※誤記載のため記事を修正しました。(10/22追記)
こんばんは!「ビールの秋」を堪能しているライターきのこです。突然ですが、ビール女子の皆さん、もっともっとビールへの愛と知識を深めたいと思いませんか?
実は、ビールに関する資格や講座はいろいろと開催されています。
ビールファンやビール初心者向けからプロ向けまでのものや、講座はなく検定試験があるもの、講座を受けて認定試験を受けるもの、講座に通うものなど、様々な形式で開催されています。今回は講座や資格を選ぶ参考となるよう、これらの検定・資格・講座を順番にご紹介していきます!
100点満点でビール1年分!
1. 日本ビール検定(日本ビール文化研究会主催)
日本ビール検定は「びあけん」の愛称で呼ばれ、ビールがもっと楽しくなるように、ビールにまつわる知識を問う検定です。受検資格は検定当日に満20歳であることのみ。100点満点を取ると、びあけんが選定したビール1年分がプレゼントされるという「満点賞」が設けられています。
主催する「日本ビール文化研究会」は、ビールの楽しさ、美味しさを多くの方々に発見していただき、ビール文化を発展・普及させていくことを目的とする団体です。「びあけん」の開催や公式テキストの監修をはじめ、ビールに関する各種講座の開催、ビールとその文化に関する調査や研究に取り組んでいます。
こんな人におすすめ!
・ビールを飲むのが大好きな方
・飲み会が大好きな方
・ビールのことなら何でも知りたい好奇心旺盛な方
・より専門的にビールのことを勉強したい方
検定範囲は?
日本のビールの歴史・製法・原料や上手な飲み方など独自のビール文化を中心に、世界のビールのことにも触れるなど、幅広い分野で出題されます。
出題レベルと合格基準は?
3級~1級までの3段階あり、それぞれの出題レベルと合格基準は次の通りです。
◯3級:初級レベル
原料や基本的な製法・スタイル、ビールの日本史、ビールの味わいを中心に出題。マークシート(4者択一)、60点以上(100点満点)で合格。
◯2級:中級レベル
ビール文化・歴史を語ることができ、ビール通になりたい方を対象。マークシート(4者択一)、70点以上(100点満点)で合格。
◯1級:上級レベル
ビールに関する広範囲な知識をもち、自らビール文化を発信できる愛好者の頂点を目指す方を対象。マークシート(4者択一)、記述と論述問題、80点以上(100点満点) で合格。
これまでの受検者数は?
2017年(第6回)までで、全国から約22,000名が受検し、約12,000名が合格しています。その内、1級の合格者は累計で66名(合格率5.7%)という超難関です。
日本ビール検定
〇主催:一般社団法人 日本ビール文化研究会
〇開催地:札幌・東京・名古屋・大阪・福岡
〇日程:例年9月に開催(次回開催日程は未定)
〇検定料金:3級:4,600円、2級:5,150円、1級:7,200円(通常申込)
併願割引、ととけん割引、麦割などの割引制度あり。
〇検定概要:http://www.beerken.com/kentei/gaiyou/
ビールの全般的な理論を学ぼう!
2. ビアテイスター(日本地ビール協会主催)
ビアテイスターとは、「官能評価(テイスティング)によって、ビールの出来の良し悪しを客観的に鑑定し、その理由を論理的に説明できる人」に対して与えられる資格です。
こんな人におすすめ!
・ビールが趣味で、もっと深く知りたいという方
・ビールに関する仕事をしている方
・ビールの専門家を目指している方
どんな内容が学べるの?
ビールの全般的な理論と多様なビアスタイルについて本格的に学ぶことができます。また、ビールの官能評価方法をマスターするために、ビールの色度数、アルコール度数、モルト・アロマ、ホップ・アロマ、エステル・アロマ、苦味、甘味、酸味、ボディ、オフフレーバー(あってはならない匂いと味)などについて細かく学びます。さらに、約40種類のビールを試飲し、主要なビアスタイルのアウトラインを学びます。
どうやったら取れるの?
