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お酒は二十歳になってから。

ハナウタアヤノのビールノオト Column ビールのある暮らしに寄り添う音楽
ミックスCD『BEER STORY』の裏側に迫る

2016/09/10

こんにちは。ハナウタアヤノです。

今回はちょっと番外編。
『BEER STORY』という、なんともビール女子にぴったりなタイトルのミックスCDがあることを聞きつけて、CDを作られたDJの1an(ラン)さんにインタビューさせていただきました!

1anさんは「お酒を飲むならビール!」というほど、ビールが好きなのだそう。そんな1anさんに、『BEER STORY』がどのようにして作られたのかを聞いてきました。

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まさに「ビールでできた」CD


─今日はせっかくなので、ビールを飲んでいただきながら、このミックスCD『BEER STORY』を流してインタビューさせていただきたいと思います。

1anさん(以下、1an):ありがとうございます。最高ですね。

 

─(笑) では、よろしくお願いします。かんぱい! 1anさんはお酒は強いですか?

1an:強い方ですね。酒飲みの家系で、ご飯のおかずもお酒の当てっぽくなるほどです。クラブによく行っているとテキーラとかをたくさん飲んでしまうので、どうしても強くなるのかもしれないです。

 

─それは強くなりますね!(笑) ビールもよく飲むとお伺いしましたが、よく飲む種類はありますか?

1an:よく飲むのは、ハートランド、サンミゲル、スーパードライです。スーパードライは親が好きなこともあって、その流れでよく飲んでいます。

 

─やはり血筋ですね(笑)

1an:はい(笑) サンミゲルはたまに飲む程度ですが、2~3年前にバルセロナへ行ったことがあって。バルセロナって夏は30度くらいで日差しも強くてめちゃくちゃ暑いんです。暑くてやってらんねーと思って飲み物を探してたら、サンミゲルと水が並んでるんですよ。値段を見たらサンミゲルが日本円にすると40円、水は50~60円くらいで、サンミゲルの方が安いんですよ。だから、観光地巡って、暑くなったらホテル戻ってサンミゲル飲んでシャワー浴びてまた出るみたいなことをやってました。

 

─ビールの方が安いなんて、ビール好きにはたまらないですね! ハートランドは?

1an:住んでいる場所の近くに飲み屋がたくさんあって、だいたい1杯目に頼むのがハートランドなんです。

 

─「とりあえずビール」っていうより「とりあえずハートランド!」って感じなんですかね。

1an:ハートランドって量も多いし、てっとり早く酔えるからっていうのもあります。

 

─本当に日常にビールがあるんですね。お酒を飲む場所で音楽って聴きますか?

1an:大体流れてますね。クラブもそうですし、よく行く立ち飲み屋も。

 

─よく行く立ち飲み屋では、どういう音楽が流れてるんですか?

1an北千住にある八古屋(やこや)っていう、うなぎの寝床みたいな店なんですけど、DJもやってる店主が音楽好きな人で、そこでは洋楽も邦楽も流れてます。

 

─近くにビールがあって音楽も流れる場所があるのはいいですね。

1an:はい。本当によくビールを飲んでいて、実際自分がDJやる時も飲むんですが、実はこのCDもビールを飲みながら作ったんですよ。飲まないと調子でなくて。仕事から帰って、飲んでから作業をするとすごいはかどるんです。

─すごい(笑) まさにビールでできた1枚ですね!

 

ビールがある空間にぴったりな音楽


─『BEER STORY』って、なぜこのタイトルにされたんですか?

1an:このCDにも入ってるSuff Daddyっていうアーティストが、お酒を題材にしたタイトルの曲をたくさん作っていたので、それに習ってつけました。あとは、飲み友達でもあり、9曲目“Metro-Whats Really Goes On”でも参加してくれてるラッパーのCHAPAH(GAMEBOYS)にタイトルについて相談したら、「自分の思い入れが強い飲み物とか食べ物にちなんだほうがいいんじゃないか」と念押しされて。音源は比較的スムーズに選曲できたんですけど、正直タイトルに一番悩みました。

 

─タイトルを付けたのがあとだったんですか?

1an:一番最後ですね。

 

─タイトルを決めないで、どうやってアルバムの世界観を決めたんですか?

1anヨーロッパのHIPHOPを2000年初期から現在まで追いかけていて、その中から選んだ曲とフューチャービートと呼ばれるインストの曲を使ってみたいなと思って。まず、CDでそういうのを出している人がいないのと、自分が作る1枚目なら好きな事やったほうがいいって言われて。

 

─それって、最高の1枚ですよね。

1an:はい。こういった音楽についての予備知識がない方からも、聴きやすいと言われますね。アーティストも全然知らないって言われることが多くて。収録曲を、女性のDJがたまに流してるのは聴いたことがあるんですけどね。

 

─確かに。さっきも1曲目から最後まで通して聴いていたんですが、場に馴染みやすい音楽だなと感じました。それで、アーティストを見たらD’Angeloとか書いてあって、ディープなとこだったのでおおって思ったんです。でも、どんな人か知らなくても、音楽をまず聴いてもらうのがいいと思いました。

1an:ありがとうございます。すごいアップダウンがある展開ではないんですよね。それがいいのか悪いのかっていうのはあるんですけど、それが逆に良かったのかなと思います。

 

ーそれこそ、ビール女子に合うなと思いました。ビールの曲で私が一番最初に思い浮かぶのは、BEGINの“オジー自慢のオリオンビール”なんですよ。沖縄に行った時に、民謡居酒屋で三線弾きながら歌ってる人がいて好きになったんですけど、あれって大勢で歌って踊って盛り上がる時の曲ですよね。でも『BEER STORY』は、オシャレな大人がいるバーとか飲食店で流れていたら、雰囲気が出ていいと思いました。

1an:嬉しいですね。

 

ーこのメディア「ビール女子」も、「ビールといえばこれ!」みたいな固定概念やイメージを払拭したい、変えたいと思っていて。ちょうどこのCDもそういったイメージにぴったり合うなって思ったんです。

1an:もっといろんな人に聴かれたほうがいいかなとは思っていたんです。作ったかいがありました。

 

ー1anさん自身は、このミックスCDをどんなシーンで聴いてほしいとかってありますか?

