真っ白な泡がのっているビールはとてもおいしい気がしませんか?実はこれ、けっして気のせいではないんです。
「泡が白くて美しいビールはおいしい!」ということを証明するため、サッポロビール株式会社(以下、サッポロビール)が世界で初めて「泡の色」を測定する方法を開発しました。肉眼では確認しきれない泡の色の違いを数値として評価し、鮮度やおいしさを知ることができるようになったのです!
「2次元色彩計」を応用した取り組み
サッポロビールは、特殊なフィルターを使って人が見たままの色域を再現できる「2次元色彩計」を応用し、泡の色を測定することに成功しました。
実験の結果によると、新鮮なビールのほうが「泡の色」がより白く、肉眼でも美しく見えることが明らかになりました。
ビールを保管する期間が長ければ長いほど、ビールの泡の白さが悪化していきます。また、保管する環境や温度によってもビールの老化が進み、泡の色が悪くなっていくことがわかりました。
“泡の色が白くて美しいビール=おいしい”ということが証明されたのは世界で初めて。とても画期的な実験です!
麦芽によっても泡の色が変わる
泡の色を決めるのはビールの新鮮さだけではありません。使用する麦芽によっても、泡の色が変わってくることがわかりました。
「クリスタル麦芽」と「黒麦芽」をつかったビールの泡の色を比較してみると、両者の泡の白さを示す「色差」は同じ。しかし、泡の「色調」が異なります。
この図を見てみると「クリスタル麦芽」を使用したビールのほうが中心から離れているため、より色鮮やかな泡であることが確認できるのです。
「白さ」が同じ泡でも、細かく分析していくことで「明度」や「彩度」が異なるという結果がみえてきます。これは肉眼では確認できないため、ビール好きなら興味深いですよね。
味覚で味わうおいしさだけでなく、視覚で感じられるおいしさにまでこだわったビールこそ、本当の意味で“おいしい”ビールなのかもしれません。
※サッポロビール ニュースリリース:世界初!ビールの「泡の色」を測定