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News 通勤列車に乗りながらクラフトビールで乾杯!電車を貸切にしたツアー「COEDOビール列車」に参加してきた

2025/11/12


東京都豊島区「池袋駅」と埼玉県大里郡寄居町「寄居駅」を結び、2025年7月10日には全線開通から100周年を迎えた東武東上線。令和6年には約700万人もの観光客が訪れた人気観光スポット・川越の街へアクセスする鉄道としても有名です。

そして、東上線沿いにある最も有名なブルワリーといえば「COEDO BREWERY」。川越にはブルワリー併設レストラン「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」を、そして東松山にはメインとなる醸造所を構えていて、東武東上線とは深い縁で結ばれています。

そんな東武東上線とCOEDO BREWERYがコラボレーションし、2025年10月25日(土)に臨時列車「COEDOビール列車」を運行するツアーが行われました!


なんと、貸切の車内にビールサーバーがセッティングされ、走行中に2種類の生ビールの飲み比べが楽しめるという非日常空間を体験できるイベント。

さらに、休憩で訪れる武蔵嵐山駅まではノンストップで、通常は停車する駅もグングン飛ばしていくレアな体験ができたり、武蔵嵐山駅でも当日限定の食事が楽しめたり…と盛りだくさんのコンテンツが用意されました。

当日は、川越育ちで元東上線ユーザーの編集部メンバー2名で潜入してきたので、その様子をお届けします。次回以降の参考にどうぞ!


ツアーのタイムスケジュール


当日のタイムスケジュールはこちら。

【10:00】池袋駅集合、受付スタート
【10:40】乗車
【10:53】発車後、乾杯
【11:14】ビールとおつまみを堪能
【12:24】武蔵嵐山駅着、ランチタイム
【13:50】集合
【14:07】再出発
【14:40】川越市駅着、解散

合計約5時間ほどのツアーで、早い時間での川越市駅解散なので、終わった後は川越観光することもできるのが嬉しいスケジュールです。


募集人数は150名でしたが、なんと満席!参加費は10,000円。そしてツアー特典は、次の3つ。
・乗車中のビールチケット4杯分+乾杯ビール/おつまみの提供(往路のみ)
・武蔵嵐山で使える1,800円分の食事チケット
・化粧箱入土産「COEDOビール」

当日はあいにくの雨でしたが、荒天ではなかったため決行されました。実際の様子を、タイムスケジュールに沿って詳しく紹介します。


【10:00】池袋駅 南改札で受付スタート


池袋駅の東武東上線 南改札前にて、10:00に受付開始。

ツアーの電車は貸切ですが、通常運行の電車と同じ線路を走るため時間のズレは許されません。10:53出発に対し10:00受付とかなり余裕がありますが、必ず全員が間に合うようにするためか、ゆとりのある時間設定となっていました。


そして、10:00には参加者のほとんどが集まっていました。素晴らしい!

【10:40】貸切電車に乗車


出発の約15分前になると、乗車予定の電車が5番ホームに到着。今回貸切になるのは、2004年に登場し、2005年3月に営業運転がスタートした東武50000型電車通勤形電車でビールを飲める背徳感、たまりません。

参加者の方々が乗り場からカメラを構える中、参加者以外の撮り鉄の方々も珍しい電車にカメラを向けていました。


参加者の皆さんが乗車すると、方向幕の表示が【団体専用】に!

なかなかお目にかかれない表示に胸が高鳴ります。


そして、通常の東武50000型電車はこんな様子ですが…


この日の車内には、至る所にCOEDO BREWERYの横断幕がかけられていました。

7人がけの席に、間隔を空けて3人ずつ着席。空いている席には1人1つ、ビールなどを置くテーブルが置かれました。BGMも流れ、準備はばっちり!


参加者の中には、東上線への愛が溢れた“痛バ”(痛バッグ)を持ってきている人も…!

各々楽しむ準備ができた状態で、池袋駅を出発しました。


【10:53】出発後、車内で乾杯


発車直後、乾杯用のビールの配膳がスタート。


車両の中にビールサーバーやCOEDOの樽が置かれている非日常な様子が堪りません。


今回、車内で提供されたCOEDOビールは2種類。

『川越麥酒(カワゴエバクシュ)』
川越商工会議所創立125周年を記念して醸造された限定ビール。125年前の日本のビールの製法を参考に、赤みがかった橙色のチェコラガーをイメージし、COEDOビールの解釈で125年前のビールを再現するように醸造されました。ザーツホップを使用し、優雅な苦みが実現。さらに、デコクション製法(※)を採用することで、香ばしく奥深い味わいを引き出した1杯です。
※デコクション製法……麦汁の一部を別の釜で煮沸した後に元の麦汁に戻すことで、段階的に温度を上げるドイツで誕生したビールの醸造方法。


『茜音(アカネ)』
2024年より秋限定ビールとして醸造されている「茜音」。ホップのフローラルな香りと、それを引き立てるシトラスの香り。そして控えめな苦みの奥にある、淡い琥珀色のモルトの旨み。そんな味わいが、秋風や夕暮れの美しい日本の情景を想い浮かべさせてくれる、優しいアメリカンペールエール。


