Bar 【行ってみらんね】クラフトビールは人と人とをつなぐもの。福岡のクラフトビール酒屋「BEERSONIC」

2020/03/12

クラフトビールの楽しさってなんでしょう?
いろんな味わいがある、こだわりが感じられる、ラベルやボトルデザインがオシャレ、ビールやブルワリーが持つストーリーがおもしろいなどなど。いろいろなことが思い浮かびます。

そんなクラフトビールの楽しさの一つとして「クラフトビールは人と人とをつなぐもの」と考える酒屋が福岡県にあります。クラフトビール文化を福岡で根付かせたいと活動する酒屋「BEERSONIC(ビアソニック)」。角打ちができる4坪の小さな酒屋です。

「クラフトビールを飲んだことがない人にこそ、飲んでもらいたい。」

BEERSONIC ビアソニック
「BEESONIC」は、JR博多駅から西鉄バスで約8分乗車し、バス停「渡辺通一丁目十八銀行前」から徒歩3分。にしてつ電車「西鉄薬院駅」、もしくは福岡市地下鉄「薬院駅・渡辺通駅」から徒歩6分。コンクリート打ちっぱなしのビルの1階にあり、大きなガラスウインドウが目印です。

BEERSONIC ビアソニック
広さは4坪と小さめな店内には、クラフトビールが並ぶ冷蔵庫と角打ち用のテーブルがひとつ。大きな窓から光がたくさん入る店内はとても明るくオープンな雰囲気で、女性ひとりでも気軽に立ち寄れます。

BEERSONIC ビアソニック 深堀成吾
店主の深堀さんは元公務員で、2018年4月に「BEERSONIC」をオープンしました。その1年前には自宅で酒販免許を取得し、福岡市内のカフェをはじめとする飲食店へ自転車で配達。カフェやカレー屋、銭湯などとイベントを開催し、クラフトビールの楽しさを福岡で伝えてきました。

BEERSONIC ビアソニック 深堀成吾
クラフトビールを介して人と人とがつながる場所をつくりたい」と深堀さんは言います。その思いの根底にあるのは、ポートランドを訪れた時にたまたま目にしたクラフトビール工場の光景。日曜日の昼下がりに工場の裏でみんながダラダラとビールを飲んでいる。その雰囲気がゆるくてとても気持ちよかったのだそう。

クラフトビールを飲んだことがない人にこそ、飲んでもらいたい。ここで楽しい体験をしてほしい。そして、自宅や外にクラフトビールを持ち出してもらいたい。」と、福岡でクラフトビールを根付かせようといろいろなことに取り組んでいます。

クラフトビールのセレクトショップ

BEERSONIC ビアソニック
取り扱うクラフトビールは国内外の銘柄で50種類ほど。コンセプトは「クラフトビールのセレクトショップ」。あえて少数精鋭のラインナップにし、お客さんはいつ来てもフレッシュで、新しい種類のビールを手にすることができます。

深堀さんは常にお店にいて、ビールの説明はもちろんのこと、好みを確認した上でビール選びのアドバイスもしてくれます。冷蔵庫の前で迷ってしまったら何でも聞いてみてください!

BEERSONIC ビアソニック
味わいだけでなく、ラベルデザインにも注目して仕入れており、オシャレでかっこいいラベルのビールが揃います。中には、どんな味わいか想像がつかないラベルもあり、ラベルで選ぶことで新しい味わいとの出会いに繋がることも。おしゃれなクラフトビールはプレゼントにも最適。ビールが好きな家族や彼氏さん、友人へのプレゼントとして買いに来る方も多いのだそう。

気になるビールを角打ちで飲める

BEERSONIC ビアソニック
気になるビールがあれば店内でも飲むことができます。抜栓料は1本あたり300円で、ビアスタイルに合わせたグラスを深堀さんが選んでくれます。(※料金システムは2020年3月から現行システムに変更されました。)

一人でふらっと来る方が多く、ひとつしかないテーブルでは、お客さん同士がビールを介して話が盛り上がる光景がしばしば見られるそう。福岡に仕事や観光などで訪れた人に、地元のお客さんからおいしいお店のアドバイスをしたり、仲良くなって一緒に次のお店に飲みに行ったりすることもあるのだとか。

