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お酒は二十歳になってから。

Column 中の人が語る、クラフトビールの”裏側”。クラフトビールはこうして造られる!<パッケージデザイン編>

2022/07/13

sponsored by REVO BREWING

皆さんは、ビールがどのように造られるかご存じでしょうか?まず麦汁を作って……という「ビールの造り方」の話だけではありません。1つの「商品」ができる過程そのものを見たことはありますか?

今回は、商品企画から、実際のクラフトビールが完成するまでの工程を皆さんに知ってもらうべく、神奈川県横浜市にあるREVO BREWINGのコミュニティマネージャー・佐藤 翔平さんに、その裏側を綴っていただきます!

商品の企画会議」「醸造」「デザイン」と3つのテーマがお話の軸。そして本記事は、最後のテーマ「商品デザイン編」です。どんなふうに完成していくのか、見ていきましょう!

記事の語り手

コミュニティマネージャー 佐藤 翔平


1989年、宮城県出身。岩手大学卒業。「酸っぱいビール」に衝撃を受け、5,000種以上のビールをティスティング。10以上の酒類関連資格と調理経験を活かし、フードペアリングに関する執筆や「ビアジャーナリストアカデミー」「アカデミー・デュ・ヴァン」等のセミナー講師を務める。日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として国際ビアコンペでの審査も行う。さらに「クラフトビールの魅力をもっと多くの方に知っていただくためにも、醸造の現場を経験したい!」との想いで、現在はREVO BREWINGでも活動中。さらに、3月より自書本「うまいビールが飲みたい!最高の一杯を見つけるためのメソッド」も発売するなど、活動の幅を広げている。

ヘッドブルワー 水沼 泰樹


1990年、神奈川県出身。学生時代に酒造りに興味を持ち、地元神奈川の熊澤酒造(湘南ビール)でのアルバイトを経てコエドブルワリーに入社。海外ブルワリーとのコラボレーションや定番商品のレシピ改善などの経験をもとに、現在はREVO BREWINGの醸造を担当している。
ビール女子読者の皆さま、こんにちは。REVO BREWINGのコミュニティマネージャー「佐藤 翔平」です。

今回は、2022年3月1日(火)に発売されてから人気を博している、REVO BREWING初の缶ビール『ONE』が出来上がる過程について一緒に覗いていきます。

まずは前回までのおさらい。ブルワリーや商品そのものの「コンセプト」を決め、実際のビール醸造のなかでどう「味わい」として表現するかを共に見てきました。

1本目はこちら<企画会議編>
2本目はこちら<醸造編>

そして最後はいよいよ「パッケージデザイン」。思わずジャケ買いする方もいらっしゃるように、コンセプトや世界観を伝えるにはとても重要なファクターを「ONE」ではどうやって決めていったのでしょうか?


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地元企業との二人三脚!0から1を作り出す苦難

水沼さん

「ONE」のデザインは、地元・横浜の「株式会社セルワールディング(以下、CELL)」様にご協力いただきました。1年半前のプロジェクト立ち上げ初期の頃から現在に至るまで、パッケージやコンセプトのデザイン、プロモーションまで「ONE」ブランドの確立に注力いただいています。同商品はセルさんと二人三脚で育ててきた非常に思い入れのあるブランドなんです。

「株式会社セルワールディング」の皆さま(左から「服部 大吾」さん、「清水 康行」さん、「Nipa Feng」さん )
特に今回の場合、発足当初は商品コンセプトも、さらにはREVO BREWINGのブランドイメージもかなりおぼろげな状態…。まさに0から1を作り上げる一大プロジェクトでした!

まずはREVOとCELL、お互いの認識を共有&キーワードを抽出するところからスタート。

・REVO BREWINGや醸造家が大切にしたい理念や思いは?
・どんな方に、どのようなシーンで飲んでほしいのか?
・ビールの種類は?味わいは?

など…幾度と打ち合わせを重ね、数か月かけてようやく「ONE」のイメージが形になってきました!…が、商品として売れなければ意味がありません。「ONE」は私たちだけでなくお客様が求める商品なのか…?ペルソナ(サービス・商品の典型的なユーザー像)に近いと思われる方々に協力を募り、味わいや価格、飲用シーンなどのモニタリング調査も実施しました。


モニタリング調査の一コマ。複数のビールを試飲してもらいながら、ディスカッション形式で意見を抽出。
製品のイメージ素案(CELL提供)

それらを経て、製品のイメージ素案が完成!さぁ、いよいよデザインを考えていきますよ。


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3つのこだわりでできているONEのパッケージ


「ONE」のパッケージデザインはどのように考えられていったのでしょう?

