1年でいちばん寒さが身にしみる2月。それでも、梅のつぼみがふくらんでいたり、陽が少しずつ長くなっていたりと、季節がゆっくりと動き出しているのを感じる月でもあります。あたたかい部屋で飲む一杯は、静かなご褒美のようなもの。ほっとひと息つく時間をビールとともに。
2026年2月も、イラストレーター・natsuruによる、ビールとの日常を描いたビールカレンダーをお届けします。月はじめの気持ちの切り替えとともに、スマートフォンの画面をビールで染めてみませんか。
連載「いつもの日常に、わたしとビールと。」
おうちでゆったりとくつろいでいるとき、はたまた外へでかけたとき。いつでも、どんなときでも寄り添ってくれるビールたち。そんなビールと過ごすなにげない日常を、イラストレーターnatsuruが描きます。

(これまでの「いつもの日常に、わたしとビールと。」はこちら)
おうちでゆったりとくつろいでいるとき、はたまた外へでかけたとき。いつでも、どんなときでも寄り添ってくれるビールたち。そんなビールと過ごすなにげない日常を、イラストレーターnatsuruが描きます。

(これまでの「いつもの日常に、わたしとビールと。」はこちら)
冬の終わりと春の入り口で

2月は、冬の終わりと春の入り口が交差する、ほんの少しだけ特別な月。まだ冷たい空気の中にやわらかい光や風の変化を感じると、ふと心が緩むような瞬間がある。そんなときに飲みたくなるのは、滋賀県のブルワリー「FLORA FERMENTATION」が醸す、花のような香りをまとったやさしいラガービール『Brigid』だった。
グラスに注ぐと、ふわりと広がるのは、ほんのり甘くて清らかな香り。ひと口飲めば、すっと体に染み込むような透明感があって、後味に静かな余韻が残る。まるで、部屋の中にそっと春が舞い込んできたような心地よさ。
火や詩、癒しを司る神話の女神を思わせるその味わいは、張り詰めていた心をやわらかくほどいてくれる。重たいコートを脱ぎたくなるような午後、何気ない夜の食卓、静かな休日の昼下がり。
寒さの底にいながらも、少しずつ春の気配を感じるこの季節に、そっと寄り添ってくれるビールだった。
Illustration:natsuru(@NaTsuRuuuu)
Text:山吹彩野
\待ち受けにしてみて/

