たくさんの人に愛されるフライドチキン。みなさんは部位ごとに食べ比べてみたことはありますか?
部位によって脂がのっていたりさっぱりしていたり…お気に入りの部位がある方も多いかと思います。しかし、部位ごとにビールとのペアリングをしたことがある方は、なかなかいないのではないでしょうか?「もしかしたら同じチキンでも部位によって合うビールのスタイル(種類)が違うのかも…?!」と思い、追究してみました!
チキンの部位って何があるの?
「チキンの部位」と聞いて、何種類思い浮かびますか?皆さんがよく食べるあのフライドチキンは、なんと「5部位」あるそうです。にわとりの体の中をのぞいてみると、こんな感じです!
実は上半身と下半身にも名前があり、上半身は「ホワイトミート」、下半身は「ダークミート」と呼ばれています。
ホワイトミートは3つに分かれています。
・キール(胸)
・ウイング(手羽)
・リブ(あばら)
そして、ダークミートは2つに分かれています。
・サイ(腰)・ドラム(脚)
こうして見てみると、奥深い世界が待っていそうな予感がしてワクワクしてきました!
実食してみよう!
それでは実際のフライドチキンを見てみましょう。
すごい存在感!見ているだけで食欲をかき立ててくれる、揚げ物の王道たる美しいビジュアル…まさに眼福です。上段がホワイトミートで、左からキール、リブ、ウイング。そして下段がダークミートで、左からサイ、ドラムです。
そして、肝心なビールとの組み合わせですが、ペアリングの方法はたくさんあります。例えば、下記の通りです。
・同じ色で合わせる
・同じ風味で合わせる
などがあります。
▽詳しくはこちら!
(入門ガイド【イラスト解説】3つのコツでビールがもっと楽しくなる!ビールと料理の「ペアリング」って何?)
フライドチキンは、すべて調理方法は同じで色も同じ…ということで、③の「同じ風味で合わせる」で試してみました!
用意したビールは7種類。全て違うビアスタイルで用意し、写真左側にスッキリした味わい、右側にコクがあるビールを並べています。
想定として、サッパリしているホワイトミートが左側のビール、脂身があり濃厚な味のダークミートが右側のビールに合うんじゃないかな?とシンプルに考え、こちらのラインナップを準備。どんな結果が待っているかな…わくわくします!
それではさっそく、ペアリングスタート!
まずはホワイトミートから。
その1:キール(胸)
一口食べると…柔らかい!でも肉厚でかみごたえがあり、肉質はサッパリしていて飽きのこない印象。ずっともぐもぐしていたい。鶏胸肉は多くのご家庭でも親しみのある部位なので、味の想像ができる方も多いかもしれません。
ジューシーさ:★★★☆☆
味の濃さ:★★☆☆☆
ということで、キールに合うビールはこちら!
【水曜日のネコ】
ブルワリー:ヤッホーブルーイング
ビアスタイル:ベルジャン・ホワイトエール
その2:ウイング(手羽先)
お肉の繊維がしっかりしていて、ほろほろほぐれやすい。脂が多くなく少しボソッとした感触もあって、キールよりもあっさりした印象でした。手羽先は、運動量が多い分脂肪が少なめなのかもしれません。
ジューシーさ:★★☆☆☆
味の濃さ:★★☆☆☆
ウイングに合うビールはこちら。
【パンクIPA】
ブルワリー:BrewDog
ビアスタイル:IPA
その3:リブ(あばら)
リブは、ホワイトミートの中でも一番脂っこい!とっても柔らかいのですが、肉本来の柔らかさというよりも「脂由来の柔らかさ」といったような食感。ホワイトミールは全部あっさりしているのだろうと思い込んでいただけあって、こんなにジューシーだとは驚きです。この後紹介するダークミートも含め、一番濃厚に感じました。
ジューシーさ:★★★★★
味の濃さ:★★★★★
リブに合うビールはこちら!
【ベルエアサワー】
ブルワリー:ブルックリン・ブルワリー
ビアスタイル:サワーエール
【アンバーエール】
ブルワリー:常陸野ネストビール
ビアスタイル:アメリカンアンバーエール
続いてダークミートを食べ比べてみましょう!
その4:サイ(腰)
サイはとにかく大きい!一番大きくて、食べ応えは抜群。肉そのものは肉厚で引き締まり、あっさりした印象もありましたが、こちらはとにかく面積が広いためかどこをかじっても、味付けしっかりな衣が一緒についてくるので、かなり脂身のインパクトが強めです。
ジューシーさ:★★★★☆
味の濃さ:★★★★☆
サイに合うビールはこちら!
【瑠璃 -Ruri-】
ブルワリー:COEDO BREWERY
ビアスタイル:ピルスナー
【ベルエアサワー】
ブルワリー:ブルックリン・ブルワリー
ビアスタイル:サワーエール
その5:ドラム(脚)
最後は脚の部分です。ウイングと同様、運動量の多い部位であるドラムはかなり筋肉質で引き締まっていますが、ウイングと違う点はお肉がほろほろというよりも、プリッとしているところ。そして肉の質量が他よりも多くない分、どこを食べても衣の味をがっつりと感じるような印象。そして、骨の付近にコラーゲンも発見しました!特有のぷるっとしたゼラチンがまたたまりません…
ジューシーさ:★★☆☆☆
味の濃さ:★★★☆☆
ドラムにあうビールはこちら!
【ライジングサン ペールエール】
ブルワリー:ベアードビール
ビアスタイル:ペールエール
【スタウト】
ブルワリー:箕面ビール
ビアスタイル:スタウト
みなさんもぜひ、お試しあれ!
各部位で全く違う顔を見せるフライドチキン。組み合わせるビールも「いいね!」と思うものは様々で、とても奥深い世界でした。
今回試してみたペアリングはもちろんおすすめですが、ぜひ皆さんも自分のベストコンビを見つけてみて、楽しんでみてください!