講義1日の後、同日に認定試験があります。試験は筆記試験55問および官能評価試験6問で、共に75点以上の場合に合格となり、「ビアテイスター」の資格呼称が認められます。資格呼称の認定にあたっては、クラフトビア・アソシエーションへの入会が必要です。
ビアテイスター
〇主催:日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)
〇開催地:東京・横浜・大阪・(その他の都市で合計年2~3回程度開催)
〇日程:講義は1日。同日に認定試験あり。
〇費用:会員種別によって異なります。(全て税込み)
・既に会員の方:17,000円
・新規に研究会員で入会する方:39,000円
・新規に個人正会員で入会する方:55,000円
受講料(セミナー用テキスト、ビアスタイルガイドラインを含む)、受験料、合格時の認定料・認定書を含みます。
*会員種別についての説明はHPをご確認ください。
〇応募ページリンク:http://beertaster.org/seminar/application/bt_info.html
審査員としてビールを評価してみたい方は…
3. ビアジャッジ(日本地ビール協会主催)
ビアジャッジとは、「ビアテイスターの上位資格にあたり、ビール審査会等において、ビールの審査をする知識と官能評価能力があると認められた方」に与えられる資格です。
こんな人におすすめ!
・ビール審査会への審査員での参加を目指す方
・国際基準に基づくビール評価尺度を知りたい方
どんな内容が学べるの?
ビアジャッジの役割をはじめ、ビールの評価ポイント毎(アロマ、外観印象、フレーバー、ボディ、全体印象)の知識を深めると共に、その審査方法を学びます。さらに、実際の審査と同じようにグループに分かれ、テイスティング、およびディスカッションを行い審査結果を決定する「模擬審査」を繰り返し行い、国際基準に基づくビールの評価尺度を身に付けていきます。
どうやったら取れるの?
講義は連続2日間で、2日目の講義終了後に認定試験があります。試験は筆記試験100問および官能評価試験4問で、共に60点以上の場合に合格となり、「ビアジャッジ」の資格呼称が認められます。点数によって認定ランクが3段階あります。
ビアジャッジ
〇主催:日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)
〇開催地:東京
〇日程:講義は2日。2日目の講義終了後、認定試験あり。
〇費用:既に会員の方、受講料・認定試験料:56,000円(税込み)
受講料(セミナー用テキスト、ビアスタイルガイドラインを含む)、受験料、合格時の認定料・認定書を含みます。
※認定証の発行はビアテイスターの資格呼称が要件となります。
〇応募ページリンク:http://beertaster.org/seminar/application/bj_info.html
マリアージュのプロになろう!
4. ビアコーディネイター(日本地ビール協会主催)
ビアコーディネイターとは、「適切なビールと料理の組み合わせ方を指導・アドバイスできる人」に対して与えられる資格です。
こんな人におすすめ!
・ビールと料理のマリアージュに興味がある方
・ビアパブやビアレストランで働く方で、キャリアアップを目指したい方
どんな内容が学べるの?
「ビールと料理のマリアージュ」の観点から、ビールと料理を理論的に合わせて「第3のフレーバー」をつくり出すことを学びます。また、フレーバー理論の応用により実際の料理とビールを組み合わせて試飲・試食します。食材や調理法の違いによりビールの選択を変える方法や、従来では考えられなかったマリアージュを体験することができます。
どうやったら取れるの?
講義と試飲試食の終了後、認定試験があります。試験は筆記試験20問で、75点以上の場合に合格となり、「ビアコーディネイター」の資格呼称が与えられます。会員のみ認定試験を受験することができます。
ビアコーディネイター
〇主催:日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)
〇開催地:東京
〇日程:1日(講義と試飲試食の終了後、認定試験あり)
〇費用:会員種別によって異なります。(全て税込み)
・既に会員の方:39,000円
・新規に研究会員で入会する方:61,000円
・新規に個人正会員で入会する方:77,000円
※受講料(セミナー用テキスト含む)、合格時の認定料・認定書・認定バッジ代を含みます。
*会員種別についての説明はHPをご確認ください。
〇応募ページリンク:http://beertaster.org/seminar/application/bc_info.html
【ちなみに】日本地ビール協会って?