CELLのクリエイティブディレクター/ブランディングデザイナーを務める清水さん曰く、
1.)ブルワリーの想いをしっかり届けること
2.)このクラフトビールが飲まれるシーンにフィットさせること
3.)店頭に並んだときにインパクトを残すこと
の3つを特に意識したとのこと。存分に語っていただきました!

クリエイティブディレクター/ブランディングデザイナー 清水さん
1.ブルワリーの想いをしっかり届けること

清水さん

「☝」はREVO BREWINGにとっての初の缶ビールという第1歩目ということと、1本で満足度の高い味わいということから構想をし始めました。そこから「ONE」というネーミングが頭に浮かんだのがきっかけです。ネーミングとビジュアルがある程度セットで思いついたので、ゆるい手書きのラフを水沼さんや佐藤さんにお見せしたら、「これいいですね!」とファーストインプレッションで気に入っていただけて、そこからスイスイと進めていけました。


2.このクラフトビールが飲まれるシーンにフィットさせること

清水さん

「☝」のアイコンをよくよく考えていくと「この指とまれ」の合図であったり、「とりあえず1本」のジェスチャーであったり、「横浜No.1クラフトビールを目指す」野望であったり…そんなことを考えていくと結構いろいろ広がっていくことに気づいて。飲んでいただいた人たちにも連想ゲームのようにいっぱい遊んでもらおうと思いました。

実際に、Instagramで缶を逆さまにしたり横たわらせて写真をとったり、手のアイコンをキャラクターのように見立てて投稿してくれている方も多く、しっかりお客さんにも楽しんでいただけいるなと実感しています。

3.店頭に並んだときにインパクトを残すこと

清水さん

もう一つ店頭に置いた時にどう見えるかはかなり意識しました。海外にはコッテリとしたイラストや、色数の多さで強いインパクトを与えるラベルがあったりしますが、それとは対極にあるデザインにしています。シンプルを目指しました。

東京都西多摩郡にあるブルワリー「VERTERE」さんのようなまっさらでシンプルなデザインも素敵ですが、高級感がありますよね。「ONE」はラグジュアリービールのような上質な世界感とも違うなと考えていて、「身近に楽しんでほしい」というブルワーの想いに立ち返りポップで気軽に飲める楽しい印象を大事にしています。


ちなみに、候補であったデザインはこちら。


実際には、何パターンかご用意していただいていたのですが…。前述のとおり水沼・佐藤が「☝」のアイデアを気に入ってしまい、3つ目のデザインに即決!さらにここから色のパターンをいろいろ検討していきました。
検討中の「☝」のイラストデザイン

清水さん

配色もかなり悩みました。手のイラストの色は、絵文字アイコン黄色と決めてはいましたが、その地色をどうするか?コカコーラなら赤、CCレモンなら黄色くらいシンプルに色による効果を見込んでとにかく「目立つ」に重きを置きました。

選んだのは「青」と「黄」。一般的に青色は食欲減退の色と言われていますが、横浜をイメージさせる色ってやはりマリンブルーがしっくりくるし、他の商品がやらない色を扱うことで、一つ抜きに出るかなと思い提案しました。


「青」と「黄」といっても様々で、缶の質感や色味の出方をさらに細かく検討し、最終的に「マッドブルー」と「マッドイエロー」に決定。そうしてようやく「ONE」のパッケージデザインが完成したのです!


最後に、「ONE」をどのように楽しんでほしいか、デザイナー清水さん・ヘッドブルワーである水沼にお伺いしました!

清水さん

初めて飲んでいただく方には、フィーリングで選んでもらうことを心がけ、ヘビーユーザーには、毎日の1本として愛着を持ってもらえると良いですね!

水沼さん

味わいはもちろんそうですが、ポップでホップな世界観も楽しんでほしいですね!普段はしっとり飲むけど、ちょっとポップな音楽をかけてみたり、ちょっと変わったパッケージのおつまみと一緒に楽しんでみたり。みなさんの楽しいひとときの一部になれたら嬉しいです!



以上、コラム3本に渡って、1つのビールができるまでの過程をお届けしました!

企画会議編」「醸造編」「パッケージデザイン編」と一通りの流れをご覧いただきましたが、実際には他にも、缶に印字する表示内容を作成したり、缶や紙箱の購入先を検討したり、販路を確保するために営業回りやECサイトの構築をしたり…と、いろんなことを経て「ONE」が皆さまのもとに届けられています!きっと他のビール商品も同様です。

このビールはどうやって私たちのもとに届けられたのかな?」ビール醸造の裏側にちょっと思いをはせてみるだけでも、明日から飲むビールはさらにおいしくなるに違いありません!最後までご覧いただきありがとうございました。


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