生い茂った植物を見ていると、心が落ち着いてくる。
上に伸びるものもあれば下に垂れ下がるものもあって。
一見無造作に見えるけれど、よく見てみると葉のかたちや茎の太さ、葉の成り方など、一つひとつ統率されていることがわかる。
無意識に、遺伝子レベルで統一された緑色の植物たちほど、信用できるものはないかもしれない。
遺伝子の話でいうと、どうしたって話の噛み合わない人がいて。
遺伝子レベルで合わないんだなといつも思っているけれど、話がもつれにもつれてしまうこともしばしば。
そんなもやっとした感情を持ち帰ってしまった日は、観葉植物を観ながらBurley Oakの『Tangled Up in Green』を飲む。
ジューシーだけどハイアルコールのビールを飲みながら動くはずのない植物たちを眺めていると、時間が経つのも忘れてしまう。
そうすると、私には家に帰ったらこんなにも信用できて心休まる観葉植物がいるからと、心のもやがほどけていく気がするんです。
Illustration:natsuru(@NaTsuRuuuu)
Text:山吹彩野
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