上記で紹介した「ビアテイスター」「ビアジャッジ」「ビアコーディネイター」は、日本地ビール協会主催の資格です。
1994年に発足した「日本地ビール協会(英文名:The Japan Craft Beer Association。以下、クラフトビア・アソシエーション)」は、日本および世界のビール、地ビール(クラフトビア)の文化の普及と振興、及び消費者とビールを造る人との交歓を目的とする団体です。
日本のビールの品質向上を図り、消費者がビールの本当の魅力を知り、より楽しくビールを味わえるように、 ビール審査会の主催やイベントの主催などの活動を行っています。
クラフトビア・アソシエーションが主催する資格は、ビアテイスター、ビアジャッジ、ビアコーディネイターの3つです。第1回目の講習会は1995年1月に開催され、現在の資格取得者は7,000人を超えています。
ソムリエとしてビールの魅力を提案!
5. ビアソムリエ(ベーシック)(ジャパンビアソムリエ協会主催)
ビアソムリエ(ベーシック)は、「原料・製造、ビアスタイル、フードペアリング、おもてなしなど、幅広くビールの基本知識を持ち、ビアサービス、おもてなしができる人」に与えられる資格です。日本独自の資格、カリキュラムで、特にフードペアリングを学び、ビールの愉しみや魅力を提案できるよう独自の人材育成カリキュラムが組まれています。
こんな人におすすめ!
・料理をビールと組み合わせて提案する機会が多いフードコーディネーター、料理研究家
・ビールサービスに従事する飲食店スタッフやマネージャー
・ビール愛好家で、ビールおもてなし術を学びたい方
講座の特長は?
・ドイツ大使館、オーストリア大使館の後援を取得
・ドイツ・ドゥーメンスのカリキュラムを参考に、日本向けに開発した独自のカリキュラム
どんな内容が学べるの?
ビアソムリエのスキルと役割をはじめ、ビールの歴史と文化、主なビアスタイル、日本および世界のビール事情など、ビールの基本について学びます。さらに、ビールのマナー、ビールのテイスティングや料理とのペアリングなど、より実践的な内容も学びます。
どうやったら取れるの?
2日間の講義終了後、同日に筆記とテイスティングの試験があります。合格基準などは未公表です。
ビアソムリエ(ベーシック)
〇主催:ジャパンビアソムリエ協会
〇開催地:東京(御茶ノ水駅から徒歩5分程度の会場)
〇日程:講義は2日。2日目の講義終了後、認定試験あり。
〇費用:受講料43,000円、受験認定料11,000円(合計54,000円、税込み)
資格取得後、年会費や資格維持費用などは不要。
〇HPリンク:http://www.beersom.com/archives/category/lecture
【ちなみに】ジャパンビアソムリエ協会って?
「(一社)ジャパンビアソムリエ協会」は、日本及び世界のビールのサービス、おもてなしができる人材育成を目的とし、日本初のビアソムリエ資格認定事業を行う団体です。ビールの魅力や楽しみを伝え、業務としてビールに携わる方々はもちろん、ビールの愉しみを広げたいビール好きをサポートするための各種情報提供、イベント、セミナーなどの事業を行っています。
ジャパンビアソムリエ協会が主催する資格は、ジャパンビアソムリエ協会が認定するビアソムリエ(ベーシック)と、ドイツ・ドゥーメンスが認定するディプロム ビアソムリエ(国際資格)の2つです。
世界10カ国以上で開催される講座
6. ディプロム ビアソムリエ(国際資格)(ジャパンビアソムリエ協会主催)
ディプロム ビアソムリエとは、「ブルワリーと消費者の間で活動するビール専門家」です。ビアパブオーナー、サービス、営業、流通・小売、企画・販促、ブルワー(ビール醸造専門家)など、資格取得者は多職種に渡ります。
ドイツ・ドゥーメンス「ディプロム ビアソムリエ」講座は、世界10ケ国以上で開催されています。2018年9月、ドイツ・ドゥーメンス(※)と協力し、ジャパンビアソムリエ協会が日本語での講座を初めて開催しました。
(※)ドゥーメンスとは?…ドゥーメンスとは、ドイツのミュンヘンで最も有名な歴史あるビール醸造学校です。世界各国で「ディプロム ビアソムリエ」講座を開講し、世界中でドゥーメンス ビアソムリエが活躍しています。また、ビアソムリエ世界大会(2019年はイタリア開催)、世界的なビールコンテストであるEuropean Beer Starなどを開催しています。
こんな人におすすめ!