最初は全員「川越麥酒」で乾杯!1人参加の方も、数人で参加している方も、みんなで目を合わせて「乾杯」の言葉を交わしていきます。

飲酒や食事ができる電車はボックスシートなどが主流ですが、進行方向と垂直に配置された通勤電車の「ロングシート」も乾杯に適しているんだ!と、日常では全く参考にならない気づきがありました。


通勤電車でビールを飲む背徳感と身体に沁みていくアルコールによって徐々に頬が緩むなか、電車もノンストップで進んでいきます。


【11:14】ビールを飲みながら目的地までノンストップ


乾杯ビールの後は、「COEDOビール引換券」で4杯までチケット代の中でおかわりOK。5杯目以降は追加購入にはなりますが、おかわりOKです。

また、もし車内でチケット分の4杯を全て飲みきれなかった場合は、目的地となる武蔵嵐山駅でも生ビールに引き換えてもらえました。ノンストップでトイレ休憩もないので、全部は飲み切れないかも…!という方も安心の仕組みです。


乾杯ビールは一気に飲み干し、すぐにビールをおかわりし始める参加者の皆さん。さすが。


さらにビールと一緒に、川越駅にあるCOEDO BREWERYの直営レストラン「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」のシェフが仕込んだおつまみも提供されました!


中身は次の4種類。
・大海老のガーリックシュリンプ
・オーガニックじゃがいもロースト
・ケイジャンチキンボール
・チョリソー&ザワークラウト


おいしい満足感がありつつも、ランチタイムへのお腹のキャパは残しておける、ちょうど良い軽食で幸せな気持ちに。


ビールとおつまみを楽しんでいる最中も、どんどん進んでいく電車。

通常は停車する駅もガンガン飛ばす様子は快感です。


乗車中は、COEDO BREWERYの社長である朝霧 重治さんが、参加者の皆さんの元をまわり、ビールのことや東上線のことなど、あれこれお話してくれる機会も。

社長から直接COEDO BREWERYの話を聞けて、ビール好きにとっては贅沢な嬉しい時間でした。


また、バスガイドのように、車内放送で通過中の地域に関する説明のアナウンスもしてもらえました。


霞ヶ関駅を通り過ぎる際には、東上線ユーザーの鉄板ネタ『霞ヶ関は東京だけじゃありません。埼玉にもあるんですよ』というアナウンスも。

ちなみに霞ヶ関駅は、蔵づくりのような観光スポットはありませんが、川越市の中に入る場所。1929年に設立され、2020年のオリンピックでも会場になった「霞ヶ関カンツリー倶楽部」がある場所としても有名です。

霞ヶ関駅との縁が強い私たちは、「東武かすみ自動車教習所の前でビールを飲んでいる写真を絶対撮るぞ」と意気込み、一駅前から構えてベストショットを撮影!参加者の皆さんも、思い出のある場所や気になる景色と一緒に撮影したり、思い出を話したりと、それぞれが有意義な時間を過ごしていました。


その後もどんどん進み、越辺川も超え…


武蔵嵐山駅に着く頃には、みんな車内での最後の1杯を噛み締めて飲み干していました。


【12:24】武蔵嵐山でランチを堪能


ちょうどビールを飲み干し、お腹も空いてきた頃、武蔵嵐山駅に到着!ここで1時間半ほど食事とビールをしっかり楽しむ時間が設けられています。


武蔵嵐山駅の駅員さんも今回のツアー用に作成してくださった横断幕でお迎えしてくれました。


さらに武蔵嵐山のゆるキャラ・むさし蘭丸くんもお出迎えしてくれて、無邪気に駆け寄る参加者たち。蘭丸くんと写真を撮るために行列ができていました。
「嵐山渓谷」イメージ写真
武蔵嵐山は、自然と歴史豊かな街。美しい嵐山渓谷があり、春は桜、夏はバーベキュー、秋の紅葉と、四季折々の楽しみができます。また、木曽義仲や畠山重忠ゆかりの地という歴史も。


今回のツアーは電車とビールがメインなので嵐山渓谷までは行きませんでしたが、武蔵嵐山駅に滞在中の1時間半は自由時間になり、ツアーと連携している駅前の飲食店やキッチンカーで使用できる1,800円分の食事チケットが配布されました(1,800円を超える場合は有料)。


駅前には、ツアーのために用意されたキッチンカーが1日限定で出現!

