今や約450社ほどのブルワリーが日本全国に点在し、個性で溢れているクラフトビール。ビアバーに足繁く通うファンも増えて盛り上がりをみせています。ブルワリーやクラフトビールが飲める場所が増えるのはファンにとって嬉しいことですが、情報の探し方はというと個別にブルワリーのHPを見たり、SNSをチェックしたり、友達から情報を得たり…情報のある場所がばらばらで調べること自体が簡単ではないという現状もあるのです。
そんななか、クラフトビールファンにとって痒いところに手が届くようなサービス「BEER ON TAP」が12月17日(木)に公開されました!今回はそのサービス内容について深堀りします。
今、どこで、何のクラフトビールが飲める?「BEER ON TAP」とは
「BEER ON TAP」は、「今日飲みたいあのビールはどのお店にある?」「あのお店の今日のビールは何?」に答えてくれるWEBサイトです。
これからどんどん進化していく予定ですが、現時点でできることはこちら。
「BEER ON TAP」で出来る3つのこと
- 1. クラフトビール提供店の本日の品揃えが全てわかる。
- 2. ビアスタイル、ホップ、モルト、原材料、IBUなどでクラフトビールを調べることができ、そのビールが飲めるお店を検索できる。
- 3. ブルワリーが発信した最新情報を見ることができる。
「今、あのお店では何のビールが提供されているんだろう」「今日あのビールが飲みたいけど、飲めるお店あるかな」そんなふとした疑問、でもどこにも載っていなかった情報が「BEER ON TAP」を見れば一目瞭然。
現在、店舗とブルワリー合わせて約150箇所が参加している(※2020年12月17日時点)ので、知りたい情報が盛りだくさん。また、テイクアウトや時短営業の情報も掲載されているので、コロナ禍のビールライフの中でもしっかり役立ちます。
「BEER ON TAP」さらに詳しくはこちら
ビール好きに試して欲しい「BEER ON TAP」ビール女子編集部が使ってみた
「この近くにクラフトビールが飲めるお店はあるかな?」「あのブルワリーのビールって今日はどこで飲めるんだろう」そんな疑問もすぐに解消できる「BEER ON TAP」。一足お先にビール女子編集部が使ってみました!
まずはスマホの位置情報をONにして「ON TAP」を押すと…近くでクラフトビールが飲めるお店がたくさん出てきた!
どこかの街でふと「クラフトビールを飲みに行きたいな」と思ったとき、土地勘がなくても近くのビアバーを検索できるのはとっても便利。検索結果の一覧を見ると、何タップのクラフトビールが提供されているのかも一目でわかります。
気になるお店があったので押してみると、そのお店で今どんなスタイルのどんなクラフトビールが何タップ提供されているのか、また、新しくラインナップしたものや残りわずかなクラフトビールもわかる…!
左上の検索を押してみると、「ビール詳細検索」というワードが。押してみると、「都道府県」「スタイル」「ホップ」。さらに「その他原材料」「IBU」「モルト」など、これまで見たことのない検索ワードが!
私はギャラクシーホップが好きなので「GALAXY」を選んで検索すれば、いろんなギャラクシーホップを使ったクラフトビールがわかるってうれしすぎる…!ビールの原材料にもこんなに種類があるんだって眺めているだけでも勉強になりそうだし、実際にそのビールを調べることができて飲みに行くこともできるなんてすごい!
もちろん、お店の情報やクラフトビールを造っているブルワリー、どんな人が造っているのかなども知ることができます。飲みに行ったお店でクラフトビールを飲みながら、そのクラフトビールについて深く知ると、よりその一杯が味わい深くなりますよね。
1回タップするだけでこんなにもたくさんの情報が見られるなら、「BEER ON TAP」を見るだけで好きなスタイルや好きなクラフトビールに巡り合えそう。逆に言うと、今まで飲んだことのないクラフトビールにも出会える…!
「BEER ON TAP」さらに詳しくはこちら
「ビール業界を応援したい」開発者に熱い想いを聞いてみた
「BEER ON TAP」のサービスを開発するきっかけやエピソードを、ご自身も大のビール好きという株式会社SBWorks代表の根本智勝さんにお伺いしました!
お話を伺った場所は人形町駅から徒歩4分。ビールへ熱い想いをもつ店主が選ぶクラフトビールを6種類常設していて、「BEER ON TAP」への協力店舗でもある「NUMBER 6」です。
ランチ時間からビールが飲めて、またコーヒーや日本酒にもこだわりをもって提供していることから、仕事中の人やおやすみ満喫中の人まで、いろんな方で賑わっています!
ー「BEER ON TAP」をはじめようと思ったきっかけは?
根本さん
私たちの会社はWEBサイトやアプリを作っているのですが、お客様から依頼をいただいたものを作るのがメインの仕事です。その仕事を受けていくなかで自分たちでもどんなサービスが良いものなのかがわかるようになり、いつか自分たちが良いと思うBtoC事業を作ろうという話がもともとあったんです。そんななか、僕はクラフトビールが好きだったので、会社の近くにある「NUMBER 6」に通い始めたのがきっかけで。オーナーの関口さんと話しているうちに構想が練り上がり、実現に至りました。
ー具体的にはどんな構想を経て開発に至ったんですか?
根本さん
クラフトビール屋は、定食屋で例えると“日替わり”定食がメインメニューであって、常に新しいものが更新されていくはずなのに、それがなんなのかわからないままお店だけに行く、という現状があるような気がします。それは、クラフトビールがわからない人からしたらハードルが高い。そこで、飲みたいビールからお店を検索できるようにすれば、もっとビールファンも消費も増えるんじゃないかな、と思ったんです。
ーサイトに載っているお店はどうやって参画するに至ったんですか?
