こんにちは! ポートランド在住の東リカです。
先日ポートランドで開催された、日本とポートランドのコラボクラフトビールイベント「Fuji to Hood: A Japan/Portland Collaboration Beer Fest」へ行ってきました。チケットも売り切れ大盛況だったこちらのイベントについて、レポートします!
富士山からフッド山へ
「Fuji to Hood」は、今年初めて開催された1日限りの日本とポートランドのコラボビールイベント。富士山と、“オレゴン富士” とも呼ばれるフッド山がシンボルです。
入場券は前売り制で、試飲グラスと12枚のビール引換券がついてきます。これで、会場に出揃った10種類のコラボビールとコラボサイダー1種類全てを試飲することができます。
早速、いくつかのビールをご紹介いたします。
青くて酸っぱいビール
まずは、最も見た目のインパクトが強い「Ex Novo Brewing Co.」 と 徳島県上勝の「RISE & WIN Brewing Co.」のコラボによる『Citrus Sour』。
材料にRISE & WIN Brewing地元の柑橘果実、柚香(ゆこう)と藍の葉が使われています。この藍を使って青いビールを作ろうというアイディアは、ポートランドと徳島で意見交換する中で生まれたんだとか。
爽やかなサワービールは、会場でも目を引き、かなり話題になっていました。 また、他にも2種類、酸っぱいビールがありました。
1つは、「Gigantic Brewing Co.」と舞浜地ビール工房「ハーヴェスト・ムーン」とのコラボによる『Oni Kawaii』。黒米とマリオンベリーを使ったピンク色の“かわいい”サワービールです。
もう1つは、「Widmer Brothers Brewing」と横浜の「スプリングバレーブルワリー(SVB)」のコラボで『Sudachi Ace Japanese-Style Gose』。すだちとかぼすを使った爽やかに酸っぱいビールでした。
ヒノキが香る枡入りビール
続いては、こちらも見た目のインパクトが強く人気のあった「Hopworks Urban Brewery (HUB)」と「日本橋ブルワリー」の『Hinoki Lager』。
日本酒造りにインスピレーションを得たラガーは、檜の枡に移して飲むことを前提に作られています。ちょっと飲みにくいですが…、確かにヒノキの良い香りが立ち上がり、ぐっと美味しくなりました。枡は、お土産としてもウケていたようです。
神が宿る?梨とリンゴのお酒
続いては、「Culmination Brewing」と三重県伊勢「伊勢角屋麦酒」の『Oishi Nashi』。伊勢市にある神社の木の樹液から単離した酵母と梨を使った甘いグリゼット・エールです。これは、フルーティーで飲みやすく、同行者の一番のお気に入りでした。
また、会場で唯一のサイダーが「Reverend Nat's Hard Cider」と 長野の「Son of the Smith Cider」のコラボで生まれた『Yaoyorozu AKA 8 million』ハードサイダー。
長野のリンゴ農園で採取した野生酵母とオレゴンで栽培されている日本が原種のリンゴ、それに長野で収穫したリンゴの花の蜂蜜を使って作られています。リンゴ農家や養蜂家が一つになってハードサイダーを作る姿勢は、ポートランドと共通する気がしました。日本でも製造予定だそうですよ。
ハーブや出汁入りも!
続いては、私が一番好きだった「Upright Brewing」と 「Kyoto Brewing Co.(京都醸造)」の『Pacific Herbs』。お米、山椒、みかんの皮、シソを使ったというセゾンです。
他にも、「Ecliptic Brewing」と 和歌山の日本酒メーカー「平和酒造」のコラボによるの山椒と柚子の皮を使った『Shi Shi Saison』や「Breakside Brewery」と 東京の「Far Yeast Brewing」による『Sweet Osmanthus Saison』という金木犀の花を使った飲みやすいセゾンがありました。どれも美味しかったです。
また、「Burnside Brewing Co.」と 「横須賀ビール」は、なんと椎茸の出汁を使った『Who’s Umami?』というロンドン・ポーターを提供。さらりとした口当たりで複雑な味わいの黒ビールでした。
以上、レポートでした。 満員の会場では、みんな日本のビールを心から楽しんでいました。
これらのビールはどれもイベントの限定バッチで、日本では現状、提供していないそうですが、このコラボをもとに、もっともっと面白いビールができていくと思います。ぜひ、ブルワリーに足を運んでみてくださいね!