“ホームブリューイング”とは、非商業目的で個人がビールを自家醸造すること。日本ではあまり聞きなじみのない言葉ですよね。
それもそのはず、日本では酒造免許なしにアルコール度数1%以上のお酒をつくることはできません。そもそも自分でビールをつくるということに、いまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか。
しかし、海外では当たり前のようにホームブリューイングを行っています。世界的にみても、自家醸造が認められていない国のほうがめずらしいことも事実です。
そんななか始動したのが「TOKYO ALEWORKS」。
東京都板橋区にある「IBU(Itabashi Brewers Unit)」(以下、IBU)の醸造施設で、誰でもクラフトビールをつくれるプロジェクトです。
「ビール造りって難しそう」「やってみたいけど、何から始めたらいいのかわからない」そんな人でも問題ナシ!
必要なのは“ビール愛”だけでOK。気になる「TOKYO ALEWORKS」の全容をリポートします。
麦汁とホップの香りがただよう醸造施設に潜入!
最新の醸造機器がずらりと並ぶ室内は、大きな窓から光がさしこむ明るい雰囲気。20Lサイズの樽と釜がところ狭しと設置されています。
カスタムオーダービールの制作は、まず専門スタッフといっしょにレシピを考案するところから始まります。
漠然としたイメージを伝えるだけでビール造りをサポートしてくれるとのことです。これなら詳しい知識がなくてもあんしんですね。
つくりたいビールのレシピが完成したら、実際に醸造体験をすることができます。
わたしも、7月にリリースされる予定の「307 IPA」にホップを入れる体験をさせてもらいました!
グツグツと沸騰する麦汁の熱気が伝わるでしょうか!
このあとの品質管理は「TOKYO ALEWORKS」のスタッフにお任せ……ですが、家に帰ってからもビールができていく過程をweb上でチェックすることができます。
ビールが完成するまでをリアルタイムで見られるのは画期的なシステムですよね。
「誰にとってもビール造りは楽しい」というメッセージに込められた想い
クラフトビールの楽しみかたの根本にあるのは「つくること」であると、創設者のジミー山内さんは語ります。
飲んで楽しむのももちろんOK。しかしクラフトビールを自由につくって楽しむという、根本にある精神を伝えたい、そんな想いから「TOKYO ALEWORKS」が創設されました。
ビールの醸造所にはかならずヘッドブリュワーがいるものですが、「TOKYO ALEWORKS」にはそのような肩書がありません。
オンリーワンのビールを作りたい!と思った人こそがヘッドブリュワーになれる、まったく新しい空間が、ここ板橋に誕生したのです。
「知識や経験がなくても、絶対大丈夫!」そう力強く語るのは、ボブ・ストックウェルさん。
レシピの考案や品質管理など、ビール造りを徹底的にサポートしれくれる頼もしい存在です。
タップ数は22!創作和食とビールのペアリングも楽しめる
醸造所に併設のブリューパブでは、22タップのクラフトビールをはじめ、オリジナル和食とのペアリングを楽しむことができます。
白を基調としたカフェのような店内は、開放的で居心地バツグン。ランチ営業もおこなっているので、昼ビールだってできちゃいます。
和食をベースにアレンジした料理とクラフトビールのペアリングを楽しむのもおすすめ!
クラフトビール造り以外にも、フラッと立ち寄って1杯飲めるのがIBUの魅力です。
誰でも“ヘッドブリュワー”になれる!憧れのビール造りがより身近に
「TOKYO ALEWORKS」は知識や経験、資格がなくても世界にひとつだけのビールがつくれる画期的なプロジェクト。まさにお料理教室のような気軽さで醸造することができます。
最小単位は20Lからで、ボトルでも樽でも提供が可能です。
オリジナルのビール造りに興味がある人はIBUの扉を叩き、ヘッドブリュワーとして1からビール造りに携わってみてはいかがでしょうか。
IBU(Itabashi Brewers Unit)
○所在地:東京都板橋区板橋1-8-4 板橋Cask Village 1階
○TEL:03-3961-1196
○HP:http://ibu.itabashibrewing.com/
○営業時間:月~金・土日 11:30-23:00(定休日なし)