・ビールの専門家を目指している方
・ビアソムリエ世界大会出場を目指している方
どんな内容が学べるの?
ビールの原料から醸造、テイスティング、ビアスタイル、フードペアリング、サービス、ケグシステム、ビールの管理と熟成、マーケティング、販促、健康など、ビールのトータルスキルを学ぶことができます。
ドイツのカリキュラムをベースとして、日本に合わせた内容に修正したオリジナルカリキュラムで学ぶことができます。基本的に講座は日本語で行われ、ドイツ人講師の場合は通訳が入ります。
どうやったら取れるの?
講義は全11日間。数日は講座終了後にテイスティングなどの課外授業があり、またビアメニュー作成などの課題提出もあります。認定試験は、課題、テイスティングテスト(ビアスタイル、オフフレーバー、銘柄判別)、筆記テスト、サービス実習テスト、口頭試問による総合評価で行われます。
ディプロム ビアソムリエ(国際資格)
〇主催:ジャパンビアソムリエ協会
〇開催地:東京(予定)
〇日程:全11日。試験は随時行い、最終日にサービス試験・口頭試問・認定式・懇親会。
〇費用:講座受講料、テキスト代等400,000円、受験・認定料70,000円(合計470,000円、税込み)
〇最小開講人数12名
〇HPリンク:https://diplombeersommelier.com/
ビールの素晴らしさを正しく伝えよう
7. ビアジャーナリスト・アカデミー(日本ビアジャーナリスト協会主催)
ビアジャーナリスト・アカデミーは、「ビールのことを学ぶ」だけでなく、「ビールの良さをどのように伝えるか」を学ぶことができる講座です。検定や資格を取得する講座ではなく、人材を養成する講座です。
主催する「日本ビアジャーナリスト協会」は、ビールに関する正しい知識を持ち、ビールの良さや素晴らしさを正しく伝えることを目標として活動する団体です。
こんな人におすすめ!
・「ビールが大好きで、その魅力を伝えたい」という熱い気持ちをお持ちの方
・表現方法や表現する場を知りたい方
どんな内容が学べるの?
今回は全3日の日程で講義が行われます。ビアジャーナリストの活動内容をはじめ、文章表現法、ビール専門誌「ビール王国」を参考に取材方法を学ぶことができます。また、企画発想法を学んだ後、受講生が各々企画書を作成します。模擬編集会議では、自ら企画を提案しアドバイスを受けます。さらに、ビールのテイスティングや料理とのペアリングなどのカリキュラムが組まれています。
講義終了後、別日に卒業制作発表会と卒業パーティーが設けられています。
受講生はどんな人?
1期~12期まで開催され、これまで226名が卒業しています。第13期が2018年10月20日より始まりました。受講生は20代~60代と幅広い年齢層で、ビール関係の仕事についている方、ライター、カメラマンだけでなく、一般会社員、フリーター、専業主婦までさまざまです。
ビアジャーナリスト・アカデミー
〇主催:一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会
〇開催地:東京都新宿区新宿5-18-16 新宿伊藤ビル7F
〇日程:講義(現在開催中の第13期は全3日)。別日に、卒業制作発表会&卒業パーティー(終了証授与式)
※今後、長期講座や短期集中講座を開講する可能性あり。
〇定員:20名
〇費用:49,000円(税込み)
テキスト代、ビール試飲代、ペアリング試食代、副読本「BEER HAND BOOK」代が含まれています。
〇応募ページリンク:https://jbja.jp/bja/13th/
※検定や資格を取得する講座ではなく、人材を養成する講座です。
以上、知っておきたい、ビールの資格や講座をご紹介しました。
秋の夜長にビールへの愛と知識を深めてみませんか?ご紹介した資格や講座が、あなたのビールへの関わり方を変えるきっかけになるかもしれません。心惹かれるものがあったら、ぜひ挑戦してみてくださいね。ビール女子の皆さんが、よりビールライフを楽しめますように。乾杯!