牛乳って好きですか?
小学校のころには、全員が飲んでいたであろう馴染みのある飲み物。そんな私たちの身近にある牛乳ですが、日本の牛乳が国内自給率100%だって知っていますか?そして、100%である理由は?
そんな北海道の酪農情勢をより消費者に知ってもらうべく、北海道のスキムミルクを使用したクラフトビールが誕生しました。その名も『異端児エール 北海道ミルクエール』!
JAグループのイノベーションラボ「一般社団法人AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)」とホクレン農業協同組合連合会が企画・開発した、「異端児エール 北海道ミルクエール」についてご担当者様にインタビューを実施。実際に飲んでみたのでレポートします!
異端児エール 北海道ミルクエール誕生秘話
ー「異端児エール 北海道ミルクエール」はどのような経緯で開発に至ったのですか?
“北海道の生乳業界の仕組みを伝え、生産者の想いを届けたい”という思いで作りました。
実は日本で販売されている牛乳は、国内自給率100%。それに加え、牛乳や乳製品は日本の食品の中ではもっとも多く消費されています。栄養分も豊富で、タンパク質や脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンをバランスよく含有しており、日本人の食生活において欠かせない食品です。
しかしその一方で、生乳は乳牛から摂れるため、ニーズに合わせて生産量を調整するのが難しい点があります。生乳を搾る乳牛を増やすには、種付けから搾乳まで少なくとも3年の月日がかかり、さらに、ナマモノなので貯蔵性も低いです。
そのため、生乳の生産量が消費を大幅に超えた際は、「バター」や「スキムミルク」といった比較的賞味期限の長い商品へ加工しています。逆に消費に対して生乳の生産が追いつかない場合は、「バター」や「スキムミルク」の製造量を減らすことで生乳の流通量を調整しています。
こういった酪農の仕組みを消費者に知ってもらい、“農業に対する意識”を高めてもらうために、アグベンチャーラボとホクレン農業協同組合連合会で協業し、今回のクラフトビール「異端児エール 北海道ミルクエール」を企画開発しました。
\牛乳の当たり前を、改めてみんなに知って欲しい/
〇日本の牛乳は国内自給率100%(いつでもどこでも安定供給、安定価格)
生乳の生産を安定させているから実現できる、国内自給率100%
〇乳牛がお乳を出すまでの酪農家さんたちの努力と苦労
特にお乳を出す私たち女子と同じ、乳牛がお乳を出せるようになるまで、3年かかります。酪農家さんが娘のように育てて、お嫁に出して、子を産ませて、お乳を出せるようになるまで育てる過程をもっと知って欲しい。
〇市場へは牛乳ファースト。その副産物(バター、スキムミルク)は在庫が不安定になることもある
だからできたお乳はすべて余すことなく使い切るために、牛乳の消費に合わせてバターやスキムミルクなど乳製品に変えて調整を図っている。この際、牛乳ファーストなので、市場でバターやスキムミルクの在庫が余ったり、逆に不足したりしてしまうこともある。
ー「異端児エール 北海道ミルクエール」と名付けた理由は?
過去には、“フードロスを考える”をコンセプトにしたりんごと酒粕・国産ホップを使用した「異端児エール HAZY IPA」と、国産原料にこだわり、伊江島の黒糖とOIST米「ちゅらおとめ」を使用した「異端児エール~伊江島の黒糖とOIST米のBlack Belgian Porter~」を製造。「異端児エール 北海道ミルクエール」は、第三弾の取り組みです。
「北海道ミルクエール」は、副原料である北海道産のスキムミルクをエール(=応援)という意味と、ビアスタイルのペールエールを掛け合わせた造語です。
ーパッケージデザインのこだわりを教えてください。
白と黒は、牛のアイコンカラーである白と黒です。黒地と白地の2種類がありますが、どちらも中身は同じです。
ーどんな風に「異端児エール 北海道ミルクエール」をどのように楽しんでほしいですか?
何しろ、チャンレンジングなレシピとは思えないほど、美味しいビールとなりました!まろやかでミルク感が鼻に抜ける味わいは、お肉お魚はもちろん、チーズやデザート、フルーツにも合います。ビールだけでも、ペアリングでもおススメしたいビールです。
どんな味わい?
栓を開けると発酵した香り。グラスに注ぐと白くない!
牛乳と比べてみても全然違いますね。透き通った黄金色の液色です。注いですぐ、鼻を近づけると牛乳の香りがほのかに感じられます。
一口飲んでみると、「ん?牛乳?」
飲み口に感じる牛乳特有の甘みや鼻から抜ける香り、飲んだあとの余韻など、至るところに“牛乳”の特徴を感じます。
基本はきれいなエールビール。飲み口はやわらかく、酸味も感じながらするすると飲んでしまう。ただ、います!牛乳!
まろやかな口当たりが心地よく、牛乳らしさをしっかり感じられる一杯です。
一緒に食べたいおつまみは?
サーモンとホタテのレアカツとディルのタルタルソース
想像していたより牛乳を感じるビールだったので、北海道でたくさんの漁獲量をほこるサーモンとホタテを使ったレアカツとのペアリングがおすすめ。たっぷりとディルのタルタルソースをかければ、北海道エールとの相性も抜群!魚介の旨み味わいながら、ごくごくと飲んでみてください。
このレシピを見る!
一緒に聴きたい音楽は?
“織姫” 水曜日のカンパネラ
天の川=ミルキーウェイ(乳の道)と言われることからこの曲を!また、異端児とも称されることもある水曜日のカンパネラ。個性がありながらも、芯にあるゆるぎない想いなども通ずるところがあります。個人的には、このビール単体で好きな曲を聴きながら楽しみたいと思うほど、個性のたった味わい!
生産者に想いを馳せながら
日々、さまざまなものを食べたり飲んだりするなかで忘れがちになる生産者のこと。
そのものを育みつくってくださる方がいるからこそ、私たちは何不自由なくおいしいものを口にできています。
牛乳も、学校の給食で出るほど身近なものだったにも関わらず、今回初めて知ることがたくさんありました。
生産者や乳牛のありがたみを感じながらいただく「異端児エール 北海道ミルクエール」は、その他の原材料が生まれる背景も気になってしまうほど、インパクトのあるビールでした。
食べるもの・飲むものの見方がちょっとだけ変わるかもしれない一杯。ビール好きも牛乳好きもぜひ体験してみてください!
『異端児エール 北海道ミルクエール』
- 〇発売日:2024年11月12日(火)
- 〇アルコール度数:5.0%
- 〇品目:発泡酒(麦芽使用率50%以上)
- 〇原材料:麦芽(国内製造)、脱脂粉乳(北海道製造)、ホップ(国内製造)、オーツ麦、アイリッシュモス
- 内容量:330ml
- 〇取扱:
・HOKUREN GREEN +PLUS:https://www.hokuren-greenplus.jp/
・ホクレン(JAタウン):https://www.ja-town.com/shop/c/c1001/
・食と農のふれあいファームくるるの杜:北海道北広島市大曲377-1
・MILK LAND HOKKAIDO→TOKYO:東京都目黒区自由が丘1-26-16山川ビル - 〇URL:https://agventurelab.or.jp/itanjiale2024/