武蔵嵐山駅前の飲食店「駅前嵐山食堂」「RANZAN DINER」や、本格インド料理「インド料理ラジュモハン」、そして普段は上智大学・立教大学にハラル専門学食として出店している「東京ハラルデリ&カフェ」など、ビールに合う多種多様な食事が提供されました。


武蔵嵐山で愛される酒屋「関根国太郎商店」も出店し、車内では提供されなかったCOEDOビールの定番各種や、地域の地酒も販売。

中でも人気だったのは、2022年から季節限定ビールとして販売が始まり、イベント時は発売前だったCOEDOビール『燈影浪漫 -TOUEI ROMAN-』2025年バージョン

東松山市の特産品である和栗を使用し、さらにブランデーも加えたジャパニーズマイルドエール。濃い見た目と裏腹にとても優しい飲み口で、後からほんのり栗の風味が鼻をくすぐる1杯でした。


さらに「駅前嵐山食堂」「RANZAN DINER」では、店内でもチケットの利用が可能。当日限定で、キッチンカーで販売されたCOEDOビールも店内持ち込みOKとして、柔軟に食事を楽しむことができました。


【14:07】武蔵嵐山を離れ、川越市駅へ


武蔵嵐山駅でのお昼休憩を終えた後は、同じ電車に再び乗車。


扉が閉まり発車する直前まで、武蔵嵐山駅の駅員さんがお見送りしてくださいました。


復路では車内で飲むためのビールの提供はありませんが、川越市駅に着くまでの約30分間の中で、ツアーのお土産として「化粧箱入りCOEDOビールが参加者の皆さんに配られました。


中身は、武蔵嵐山駅でも販売されていた「燈影浪漫」と、『Cedar X PA(シダー・エックスピーエー)』の2本。

「Cedar X PA」は、浅草から東武日光・鬼怒川温泉駅をつなぐ東武特急「スペーシア X」1号車コックピットラウンジにあるカフェカウンター「GOEN CAFÉ SPACIA X」で提供している東武鉄道とCOEDO BREWERYのコラボレーションビール普段はスペーシア Xの車内でしか飲めませんが、2025年9月6日より缶ビールにて数量限定で販売。

スペーシア Xの車窓に写る、日光杉並木街道に象徴される「日光杉」からインスピレーションを得て、日光杉を副原料として使用し、車窓から眺める景色とリンクする爽やかな木の香りを楽しめる1杯で、東武鉄道ならではのお土産です。


常温でのお渡しなので、家で冷やしてからのお楽しみ。参加者の皆さんも、愛おしそうに大切に抱きかかえていました。


さらに、往路の間にしおりのQRコードを読み取り、アンケート形式で行われたクイズチャレンジの答えを、復路にて朝霧社長から発表!

問題は「川越の観光名所は?(A.時の鐘・蔵づくりの街並み)」「令和6年の川越市観光客数は?(A.約700万人)」「朝霧社長が兼任している役職は?(A.一般社団法人 埼玉県物産観光協会 会長)」など、川越やCOEDOビール、東上線に関する出題内容。

正解者上位5名には、後日発送というビッグなプレゼントが用意されました。


お土産のプレゼントやクイズの発表などのコンテンツが終わった後は、川越市駅に着くまでのんびり。すっかり仲良くなり、顔出しOKしてくださった皆さんの写真を撮影させてもらいました。

同じ車両内の仲良くなった参加者同士でお話をする人もいれば、たらふく飲んで眠りにつく人も。電車の中ではじめましての人とCOEDOビールで乾杯して仲良くなるという普段の通勤電車では見られない光景は、胸が熱くなるものがありました。


【14:40】川越市着!改札で解散


出発から約4時間後、終着駅の川越市駅に到着!


名残惜しそうな表情で、電車を後にする参加者の皆さん。

川越市駅にいた他の電車の車掌さんは「この電車、すごくビールの匂いがするね…!?」と、普段とは違う様子の車内に驚きながら中を覗いていました。


参加者が改札に向かう間、COEDO BREWERYのスタッフさんたちは、せっせと樽やサーバーを外に運び出していました。

駅のホームにビールの樽があるのも、なかなかお目にかかれない光景で胸熱………


改札前には、武蔵嵐山駅と同じように川越市駅の駅員さんが横断幕を持ってお出迎えしてくれました。

ツアー自体は解散だけど、垂れ幕に書かれていたのは「ようこそ!」の文字。

そして時計を見ると、まだ15時前。

川越で二次会を楽しむぞという気持ちを掻き立てられたようで、参加者の皆さんも次のビールを求めるかのように、速やかに解散していきました。

東上線に、ビールを飲みに行こう


楽しくてあっという間に終わってしまった「COEDOビール列車」。今回は2回目の開催でしたが、今後も行いたいと思っているとのことなので、ぜひチェックしてみてください!

そして東武東上線には、COEDO BREWERYをはじめ、ビールスポットが多く点在しています。皆さんもぜひビールを目的として、東上線沿線の旅を楽しんでみてくださいね。

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さっこ 編集長

「ビール女子」編集長。記事の企画・編集やイベントの運営を担当。小さい頃から、両親が毎日ひたすらビールを楽しそうに飲む姿を見てきたため、「私もきっとビール好きなのだろう」という根拠のない自信と、「大人になったらおいしく楽しくビールを飲みたい」という夢を抱いて育つ。そして、20歳の誕生日を迎えてすぐベルギービールの店で働きはじめたところ、案の定魅了されてビールの世界に溺れ、今に至る。

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