『百人ビール・ラボ』は、ビールファンとサッポロビール株式会社(以下、サッポロビール)の開発担当者が、ソーシャルで意見を出し合いながら、新しいビールの開発を行う画期的なプロジェクト。
2012 年の第 1 弾から、第 4 弾までの間でのべ 1 万 7000 人が参加するプロジェクトの第 5 弾が、2015 年 6 月 1 日(月)からスタートしました。百人ビール・ラボ社 Online では、“社員” と呼ばれるビールファンの皆さんが、毎週提示されるお題に対して活発に意見交換を行っています。
6 月 20 日(土)はスペシャル企画として、サッポロビール本社でビールのコンセプトを決める鍵となる「商品企画ボード」が開催されました。抽選で選ばれた約 20 名の熱きビールファンに混ざって、編集部みつきも参戦。果たしてどんな会議なのでしょうか?
5 月 19 日にコンビニ限定で発売された「百人のキセキ~魅惑の黄金エール~」は第 4 弾企画から生まれた商品
開発テーマは「日本一笑顔になれるビール」ということで・・・。
今回「笑顔」がテーマということで、自己紹介タイムでは一人ずつタブレットで顔をカシャリ。これは「スマイルスキャン」という笑顔を判別するアプリ。参加者には第 1 弾から参加しているという強者も目立ちます。すでにオンライン上の交流があるためか、会ってすぐハンドルネームで呼び合うフレンドリーな場面もあり、会議は和やかムードで進みます。
はじめは緊張気味だった表情も素敵な笑顔に!
ミッション1:笑顔になる「感覚」についてチームでディスカッション
まずは 4 チームに分かれて「味(味覚)」「香り(嗅覚)」「音(聴覚)」「感触(触覚)」について、キーワードを出し合う作業へ。私は「感触」チームに参加しました。みんなの意見を付箋で貼り付けていくのですが、実はそこからが重要で、“なぜ、それが笑顔になるのか?”まで深掘りして話し合っていきます。
「干したての布団」「蚕のまゆ」は「安らぎを感じる」ことで笑顔になるよねとか、「枝豆(ツルンと出たとき)」「プチプチ」は、「達成感」という理由かな? といった風にディスカッションしていきます。4 チーム発表していきましたが、「癒し」「安心」「気持ちアガる」「リフレッシュ」といったキーワードが不思議と重なります。笑顔になる理由って、年齢性別こえて共通する部分があるんですね!
ミッション2:笑顔にふさわしいビールはどれ?
次は、ブラインドで配られる 4 つのビールをテイスティング。飲んで感じた印象に加えて、笑顔にふさわしいと思うビールに順位をつけて、その理由も書いていきます。4 つのチームで、飲む順番も変えてテストします。メンバーによって、選ぶビールは様々。発表が終わったら、次のミッションに向けてチーム替え。先ほど選んだビールごとにチームになります。
選んだ理由は「今日は青空バイヤスかかってる」「昼ビー!!」「恋人と飲みたい!」「幸せになりそう♪」といいつつ、選ぶビールは異なるんだなぁ。印象的だったのが、私たちがテイスティングしている間、サッポロビールさんが「おおーっそうかぁ」とか「これは楽しいね!」と、みんなが選んだ理由をのぞき見しながら、最高の笑顔だったこと。直接意見を聞ける機会って、メーカーさんにとって貴重なんですね。
ミッション3:選んだビールに合う写真を選ぶ!
選んだビールごとにチーム替えをしたら、いよいよ最後のミッション。先ほど自分が 1 位に選んだビールに合うと思うコラージュを 3 枚、その理由も考えながら選んでいきます。私が選んだ「R」のビールは、最も選んだ人が多かったもの。コラージュのイメージは、「草原」「女子会」「気持ちアガる」「すぐに友達。チェケラ!(笑)」と、概ね明るいイメージでした。
テイスティングのイメージはこんな意見でした
最後にテイスティングしたビールの答え合わせ。いつも飲んでいる銘柄なのに、ブラインドで飲み比べると意外と分からないものですね。
【P】「開放感」「晴れやか」「幸せを共有」(エーデルピルス<樽生>)
【Q】「気の置けない仲間」「ちびちび飲みながら」「抱きつきたい」(ヱビスロイヤルセレクション)
【R】「草原」「女子会」「すぐに友達。チェケラ!(笑)」(サッポロホワイトベルグ)
【S】「開放的」「太陽の下」「海」「みんなでわいわい!」(サッポロ生ビール黒ラベル)
一番フルーティな「R」チームは、意外と男性人気が。みんなでチェケラポーズで(笑)。
懇親会ではみんなの笑顔が最高潮に!
3 時間続いた会議も終わり、お待ちかねの懇親会。さすがはサッポロビール、続々とビールが出てきます♪ 参加した皆さんは今日一番の笑顔(私含め)。大手ビール会社の開発者と聞くとお堅いイメージですが、商品開発チームのメンバーや広報の方もフラットに交流できて、なんだか友達みたいな飲み会。飲みニケーションいいですね!
サッポロビール マーケティング室 室長 工藤光孝さんの音頭で「カンパーイ!」
プロジェクトのキーマン、鈴木雄一さんに話を聞きました!
サッポロビールのデジタルマーケティングで SNS を活用した企画を次々生み出す、鈴木雄一さん。国内外で 125 万を超えるいいね! を掴んでいる伝説コンテンツ「北海道Likers」の生みの親でもある鈴木さんが手がけているのが、この「百人ビール・ラボ」。
商品開発の楽しさと苦しさ(笑)を少しでも感じて頂ければ嬉しいです(デジタルマーケティング室 鈴木さん:写真左)
「今後は、オンラインや会議で出た意見をもとにコンセプトをつくっていきます。そのあと他の新商品候補と同様に経営陣へプレゼンを行い、GOサインが出て初めて商品化される流れとなります。経営判断によっては製品化されないこともあるんです。このプロジェクトの魅力は、みんなで決めていくプロセスに尽きます。ビールの楽しさを知ってもらうきっかけになればいいですね。」(デジタルマーケティング室 鈴木雄一さん)
会議の数時間を一緒に過ごすことで、消費者側であるはずのビールファンと、サッポロビールの方々がすっかり打ち解けた雰囲気です。やはりビールのフレンドリー効果はすごいですね!
「百人ビール・ラボ社 Online」は誰でも登録OK! 7月下旬までがコンセプト作り。8月下旬には「ホップ畑研修ツアー」、9月から「広告宣伝についてのオンラインミーティング」、11月から「営業についてのオンラインミーティング」というスケジュール。商品化が決まった場合、2016年以降の発売を予定しているとのこと。
やっぱり笑顔になるビールで乾杯したい!「百人ビール・ラボ社」は商品化ヘ向けての意見交換の場、まだまだ参加者募集中です。自分の意見が商品に反映されるかも・・・なんて、ワクワクしますよね♪