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Bar 【横須賀・汐入】「狂ったセブン」のオーナーがオープン!国内外のクラフトビールを五感で楽しめる「seven」に行ってきた

2025/01/15


個性的で膨大なクラフトビールのラインナップが常に話題の、横浜にある「セブン-イレブン ハンマーヘッド店」。クラフトビール好きなら、一度は「狂ったセブン」の異名を耳にしたことがあるかもしれません。

そんな「狂ったセブン」のオーナーが横須賀の汐入にクラフトビール専門店をオープンしたと聞きつけ、編集部は早速取材に行ってきました!


京浜急行電鉄本線、汐入駅から徒歩約1分の場所にある、その名も「seven」。ここでは、国内外の厳選されたクラフトビールをただ味わえるだけでなく、“五感で楽しめる”特別な時間が待っていました。


扉を開くと広がる、クラフトビールを愛するすべての人がワクワクする世界。コンビニのオーナーがクラフトビール専門店をオープンした経緯やこだわり、「seven」だからこそ体験できる多様なクラフトビールの魅力をたっぷりご紹介していきます。


横須賀の地から発信する、新たなビールシーン


2024年6月、京浜急行電鉄本線の汐入駅から徒歩1分ほどの場所にオープンしたクラフトビール専門店「seven」。アルコールの品揃えが種類豊富なことで有名な「セブン-イレブン ハンマーヘッド店」のオーナーである、CVSナカヤマ代表取締役 中山啓太郎さんが初めて手掛けた飲食店です。


横須賀は、中山さんが学生時代を過ごした思い出の地。さまざまなカルチャーの根付く地域性がクラフトビールと相性抜群だと思い、「横須賀の人が横浜や東京に行かなくても、地元で気軽にクラフトビールを楽しめる場所」を目指したのだそう。


中山さん「自分自身、クラフトビールとの出会いで人生が大きく変わりました。同じように、ビールをきっかけに新しい世界を知ってもらえたら嬉しいです」


元は焼き鳥屋だったという店内は、天井が高く、都内ではなかなか見かけないゆったりと贅沢な空間。窓際の縁側風の席や、会話の弾むカウンター、自然光が差し込むレイアウトは、どんな時間帯でもリラックスできる開放感にあふれています。

外から店内の様子が見える設計も、「かつては気軽に入れるバーが少なかったので、初めての人でも入りやすいように」という中山さんの配慮。興味を持ってくれた人ががっかりしない環境を作ることが、日本にクラフトビール文化を根付かせる鍵だと語る中山さん。

入りやすさを意識しつつも、居酒屋のような雰囲気ではなく、クラフトビールの価値を引き立てる空気感が「seven」の魅力に感じました。


横浜市内のコンビニを運営していた中山さんですが、そもそもなぜクラフトビール専門店をオープンすることにしたのでしょうか。

中山さん「ビール専門のお店を開きたくなったのは、お客様とコンビニのビール売り場で『ここで飲めたら楽しいよね』と話すようになったのがきっかけでした。「セブン-イレブンハンマーヘッド店」でも、実際テラスでお客様と一緒に飲んだり話したりしていて、お客様と一緒に飲める場所を作りたかったのが大きな理由になりましたね」

コンビニにクラフトビールを仕入れ、知識を深めていくなかで、地域の方々と繋がれる場の重要性を感じたことも専門店オープンの大きなきっかけになったと中山さんは話します。

500種類以上から“選ぶ”楽しみ

現在「seven」の店舗マネージャーを務める山田さんも、もともとは「セブン-イレブン ハンマーヘッド店」のお客様だったのだとか!


