10月30日からの国内販売開始を記念して、発売記念パーティとしてインポーターのF.B.JAPAN主宰のもとフランスビールローンチパーティーが開催されました。
そのイベント内容とともに今回国内販売が開始されるフランスビールについてご紹介していきます。
実は隠れたビール大国!?フランスのビール作り
フランスのアルコール飲料といえば、まずはワインを思い浮かべますが、フランスは「ヨーロッパの穀倉」とも呼ばれ、古来より小麦作り、そしてビール造りも盛んな地域でした。
その中でも出来上がったビールを、一旦貯蔵したのちに出荷する「ビエール・ド・ギャルド」と呼ばれる製法による固有のビアスタイルが有名。
実はフランスは ヨーロッパでもトップ5に入るビールの生産国で、ブルワリー数でも世界3位を誇るそうです。
これまでフランスの北部のブルワリーは地産地消を重んじる気風から海外への進出がなされませんでしたが、今回インポーターのF.B.JAPANより国内販売が開始されます。
固有のビアスタイル「ビエール・ド・ギャルド」とは
フランスの北部に古くから伝わるビールの醸造方法で、ビールを醸造したのち、一定期間低温で貯蔵するスタイルのビールのこと。
もともとは冷蔵技術が発達する以前の衛生上、アルコール飲料が水代わりに飲まれていた頃に、ビールを造ることのできない夏の間、農夫たちののどの渇きを潤すお茶代わりに造られていたとされています。
春先にビールを造り、夏の間まで貯蔵されたビールは独特の味わいを生み出し、この製法が現在の「ビエール・ド・ギャルド」の基礎になっているのだそうです。
販売の開始された5種のフランスビール
今回国内販売のされる5種類のビールをご紹介します。
◯ジャンラン・アンバー
5世代にわたりビールを造っている北フランスのビールメーカー・デュイックのビール。
色は琥珀色、程よいホップの苦みを引き立てるモルトの甘さとアロマ、そしてほのかに感じるオレンジのような柑橘系の香りが特徴です。「ビエール・ド・ギャルド」製法による40日前後の低温貯蔵期間を経ているため、独特の落ち着きのある味わい。
アルコール度6.5%(瓶は7.5%)。
◯ジャンラン・ブロンド
「黄金色をした花畑」という表現が当てはまる、花の蜜ような甘い香りときれいな黄金色が特徴のビール。
「ビエール・ド・ギャルド」製法により、ホップの苦みはバランスよくきいており、落ち着きのある造りになっています。
口当たりは軽く感じますが、ボディはしっかり目です。味わい、アロマのバランスが非常に良いビール。
アルコール度7.5%。
◯ランジェルス
1905年より6代にわたって続く、フランス北部の現存するブルワリーの中でも屈指の歴史のあるメーカーブラッセリ―・ルパースのビール。
色は黄金色。小麦を使っている口当たりの良さが印象的。ただ、ウィットビアやヴァイツェンのように白濁はしておらず、「ビエール・ド・ギャルド」製法による滑らかな舌触りが特徴。
アロマの余韻も長め。フルーツのような華やかな香りとコリアンダーのスパイシーな香りが調和しています。バナナ、グレープフルーツのアロマに始まり、アフターは桃のアロマも感じられます。
アルコール度7%。
◯アノステーケ・ブロンド
色は濃い黄金色。ホップは適度な苦みと同時に、花やリンゴ、洋ナシのアロマ、柑橘系のアロマをもたらします。
モルトのフレーバーは非常にバランスよく、ベルジャンスタイル・デュッペルのように厚みがありますが、舌触りは滑らかでアルコール感を感じさせない口当たりの良さが特徴です。
「ビエール・ド・ギャルド」製法により、ホップの派手さは控えめで、味わいに落ち着きが感じられます。アールヌーヴォー調のラベルデザインも非常に印象的。
アルコール度8%。
◯アノステーケ・インペリアル・スタウト
色は黒色。光を透過しないほど濃色のビール。アルコール度数は8.5%と高め、味わい濃厚なスタウトです。ローストモルト由来のチョコレートやコーヒーのアロマが印象的でリコリスやオレンジのような柑橘系のニュアンスも感じられます。
フレーバーもモルトの味わいが濃厚で、余韻の長いタイプ。サーブ温度は14度前後と若干高めの方がアロマも華やかに感じられ、フレーバーにも甘さが出ます。
アルコール度数が高い割に舌触りは滑らか。ワインのように口に含んだ時のアロマの変化を楽しむことができます。
アルコール度8.5%。
イベント当日はフランスビールの魅力を伝える催しも
イベント中ではF.B.JAPANの石川社長がもともとの酒屋からフランスビールを輸入するにいたったきっかけやそのこだわりなどが語られました。
石川社長は今回のフランスビール販売で、フランスのワインや食文化を日本で普及していることへの感謝の意を込めてシュバリエの爵位を叙任されたそうです。
イベント中に実施されたビアジャーナリスト協会会長 藤原ヒロユキ氏、
木内酒造 木内洋一氏と、F.B.JAPANの石川誠社長によるトーク。
小麦のビールランジェルスは女子にもオススメです。ミレーの『晩鐘』のラベルが印象的。
サーモンのマリネとランジェルスジュレ、フルーツトマト
当日は5種のビールのテイストそれぞれにあわせた料理のペアリングも。
今回の5種の中でも『ランジェルス』は女性にも特に飲みやすい印象を受けました。
普段、海外のクラフトビール飲まないかたへの初めてのビールとしても、よいきっかけになるかもしれませんね。
取り扱い店舗もこれから増えるようなので、気になる方は要チェックです。
◯フランス・クラフトビール正規輸入代理店 F.B.JAPAN
ウェブサイト:http://fbjapan.jp/
FBページ:http://www.facebook.com/pages/FBJapan/191338607693498