根本さん
まずは「クラフトビール」と検索して出てきたお店を4000件くらい精査してまとめ、国産の樽を扱っているお店を抜き出してリストを作りました。そして、お店やブルワリーを経由してお話させていただくと構想していたサービスに対する好評の声が多くて。じゃあやってみようとプロジェクトがスタートしました。お話するお店やブルワリーにはできるだけ直接足を運び、きちんとサービスにかける思いを伝えた上で参画していただいています。
ー国産クラフトビールが多く掲載されているように見受けられますが、理由はありますか?
根本さん
元々日本のビールの状況をみて、日本の人たちを応援したい気持ちが多かったのですが、それにコロナ禍の情勢にもなって、さらにその想いが強くなり、優先度が高くなりました。
また、経営者や醸造長と直接お話が出来るのは国産クラフトビールの会社だからできることでもあるため、作り手の皆様の思いもビールと一緒に届けたいと考えています。
ーお話してみてブルワリーの反応はどうでしたか?
根本さん
「BEER ON TAP」のようなサービスはあるべきだと思っていたという声が多かったです。
ブルワリーにお客様から直接「どこのお店で飲めますか?」という問い合わせがくるみたいなんですが、卸している店はわかっても、そのビールがお店で提供されるタイミングまではわからないですよね。でもそれってもったいないと思うんです。
ーそれが「BEER ON TAP」を見てもらえればわかるということなんですね。
根本さん
はい。更に「BEER ON TAP」から出力されるON TAPの情報をコピーして自分たちのHPに貼り付けできるHTMLタグも用意しているので、それを貼ってもらえればブルワリーのHP上からでも、今日そのブルワリーのビールがどこで飲むことができるのかが表示されるんです。
ーすごい!これは便利!
根本さん
現時点でもビアバーの皆様の仕事の効率化に貢献できていると考えていますが、最終的には、ブルワリー様にもご協力いただきながら、飲食店様がビール情報を入力せずにタップリストを更新できる、圧倒的に効率化された世界を作りたいと思っています。
ーお客様にはどんな風に楽しんでほしいですか?
根本さん
位置情報から検索してもらったり、好きなビールがある程度わかっている方はスタイルや原材料などから検索してみてほしいなと思っています。もうひとつは、実際にビール屋さんにいってビールを飲む時の補足情報として使ってほしいです。飲みながら造られた背景や原料、ブルワリーについてなどを読んでみると自然と詳しくなっていくし、楽しみ方も広がるんじゃないかなと思っています。
ー今後「BEER ON TAP」を通してやってみたいことはありますか?
根本さん
イベントなどしてみたいですね。“誰がどのくらいあのビールを飲んだか”、ということも把握できるようになっているので、「この地区で一番クラフトビールを飲んでいたのはあなた!」「年間で一番飲んだ人はこの人」などの表彰ができたら面白いかなと思っています。
ー楽しそう!いろいろな活用ができますね。
根本さん
クラフトビールって全国各地にブルワリーがあるのがいいなと思っていて。他のお酒よりクラフトビールならアルコール度数も比較的低いし、気軽に飲みやすい。仕事終わりや休みの日の楽しみとしてのクラフトビールがあると、その街の1つの魅力になると思います。地方創生の観点から、東京以外での生活を豊かにするという意味でも魅力的なものなんじゃないかなと思います。
お客さんが嬉しい痒いところに手が届くようなサービスかと思いきや、クラフトビールを扱うお店やブルワリーも、みんなが嬉しいサービスなんだと実感しました。「こんなのあったらいいな」が実現したのは、開発者のクラフトビールに対する熱い想いでした。
良いアナログ感は残しつつ、クラフトビールをさらに広げるためのツールとして「BEER ON TAP」は必要なものになりそうな予感がします。
「BEER ON TAP」についてブルワリーとビアバーに聞いてみた
そして今回、現在参加しているブルワリーとビアバーの方々から「BEER ON TAP」に期待するコメントをいただいてきました!
「伊勢角屋麦酒」ヘッドブルワー 出口さん
「箕面ビール」代表 大下さん
「TBE BREWING」店長 郷間さん
「Watering Hole(ウォータリングホール)」店長 林さん
・Style 種類を知ること
・Like 好みを知ること
・Fun 推しの醸造所を見つけること
これで飲む事が出来、ビールライフを豊かにする事が出来ると思っているので、「BEER ON TAP」を使って試してみてください。
「クラフトビアマーケット」営業部長 大倉さん
「NUMBER 6」店長 関口さん
日本のクラフトビールシーンがもっと盛り上がってほしい、もっと広げられるはずと信じていますし、そのためにも「BEER ON TAP」は重要な役割を担っていって欲しいと思います。
「BEER ON TAP」を通して、たくさんのビールとのご縁がありますように
「今日飲みたいあのビールはどのお店にある?」「あのお店の今日のビールは何?」そんな疑問を解消してくれる「BEER ON TAP」。
今後は会員登録もできるようになるのだとか。そのなかでビールのログ機能をつけられるようにしたり、お気に入りのブルワリーなどを登録しておくと新着ビールの通知が届いたり、お気に入りのビール情報をお知らせしてくれます。
会員登録は不要なので気軽にアクセスしてぜひ一度触ってみて、新しいクラフトビールとの出会いに活用してみてください。
「BEER ON TAP」さらに詳しくはこちら
○撮影協力:NUMBER 6