今回は山田さんに、「seven」を楽しみ尽くすとっておきの秘訣をお伺いしました。


店内に入るとまず目に飛び込んでくるのは、クラフトビールがぎっしりと入った圧巻の冷蔵ケース!クラフトビール好きなら一度は憧れる、夢のような光景です。

これだけ並んでいると目移りしてしまいますが、じっくり見ていくとスタイルやジャンル別ではなく、ブルワリーごとに分かれているのに気付きます。そこには山田さんのこだわりが込められていました。

山田さん「クラフトビールの花形はやはりIPAです。私自身、ビールにのめり込むきっかけはIPAでしたし、現在も一番好きなスタイルはIPAになると思います。しかし、私が思うクラフトビールの一番の魅力は多様性です。ブルワリーごとにビアスタイルの傾向や雰囲気も違って、カラーが出る部分だと思っているので、バラバラにしてしまうのはもったいないなと。気に入ったビールがあれば、同じブルワリーの別のスタイルを試す。そうやっていろいろな観点で楽しんでいただきたい気持ちがあったので、スタイルでは分けないレイアウトにしています。もし同じブルワリーのビールが離れた位置に置かれていたら教えてください(笑)」


ラインナップは海外のビールが8割ほど、日本のビールが2割ほどと、国内外のクラフトビールをなんと500種類以上取り揃えている「seven」ですが、山田さんは種類の多さにはこだわっていないと話します。

山田さん「クラフトビールは決して安いものではないからこそ、付加価値を付けて提供したいと思っています。クラフトビールに触れる入り口の場所として、『ニュートラルでありたい』『ビールを五感で楽しんでほしい』ということを常に意識していますね。種類は多いですが、入れたいものしか入れていないですし、数にはこだわっていないんです。クオリティを第一にセレクトしているので、たとえ片手で数えるほどしかビールを置いていなかったとしても、そのビール一つひとつの魅力をお客様に直接、しっかりと伝えていけるようなお店でありたいと思っています」

これだけの種類があっても、ビールの味わい、ラベルデザイン、その背景にあるストーリーまで大切にしてひとつひとつ丁寧にセレクトされているのだそう。ラベル買いも楽しんでほしい、という言葉を聞いて、選ぶのがさらに楽しみになってきました。


とはいえ、これだけあると迷ってしまうのも正直なところ…今回はせっかくなので、山田さんおすすめの3種類を厳選しご紹介していただきました!
※取材当日のラインナップのため、時期によって変更する可能性があります。

『Northern Helles』Donzoko Brewing(税込1,750円)


ラガーをメインに醸造しているイギリスのブルワリー「Donzoko Brewing」のフラッグシップビール。クリーンなモルト感と芳醇なパンのような香り、花のようなフローラル感が特徴的なビールです。
山田さん:派手なビールではないのですが、雑味を全く感じず、最初から最後まで同じテンションでおいしく飲めます。僕はこのラガーが大好きで、今うちにあるものだと 1番おすすめのラガーかもしれないですね。大ファンです!

『Mimosa City』Fonta Flora (税込1,500円)


ベルジャンホワイトをベースに、アールグレイティーとオレンジ果汁、コリアンダーの入ったミモザカクテル風のホワイトエール。ナチュラルながら華やかなフレーバーで、カクテルのように気軽に楽しめます。
山田さん:紅茶の感じがわざとらしくなく本当においしいので、ホワイトビールがお好きな方にはすごくおすすめできます。香りが素晴らしいので、ふだんホワイトビールを飲まない方にもぜひ飲んでいただきたいビールですね

『Triple Berry Pie』Brewsuki(税込1,350円)


ブルーベリーとラズベリーとカシスで、トリプルベリーパイを表現したサワーエール。バニラの甘い香りとほど良い酸味のバランスが絶妙で、味わい深い1杯です。缶のデザインもかわいらしく、眺めているだけで気分が上がります!
山田さん:バニラの甘い香りがするんですけど、実際の糖度は低くて飲んでみると意外とスッキリなので、飲み疲れはしない。上手な造りのビールです

多様性にあふれたクラフトビールを五感で体験


「seven」で提供しているビールタップの数は、基本的に4つ。缶や瓶と違ってラベルの情報がない分、カウンターで好みや気分を伝えると近いものを提供してくれるのだそう。


スタイルが被らないようにセレクトされているため、その時々の気分に合ったビールに出会えるはずですよ。

今回はおすすめの2種類と、おつまみをご提供いただきました!

『American IPA』Nomcraft(ハーフ:税込1,100円/パイント:税込1,600円)


モルト感もホップ感もしっかりと楽しめる、シンプルなAmerican IPA。フレッシュなオレンジのような味わいをモルト感が支えていて、うまみと苦みのバランスが絶妙な1杯です。癖がないのでごくごくと飲めてしまいました!

