私が暮らすオレゴン州ポートランドは、「ビール天国(Beervana)」と呼ばれています。でも、そもそもなぜポートランドが「ビール天国」と言われるのかご存知ですか? 今回はその理由を8つご紹介します。
読み終わる頃には、きっとすぐにポートランドに行きたくなるはず。
その1. 世界一のブルワリー数!
ポートランド観光協会「Travel Portland」によると、ポートランドには現在、“地球上の街で最も多い” 75軒以上ものブルワリーがあります。
たくさんの個性的なブルワリーが、情熱を持って、自分たちが飲みたい!と言えるビールを毎日作り出しています。これは、ビール好きにとってまさに「天国」と呼べる環境ですよね。
その2. ブルワリーが密集!
ポートランドは、世界一ブルワリーの数が多いと言われているにも関わらず、それほど大きな都市ではありません。つまり、この街にはブルワリーが密集しているということ。
ポートランドっ子なら大抵、近所にお気に入りのブルワリーを持っているはずです。
観光客も、思いついた場所から徒歩や自転車、公共交通機関を使ってふらりとブルワリーへ出かけることができます。また、ダウンタウン、パール、アルベルタ、ベルモント、ディビジョンといったエリアなら、徒歩圏内にいくつものブルワリーがあるので、気の向くまま何件ものブルワリーをハシゴすることもできちゃうのです。
その3. アメリカのクラフトビールのパイオニア
今でこそ全米でクラフトビールが飲まれるようになっていますが、ポートランドは1980年代からクラフトビールを作るマイクロブルワリーが気勢を上げていました。
例えば、BridgePort Brewing やWidmer Brothers Brewingは1984年から、McMenaminsは1985年から現在に至るまで、美味しいクラフトビールを作り続けています。
そんなクラフトビール業界を牽引して来たブルワリーがたくさんあることも、ポートランドは「ビール天国」の称号に相応しい理由です。
その4. ビールイベントが年中ある!
こちらのコラムでも紹介させていただいた「Portland Beer Week」、「Oregon Brewers Festival」、「Holiday Ale Festival」を始め、ポートランドには年間を通してたくさんのビールイベントがあります。
これらのイベントには、ポートランドっ子はもちろん、世界中からビール好きがやって来ます。ビール好きが集まる機会がたくさんあるのです。
その5. ユニークなビールツアーや施設がいっぱい!
ポートランドのクラフトビールの楽しみ方は多種多様。気になるブルワリーやタップルームへ出かけることはもちろん、ブルワリーを巡るツアーにも、徒歩、自転車、パーティーバイク(運転手付きの8〜15人乗りの自転車)、バス、ボートなど色々なオプションがあります。
また、クラフトビールを飲みながらショーを楽しめる(brew ‘n’ view)劇場や映画館、手芸・工作とビールをテーマにしたDIYスタジオ、ビールとヨガでリフレッシュするクラス、さらには、ビールを飲んで社会貢献できるコミュニティパブなど、ビール+αの施設が市内には無数にあるのです。
その6. ビールの主原料が側にある
ビールを作るために必要な主原料は、ホップ、水、麦芽、それに酵母ですが、実はポートランドでは、それら全てが近くに揃っています。
オレゴン州と北のワシントン州は、全米最大のホップの産地です。また、オレゴン最高峰のフッド山の氷河から届く美味しい水があります。さらに、酵母工場、麦芽工場もあるため、比較的低コストで新鮮なビールを作ることができるのです。
その7. おつまみも美味しい
日本人ならビールはもちろん、ビールに合う美味しいおつまみがあると嬉しいはず。ポートランドは、地産地消を推進する今時のグルメタウン。実はおつまみのレベルも高いのです。
ブルワリー定番のバーガーやポテトフライ、ピザなども、ソースや素材にこだわっていたり、サラダのメニューが充実していたり、ベジタリアン向け、グルテンフリーと言ったオプションがあったすることは珍しくありません。
ビール女子もきっと満足できるはずです。
その8. クラフトビールカルチャー
最後の8つ目は、ポートランドのクラフトビール文化。ポートランドが「ビール天国」と呼ばれる最も大切な理由かもしれません。
これまでご紹介してきた通り、ポートランド及びその近郊にはブルワリー、パブ、農場などたくさんの関連施設がありますが、敵対するのではなく、「お互いおいしいビールに関われて幸せだよね」という共存共栄の文化があると言われています。ブルワー間の情報交換やコラボも盛んです。
ポートランドでブルーワリーを訪ねれば、きっと「うち自慢の美味しいビールを飲んで、一緒にハッピーになろうよ」といったフレンドリーな雰囲気で迎えられるはず。
ビール女子のみなさん、ぜひポートランドに来てくださいね!