Column ブラジルの市場で昼からはしご酒してみたら。

2021/12/28


こんにちは!ブラジル在住のビール大好き日本人・Ayumiです。

皆さんは市場、お好きですか?私は大好きです。旅行先では必ず現地の市場を探検するほど、市場に激しく心惹かれます。私が住むブラジル・ベロオリゾンテにも、市民の心をギュっとつかむ、賑やかで活気のある市場があります。

さらに、ベロオリゾンテの市場はハシゴ酒にももってこい

その魅力を日本の皆さんにお伝えすべく、今回は市場内で有名なバー4軒をハシゴ呑みしてきました!


そもそも“セントラルマーケット”ってなに?


ベロオリゾンテのセントラルマーケット(ポルトガル語で”Mercado Central”)(※1)は1929年9月にオープン。1964年までは市営の市場として運営され、現在まで市民の食生活を支えてきました。

市場が拡張されるにつれ、食料品だけでなく食器、民芸品、工芸品や生花、洋服やペットショップまで、あらゆるお店が集まり、現在はその数なんと約400店舗もあります。(※2)


そして、セントラルマーケットは庶民的なバーや食堂の宝庫!市場には庶民的な飲食店が30軒以上あり、朝から買い物ついでに一杯ひっかけていくお客さんや地元の常連さん、観光客で毎日賑わっています。

それでは早速、ハシゴ呑みの様子をご案内します。

【1軒目】立ち呑みといえばココ!「Bar da Lora」


市場内の数ある立ち飲み屋の中で、もっとも有名なバーの1つがここ「Bar da Lora」。


テーブルにはビールケースが使われていて、混んでくれば当然相席と初心者にはハードルが高そうですが、スタッフの皆さんは気さくですのでご安心を。


1品目に選んだのは、「Pernil com Jiló(豚肉とジローの油炒め)」のハーフサイズ。ジローとは、やや苦みのある硬い茄子のようなブラジル特有の野菜のことで、それを豚肉と野一緒にたっぷりの油で炒めたものになります。味付けは塩コショウ程度とシンプルで、食べやすいです。

私はレバーが苦手なので注文しませんでしたが、豚肉の代わりにレバーを使用した「Fígado com Jiló」が実は有名な一皿。市場内の多くの飲食店でこれを名物にしています。


ビールは、ブラジルのナショナルビールである、アメリカンラガー『Serramalte』(度数5.5%)。味も度数も他よりも濃く、こってりの豚肉にも負けない強さがあります。

サクっと呑んで食べて、滞在時間30分。ご馳走様でした。次へ参りましょう!

2軒目】豚肉料理で勝負「Rei do Torresmo」


2軒目は激狭な立ち飲み屋「Rei do Torresmo」。店名にある「Torresmo」は豚の皮を油で揚げた南米でポピュラーなおつまみ「Rei」は王様を意味します。

店名通り、名物はTorresmo。他は数種類のシンプルな豚肉料理のみで勝負しているお店です。大変狭い店内なので、両隣のお客さんに会釈しつつ必死でスペースを確保。


ちなみに、調理済みの肉類はカウンターのケースに並べられており、注文が入るとお兄さんが鉄板で、少量の野菜と炒めてくれます。ケースの中はすごい光景です。


注文したのはスタッフさんおすすめの料理「Torresmo de barriga」。こちらは、豚の三枚肉を塊で素揚げしたものを、注文が入ってから適度な厚さに切り、玉ねぎ等と一緒に油で炒めたもの。恐ろしく脂っこいのですが、これがビールと絶妙に合うんです。


合わせたナショナルビールは『Brahma Chopp』(度数4.8%)。ブラジルのナショナルビールの中でも最も良く飲まれているうちの1つです。典型的なアメリカンラガーといいますか、軽くてスッキリ。口の中のコッテリ感を速やかに解消してくれます。


爽やかなビールのサポートにより、コッテリな1品もあっという間に完食!ご馳走様でした。

【3軒目】創業80年越え「Bar Fortaleza」


3軒目は「Bar Fortaleza」。なんと創業80年以上。セントラルマーケット初期からずっと経営している老舗のバーです。こちらは、通路を挟んで両サイドにカウンターがある変わった作り。こちらも有名店なのでいつも大混雑です。


選んだビールは『Antarctica Original』(度数4.9%)。1931年に販売スタートしたロングセラーです。個人的にブラジルナショナルビールの中で一番好き。爽やかさもあり、それでいて軽すぎずどんな料理にも合うので、とりあえずこれを頼んでおけば大丈夫!と思っています。


軽めなおつまみを合わせようと思いましたが、そんなものは皆無!市場内のバーは基本、肉、脂、芋です(笑)

そんななか唯一の野菜メニュー「Porção de Jiló」を注文。1軒目で登場したジローという野菜の油炒めです。


ジローは苦みがあるので好き嫌いが分かれがちですが、私は大好物。ブラジルに滞在することがあったら、ぜひ召し上がっていただきたいです。

【4軒目】座って呑める数少ないバー「Bar Mercado Central」


基本立ち飲みが多い中、「Bar Mercado Central」は、市場内では比較的少数派の“座って呑める”バーです。また、場内では珍しく生ビールも取り扱っているとのことで、2軒目で飲んだ「Brahma Chopp」の生ビールをいただきました。


合わせるおつまみですが、もう豚肉は大満足したので、今度は牛を食べたい。それから、揚げ物もやっぱり食べたい。ということで、「Jiló empanado(ジローのフライ)」と「Picanha(牛ランプのステーキ)」を注文。


座れた安堵感と生ビールの爽快感で、食欲復活。ステーキは柔らかくてジューシー。完食したころにはお店は満席でした。スタッフも明るくきびきびとしていて、このお店、いいなあ。と素直に思いました。


今回2人で4軒ハシゴしましたが、その結果、総量はビール7本、生ビール4杯、お料理5品。気になるお会計は合計405レアル(=約8500円。これだけ飲んで食べてこのお値段で収まるのはさすが市場呑み!

また来週も行こうかなあ、なんて考えてしまいます。皆さんもいつかブラジルのベロオリゾンテにいらしたら、ぜひ市場呑みをしてみてくださいね!(※3)。

【参照】
(※1)セントラルマーケット公式HP http://mercadocentral.com.br/
(※2)市場内は、スリや盗難などの事件も頻繁に発生します。充分注意してください。
(※3)セントラルマーケットは、ベロオリゾンテのダウンタウンにあり、周囲の治安は必ずしも良いとは言えない状況です。訪れる際は、地元のガイドさんや信頼できる地元の方と行動されることを強くお勧めいたします。

\合わせて読みたい/
【地球の裏側】地元のブリューパブで、ビールとブラジルのおつまみを堪能してきた

【地球の裏側】日常にBBQ?自宅で樽生ビールと豪快なお肉を楽しむブラジルの週末

【地球の裏側】オーダーから1時間で冷たいクラフトビールが自宅に届く!ブラジルのビール事情

\楽しいビール情報が届く/

LINE@

ライターの紹介

アイコン
Ayumi ライター

ブラジル在住16年目。沖縄出身の夫と二人暮らし。ビールが主食。毎日のビールをいかにおいしく飲むかを常に考えて生きている。好きなスタイルはセッションIPA・ヴァイツェン・ピルスナー等。

人気ランキング

こちらの記事もおすすめ