山田さん:いわゆるホップに寄り過ぎたIPAではなく、派手すぎないバランスのとれたタイプのIPAでおすすめです。

『saison』CRAFT BEEER BASE(ハーフ:税込1,100円/パイント:税込1,600円)


レモングラスとセージが入ったセゾン。ハーブのさわやかな香りと酵母から来る少しスパイシーな香り、小麦の柔らかいニュアンスを感じられます。満足感がありつつ、後味はスッキリ。最初の1杯目にもぴったりですよ。
山田さん:単体で飲んでもおいしいですし、おつまみとの相性も抜群です!


マヨネーズベースに柴漬けを刻み込んだ、タルタルソースのようなピクルスマヨネーズを付けていただく「フライドポテト w /ピクルスマヨネーズ」(税込900円)。ホクホクの食感と柴漬けの酸味が食欲をそそり、クラフトビールの味を引き立てます。

発見し、成長できる一杯を


ビール業界に携わる前は、スペシャリティコーヒーの世界で働いていたという山田さん。飲み物を五感で味わう文化や、造り手のストーリーを伝える経験が、現在にも活かされているといいます。

山田さん「もともと音楽も好きで、中古のレコードショップでよくジャケ買いをしていたんです。ジャケ買いで失敗と成功を繰り返すうちにレーベルが分かるようになって、次見かけたらそのレーベルを買うようなハマり方をして。ビールも全く同じハマり方をしたんです。ジャケ買いで自分の好みに当たればもちろん嬉しいですし、自分の好みから外れたとしても、それも込みで楽しかったんですよ」


山田さん「『seven』はそういう出会いを提供できる場所でもありたいなと思っています。この場所でクラフトビールの世界に触れて、自分のお気に入りのスタイルをどんどん増やして、選ぶ楽しみを感じられるまでに成長していただけたら嬉しいなっていうのが、おこがましいながらありますね」

でも、選ぶのが大変な時は何でも聞いてくださいね。ふわっとした気分でも、お好みをおっしゃっていただけたら必ず近いものを提供できると思うので」と笑顔で話してくれた山田さん。


「ただのきっかけで終わらず、その先まで一緒に歩んでいけるようなお店でありたい」

最後に山田さんはこうも話してくれました。

山田さん「私たちが目指していることは、クラフトビールの楽しみ方を伝えていき、文化として定着させていくことです。「クラフトビール」の本質はカウンターカルチャーです。そして、カウンターカルチャーには選択する楽しみが付きものです。造り手と売り手が楽しみ方を伝えていき、カウンターカルチャーを大衆的に楽しまれるようになる。それを文化の定着と呼ぶのかもしれません。私たちはそこを目指しています」

訪れる人々を未知のビールの魅力へと導いていく、多彩なラインナップと温かなサービス。「seven」は、初めてクラフトビールを手に取る人にとっての「入り口」であると同時に、ビールの世界を深く掘り下げ、探求していける場所でもありました。

山田さんはビール造りにも興味があり、「ゆくゆくはブルワリーを作れたら」、とオーナーの中山さんと話すこともあるのだそう!

ビールの楽しさを発見し、深めていく旅のパートナーとして、日々進化を続けている「seven」。横須賀から発信される新たなビールシーンに、注目せずにはいられません!

 seven

〇住所:神奈川県横須賀市汐入町2-41-1
〇アクセス:京浜急行電鉄本線、汐入駅より徒歩約1分
〇営業時間:
[水曜日・木曜日・金曜日]17:00〜22:00
[土曜日]15:00〜22:00
[日曜日]13:00〜20:00
〇定休日:月曜日、火曜日
〇決済方法:現金、各種クレジットカード、電子マネー、QRコード
〇Instagram:https://www.instagram.com/seven_yokosuka/

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mei ライター

東京都在住、フリーランスのライター・インフルエンサー。WEBメディアを中心に執筆しつつ、商品やイベントのプロデュース、デザインなどSNSを通してマルチに発信中。お酒(ビールは毎日飲んでいます!)と旅と芸術をこよなく愛しています。

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