっと好きになってもらったり、商品を手に取ってもらうきっかけになればいいなと思って情報を発信しています。
− 企画する時に気をつけていることってありますか?
(山)基本的にSNSって「お客さんの場所」、つまりお客さんが自分の好きなもので固めている場所だと捉えているんです。その中に企業の投稿が流れてくるっているということは常に意識しなきゃなと思っています。タイムラインに流れてきても違和感がないように、また、共感が生まれる投稿をしようと意識しています。
− 最後に今後の思いを教えてください。
(山)ちょうど昨日も先輩と話していたんですが、やっぱりこの仕事にゴールはないのかなと思っていて。運用しているアカウントはまだまだ告知媒体的な投稿が多く、お客様と十分に仲良くなれていない課題が私の中にあります。
(山)なので、もっとお客様目線のコンテンツを発信して、コミュニケーションをとっていきたいですね。この先もキリンビールのことをずっと愛してもらいたいです。
− ありがとうございました!
インタビュー中も常に笑顔を絶やさず、一つ一つの質問に対して丁寧に答えてくださった山崎さん。SNSを通じて消費者に楽しいことを届けたい!という姿勢がとても印象的でした。
キリンビールのSNS公式アカウントが愛されているのは、「中の人」の人柄そのものが反映されているからかもしれません。山崎さんありがとうございました!
■キリンビール公式アカウント
Twitter:http://twitter.com/Kirin_Brewery/(@Kirin_Brewery)
Facebook:http://www.facebook.com/kirinbeer/(キリンビール / KIRIN BEER)