1an:家でもいいですし。移動中とかですかね? 自分も移動中一番音楽を聴いてるので、そういう時に気分を変えるのに聴いてもらえたら嬉しいかなって思います。他に聴いてる人の中には、車で爆音で聴くとベースの音がめっちゃ出ていいという話を聞きました。あとは、食事中に聴いたって人もいましたね。

ー食事中いいですね! 家でも、このCD流しなが食事したりビールを飲んだら、すごく雰囲気が出ていいと思います。

 

DJバトルとは?


ーいまフリースタイルラップバトルっていうのが、テレビをきっかけに流行ったりしてますけど、プロフィールのところにDJバトル入賞って書いてあったのを見て。DJバトルって、どういうことをやるんですか?

1an:1分とか3分とかの枠があって、その中でスクラッチというレコードを擦る技術や、ジャグリングという、音源の展開を再構築する技術を競ったりします。自分は、ベスタクスのスクラッチバトルに出て準優勝3回、一昨年に島村楽器のバトルに出て全国2位になりました。

 

ー全国2位! すごいですね! それに、島村楽器でもDJイベントってやってるんですね! 知らなかった。

1an:決勝までいったんですけど。すっげえ緊張しましたよ。

 

ーDJバトルって、フリースタイルバトルみたいに、その時に何をするって考えるんですか?

1an:いや、前もって考えておきます。スクラッチだけの即興もあったりしますけど、基本的には練習して会場で技を披露する感じですね。自分との戦いみたいな感じです。

 

ー基本は、一対一なんですか?

1an:そう、一対一で60秒だったり、コンテスト形式とか。

 

ーいつもはアナログを使ってDJされてるんですか?

1an:アナログか、パソコンですね。このミックスは音源を全部データにしてパソコンで作りました。でも今は、パソコンやi-Pad、スマホでもDJはできます。機能もハイレベルになりました。

 

一人ではできなかった『BEER STORY』


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─このCD、ジャケットもかわいいですよね。

1an:CDのアートワーク全般は、友達のLOCOちゃんっていうWEBデザイナーの子に頼んで、アイディアだけ伝えてオリジナルのロゴを作ってもらいました。他にも色々考えて作ってもらったんですけど、正直全部ステッカーにしたいくらいいいデザインなんですよね。

 

─すっごいかわいいですね。デザインもビール女子受けすると思います。

1an:その子もすっげえ飲む子なんですよ。

 

─ビール女子!

1an:だから本当、一人で作ったものじゃないんですよね。マスタリングっていう音の仕上げも、sennaさんっていう昔からの知り合いの人にやってもらったりしたので。

 

ーまさに、ビールと音楽で繋がった人達で作られたんですね。それこそ、このCD発売を機に、ビールのイベントでDJとかできそうですよね。

1an:ビアガーデンとかでやりたいですねー!

 

─ビール女子のイベントでDJとかどうですか?

1an:もし機会があれば、ぜひ!

 

─おお! ここでもビールと音楽を通して繋がりましたね!

1an:あとは、『BEER STORY』を聴いて、ヨーロッパの音楽に興味を持ってもらって、より深く探ってくれたら嬉しいですね。

 

beerstory2

 

1anさんは、インタビューに立ち会ったビール女子編集部員が探していた、朝まで飲めるお店もたくさんご存知で、最近オススメの音楽も教えていただきました(ちなみに、最近よく聴くのはフランク・オーシャンや、『BEER STORY』にも入っているスネークヒップス。邦楽では坂本慎太郎をよく聴くそう。ぜひcheck!)

インタビュー中にも話していましたが、音楽は知識がなくても楽しめるもの。この『BEER STORY』に収められているアーティストは、マイナーであまり知られていない人もいます。しかし、この1枚に収められ一旦音楽が流れると、そんなことは関係ないほど自然に、私達の生活の中へ溶け込んでくるから不思議。飲食店のBGMにはもちろん、家での生活に溶け込むような1枚です。(編集員:山吹)


 

◯DJ 1an(ラン)
DJ 1an

2014 New Tricks DJ Battle 国内2位。レコードもデータも探すのが好き。千葉柏のドープイベント、SHEETS OF SOUND出身。ミックスではバトル上がりな2枚使い、スクラッチを披露する。また、大阪のDJ Satoyonとのユニット、vinylboysとしても活動中。

◯公式ブログ http://hititlan.blogspot.jp

◯公式Twitter http://twitter.com/hititlan

◯『BEER STORY』試聴
http://twitsound.jp/musics/ts2TPSMWV

◯購入はコチラ

BEER STORY表

 

▼これまでの『ハナウタアヤノのビールノオト』一覧はこちら


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山吹彩野 編集・ライター

星の準ソムリエの資格を持つ星空エディターで、星や宇宙を編集して伝えるWEB SPACE「星とくらす」を運営。最近では星を眺めながら、ビールと宇宙をつなげたいと日々考えている。好きなビアスタイルはIPA。音楽、カメラが好き。

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