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Column フランス在住のパン職人が提案する、フランス的パンとビールの楽しみ方3選

2022/06/06


パンをつまみにビールを飲む。そんな愉しみ方を体験したことはありますか?

「麦」「発酵」の共通点でつながるビールパン、実はとっても相性が良い組み合わせなんです。

そんなパンとビールの素敵な関係をビール好きの方に知ってもらうべく、ビール大好きフランス在住パン職人によるフランス現地レポートをお届けします!



初めまして。パン職人の成澤めいです

成澤めい


フランス在住7年目、ビールとバゲットとフランス食文化をこよなく愛するパン職人。フランス、イギリス、ドイツなど、ヨーロッパのビールが好みですが、日本のビールも大好き。自分が美味しいと思うビールは国を問わずなんでも好きです。

皆さんは「フランス」と聞いて何を思い浮かべますか?


フランスと言えば、ボルドーワインやアルザスワインなどフランスの代表格である「ワイン」を連想しがちですが、最近は「乾杯は絶対にビール!」と決めているビール派のフランス人が増えているように感じます。

さらに若い世代を中心に近年フランスでもクラフトビールが好まれつつあり、その変わりようは在仏7年目のビール好きな自分にとっては嬉しい限りです。


また、フランスと言えば「パン」というイメージもあるかと思います。

そうなんです。フランス人達のビールのお供には様々なパンが登場するのです!


もしかしたら日本のパン屋さんでも購入できるパンがあるかもしれないので、ぜひお気に入りのビールとこれからご紹介するパン達をおつまみに、フランス気分をお楽しみ頂ければ嬉しいです〜!

題して、フランス的3つのパンとビールの楽しみ方!


最近のフランスビール事情


元々ワイン派の多いフランスのバーや宅飲みで広く親しまれているビールの代表格は、Blonde(ブロンド・黄金色)、Ambrée (アンブレ・琥珀色)、Blanche(ブランシュ・ホワイトビール)、と言った三大ベーシックビールが主格でした。

最近では、Brune(ブリュン)やStout (スタウト)のようなダークな色のビール、Triple (トリプル)のような口あたり柔らかくスパイスや熟された果実のような香りが特徴的なものだったり、Bière d’abbaye(ビエール・ダベイ)のような修道院で作られているモルトが香ばしい系のビールなど、個性的なビールを街でもバーでもよく見かけるようになりました

と同時に、フランス国産ビールか隣国・ベルギー産ビールばっかりだった一昔前のスーパーのビールコーナーも、現在はイギリス産、スウエーデン産、デンマーク産、アメリカ産など世界中のあらゆる美味しいビールが楽しめるようにもなりました!

1. ビオの黒ビールとパン・ド・カンパーニュ、赤唐辛子風味リエット添え!


フランスでは「地産地消」や「オーガニック」の概念が個々で広まっている傾向があり、地元の小さなミクロブルワリーも精力的にビールの生産活動をしています。

今回おすすめのペアリングの一つ、この黒ビール『La Piautre Noire』も地元のビオに特化したブルワリー「LA PIAUTRE」のもの。深みのある香ばしい味わいが特徴です。

このビールに合わせるのは、噛めば噛むほど味の出る「パン・ド・カンパーニュ」(直訳:田舎パン)。小麦粉のふすま部分を生地に練り込んだ茶色いパンに、惜しみなくピリ辛リエット(豚のペースト)を添えると、個性の強いしっかりとした味わいのフランス産黒ビールと相性抜群!

濃い味のリエットを小麦の優しい香ばしさが見事にちゃんとマリアージュさせてくれます。

2. スウェーデン産HAZY IPAとオリーヴとチーズがたっぷり入ったパン「フーガス」!


フーガス」とは、南フランス発祥のパンで、生地にたっぷりのオリーブオイルを含ませたパン。もっちもちの生地が特徴です。

中に入れる具材は、セミドライトマトや、オリーブ、チーズやベーコンなど、好みのものを入れたりします。具材は入れずにシンプルにたっぷりのハーブ(例えば南フランスを代表するエルブドプロヴァンス)なんかを入れてもすっごく美味しいです!

今回のペアリングには、スウェーデンの「APEX BREWING COMPANY」のオーツ麦の入った『ヘイジーIPA』をチョイス。爽やかな苦みがありつつも、オーツ麦の優しい雰囲気が残っていて、全体的にスッキリしていて飲みやすい味わい。オリーブ&チーズたっぷりのフーガスとベストなマッチングです。

ちなみにこちらは近所のビール専門店のフランス人オーナーさんがおすすめしてくれた一品です!

3. イギリス産ウェストコーストIPAと西フランス名物「ガッシュ」!


日本ではあまり聞きなれない「ガッシュ」と言う名のこのパン。

こちらはブリオッシュの姉妹みたいなもので、卵とお砂糖をたっぷり練り込んでいる生地です。さらに西フランスでは酪農が盛んと言う事で、生クリームもたっくさん練り込まれています。味は、重たそう…と思いきやフレッシュ生クリームのとっても爽やかな菓子パンで、一切れ切ってはまた一切れ…とついついクセになってしまう、ほどよい甘さなんです。

その「ガッシュ」のお供におすすめしたいのが、「WONDER BEYOND BREWING」の『River Monster / West Coast IPA』。ホップの苦みとアロマが際立つウエストコーストIPAです。

このガッシュの爽やかでほのかな甘味と柔らかい食感が、このビールの個性をさらに際立たせてくれます!アルコール度数は7.1%と比較的高めではありますが、少し濁った色味とは裏腹に、絶妙な苦みを押し出しつつもスッキリした喉ごしの良い味わいです。

番外編. フランスのビールバーでのペアリングは… ?


おうちでのペアリングはその日の気分で大好きなビールを選び、フランスの様々なパンとの相性を楽しめますが、お店ではどう楽しめるのか、気になるところでしょうか…?

パンの国・フランスは期待を裏切りません!ビアバーでも「おつまみセット」なるものを注文すると、メインはフランス特産のチーズやシャルキュトリー(ハムやサラミなどの加工肉)盛り合わせですが、必ずパンが付いてきます。それも100%の確率で。

もしパンがおつまみについていなかった場合には、「パンが無いなんてありえない!」と怒るお客様だっているくらいです(笑)

今回はダブルIPAとチーズ・ハムセットを堪能しましたが、ホップの爽やかかつ華やかな香りの味わいともまた素晴らしい相性でした!


以上、フランスからビール情報シェアさせていただきました!

Santé !!! (サンテ!フランス語で「乾杯」の意)



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成澤めい ライター

フランス在住7年目、ビールとバゲットとフランス食文化をこよなく愛するパン職人。フランス、イギリス、ドイツなど、ヨーロッパのビールが好みですが、日本のビールも大好き。自分が美味しいと思うビールは国を問わずなんでも好きです

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