開店時間は、木曜を除く平日は15時土日祝は13時で、1件目に訪れるには丁度いいです。ふらっと立ち寄って、気になるビールをさくっと飲んで、明るい気分で街へ出かけるのがおすすめ。

おすすめのビールを飲んでみた

GOES TO JAMROCK』税込830円

BEERSONIC ビアソニック
デンマークのブルワリー、To Øl(トゥ・オール)のゴーゼスタイル。ジャマイカ特産のサトウキビとラム酒に浸したオークチップを使用し、トロピカルなマンゴーとグァバを使ったビール。

堀越さんのおすすめコメントは「ラベルデザインがかっこいい。今日は気温が上がってきたので、きりっとした味わいがぴったり。これを飲んで街へ繰り出そう!」。
透明な黄金色。心地よい酸味ですっきりとした味わい。マンゴーよりもグァバの風味を感じます。苦みはなく、アルコール度数が3.8%で軽やかなビール。最初の一杯にピッタリ。
※ゴーゼとは、ドイツ発祥のビアスタイル(ビールの種類)で、原料に塩を使い、上面発酵ですが、乳酸菌による発酵も行われるビール。


SCARECROW』税込900円

BEERSONIC ビアソニック
スウェーデンのブルワリー、BREWSKI(ブリュースキー)のNew England IPA。ホップの風味を引き出すダブルドライホップ製法で、オレンジ、ライチ、パッションフルーツ、グァバのような爽やかな風味が感じられるホップジュースとも言えるビール。

深堀さんのおすすめコメントは「ポップで味のあるラベルは、色違いで4種類あっておもしろい。甘すぎず、New England IPAにありがちな過剰さがない、バランスのよいビール。後からビールらしい苦みを感じられます。飲み飽きない、楽しくなるビール」。
グラスの向こう側が見えないほど濁っています。甘く熟したフルーツの香りが印象的。飲んでみると、香りほどの甘さはなく、飲み込んだ後にまろやかな苦みを感じます。ホップの青さも感じれるバランスのよいビール。

福岡におるんやったら「BEERSONIC」へ行かんとね

BEERSONIC ビアソニック
福岡でクラフトビール文化を根付かせようと、いろいろな仕掛けを計画し実行する「BEERSONIC」。県内外問わず、クラフトビールファンから、クラフトビールを飲み始めたばかりの方、まだ飲んだことがない方まで、訪れる方はさまざま。深堀さんは「ラベルも含めたかっこよさが、クラフトビールの楽しさであり、いいところ」と言い、いろんな角度からクラフトビールの楽しみ方を紹介してくれます。宿泊先で飲むビールの仕入れも兼ねて、福岡を訪れた際はぜひ「BEERSONIC」を訪れてみてくだい。ビールのことだけでなく、福岡の街の楽しみ方も教えてくれるかも。

BEERSONIC(ビアソニック)

〇住所:福岡市中央区高砂1-18-2 高砂小路103
〇TEL:092-707-3921
〇営業時間

【月火水金】15:00~20:00
【土日祝】13:00〜17:00
〇定休日:木曜日
〇支払い形式:現金、クレジットカード、各種電子マネー
〇角打ちスペースあり(別途、抜栓料が必要)
〇喫煙・禁煙:完全禁煙
〇お子様連れ:子供可、ベビーカー入店可
〇公式ホームページ:https://www.beersonic.com/
〇Facebook:https://b-m.facebook.com/beersonicfuk/
〇Instagram:beersonic_fuk


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数年前に突然ビールの奥深さに目覚めて以来、寝ても覚めてもビールのことばかり考えています。全国の大手ビール工場や醸造所に通い、ビール関連の本を読み漁り、さまざまな勉強会やイベントに参加。日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として、IBC(インターナショナル・ビアカップ)の審査員を経験(2018年、2019年、2020年)。日本ビール検定2級。日本ビアジャーナリストアカデミー10期生。紙面協力:ライフスタイル情報『CHANTO』。

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